FM三重『ウィークエンドカフェ』2023年8月26日

港町、宿場町、城下町として栄えた桑名の町。
今回は、『桑名歴史案内人の会』の会長、伊藤通敏さんがお客様です。
情緒あふれる桑名の町をご案内していただきます。

まり歴史に興味はなかったが、桑名は知れば知るほど面白い町

私の場合は、いまから25年くらい前。
そんなに歴史に関心のある人ではありませんでした。
しかし桑名に住んでみて、やっぱり桑名は歴史のある街だということを自覚してきて、と湯度そのときに市の方から、歴史案内人の制度を作ると告知がありました。
じゃあ応募してみようかと入会したわけです。
桑名は戦災で焼かれていますが、それを遡っていきますと、東海道の宿場町ですし城下町ですし、歴史的にかなり深いものがあるので、探れば探るほど興味が尽きないという思いがあります。
本多忠勝も以前はあまりみな、興味がなかったように思います。
桑名のお殿様というと、やはり松平というのが、私が中学校くらいではそう教わりました。
本多忠勝が浮上してきたのは、ごく最近ですね。
これは新しい発見でした。
そこの公園に行きますと、本多忠勝の銅像も建っていますし、なんとしても桑名の初代藩主です。
調べてみるとこの桑名の城下町を造ったのも本多忠勝だとわかってきました。
桑名の開発の祖と言っても良いのでは、と、いまは思っています。

 

里の渡しは桑名の玄関口として旅人を迎えてきた

七里の渡しは昔から残っている東海道の、桑名から宮宿まで海上七里を船で渡したと。
そういうことで、渡し場がいまも残っています。
ただ堤防の内側になっています。
高潮防波堤を作るということでやむを得なかったんですが、ちょっとそのあたりの風情が、昔の絵図などと比べると変わっていますね。
ちょっと残念ですね。
七里の渡しはもう、ここと熱田にしか残っていないですね。
六華苑も明治大正のものとして残すべきものだと思いますね。
桑名の鉄道線路の西の方は戦災の影響を受けていませんので、そちらに行くと、昔の面影のある神社やお寺さんが残っています。
そちらの観光もしていただくと良いと思います。
桑名のお城自体が『水城』という、水を取り入れたお城ですので、お堀も広いですし、そういう意味では水郷の町ですよね。

 

準語と関西弁のアクセントやカレーライスの牛と豚

桑名はアクセント的にも関東と関西の境目なんです。
ちょうどそこが木曽三川なんです。
厳密に言うと、長島町あたり。
ちょうどそのあたりに、区分のラインが引けると言われています。
食べ物でいいますと、カレーライスで豚肉を使うか牛肉を使うかで、関東と関西で違うらいいですね。
その境目も桑名にあって、それを売り出した食べ物屋さんもあります。
お皿を半分に分けて、片方が牛で、片方が豚というふうに。
これを桑名カレーというそうです。
桑名はもともとは有名な牛肉屋さんも多く、わたしたちが食べて育ったのも牛でしたね。
探してみると、意外なことがありますね。

 

の桑名は名所がライトアップされている。伊勢湾岸道のライトも素敵

コロナで私どもの案内の活動も休止したり、要請があってもお断りすることもありました。
以前受けていた依頼も電話でお断りすると、なんでダメなんだと怒られたりしました。
コロナも一応収束したということで、これまでのような活動を再開して頑張っていきたいと思っています。
桑名は昼ももちろん見ていただくのは良いです。
でも夜ね、桑名の夜景はとても良いところがあります。
諸戸氏庭園のお堀の周りもライトアップしていますし、もちろん六華苑の西洋館もライトアップしています。
それから七里の渡しの『伊勢国一の鳥居』もライトアップされています。
これは船でないと見えませんが、伊勢湾岸道の橋も、世界的なデザイナーにお願いして、綺麗にライトアップされています。
それから先日開催された桑名の花火大会も、だいぶ有名になってきましたので、期間限定でながら楽しんでいただきたいなと思います。