三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポート』2023年9月3日

県内で数少ない、人口が増加傾向にある菰野町。
その菰野町に、今年4月、町内で初めてとなる民設民営の学童保育施設として開設されたのが『学童クラブ かざみどりKids』!
放課後の時間を上手に活用した子育て環境を提供したいと思いをもって運営をスタートさせ、現在、町内の3つの小学校区の子どもたちが利用しています!
『学童クラブ かざみどりKids』では、学童保育の中に様々なプログラムを取り入れながら、子どもたちが“地域とのつながり”を持てる機会も大切にしています!

御在所岳の麓、三重郡菰野町。
三重県では数少ない、人口が増加傾向にある地域。
その菰野町に、今年4月、町内で民間事業者として初めての学童保育『学童クラブかざみどりkids』が開設しました。

 

「『学童クラブかざみどりkids』へようこそ。
こちらはもともとご近所の方がお住いになっていた家ですが、おばあちゃんが亡くなられて、その後空き家になっていました。
ご遺族の方から『子どもたちのために使ってくれるなら』ということで、学童として譲り受けた場所です。
母屋を学童として利用しています」

と、『学童クラブかざみどりkids』代表の中村美帆さん。

 

学童内の敷地内には、子どもたちが自由に畑作りをできるようになっています。

「トウモロコシやサトイモ、ナス、キュウリなどですね」

 

さっそく母屋内へ。
広い玄関はお迎えなどをスムーズに行えるよう、間取りを広く作り替えました。

「下駄箱も地域の方が作ってくれたり、学童内の備品なども寄贈していただいたりしています」

と、中村さん。

 

ご覧ください、この広いスペース!
子どもたちがおやつを食べたり、宿題をしたりするスペースです。
もともとの畳を生かしています。

 

こちらの『小下がりスペース』は、あえて、新しく作ったスペース。
学童のスペースを作る時に、どんなところが子どもたちが心地よく過ごせるかというところでいろいろばところに相談をしたところ、名城大学の先生から
『隠れ家というか、少し狭い空間というのは子どもたちが心地よく過ごせる』
というアドバイスをもらい、この空間を作ったのだそうです。

「もともとは一人暮らしでおばあちゃんが住んでいた場所です。
子どもたちの住みやすい場所に対して私たちに知識がなかったので、いろいろな所をあたって、大学の先生にたどり着きました」

と、中村さん。

 

『かざみどりkids』に子どもたちがやってくる時間になりました!

『学童クラブ・かざみどりKids』は、菰野町の3つの小学校区を対象とした学童保育施設。
現在、1年生から5年生まで、15名が利用しています。
代表の中村さんが発起人として、スタッフ11名で運営しています。

1日のスケジュール(例)
15:00~ 宿題 
15:30~ おやつ
15:50~ おそうじ 
16:00~ 英語
16:20~ 学びごと 
17:00~ フリー

 

「もともと子育て支援団体を立ち上げていて、その中で、たくさんの小学生のお母さんの声を聞きました。
私自身も学生時代からいろいろな場所に住む中で、勉強やそれ以外での『地域格差』を感じていました。
『子どもたちのためにできることがないかな』というのを、ずっと思い描いていて、その中で『放課後の時間』を上手く使うことができたらという考えから、学童を立ち上げました」

と、中村さん。

 

学習プログラムとして行っている『英語TIME』。

「すでに小学校でも英語が必修になっている今、子どもたちが英語を一生懸命にがんばるというより、毎日のカリキュラムの中で10~15分くらいの短い時間で集中して取り組める
ように でも、継続的に毎日少しずつ入れているような感じです」

この英語TIMEが、基本の学童料金の中に含まれているのも嬉しいです。

「学童を利用されているお子さんのご両親は基本、共働きの方が多いので、どうしても土曜日・日曜日に習い事が集中してしまい、家族の時間が少なくなってしまいます。
お母さんたちが仕事している間に、学童で習い事ができたらいいなという思いから、学童の中で英語を取り入れました」

 

英語TIMEを担当している浦野めぐみさんに、学童クラブに参加した経緯をお聞きしました。

「中村さんにお声を掛けてもらいお話を聞いたところ、子どもたちにすごく可能性を与えてくれるというか、素敵な学童だなと思いました。
自分もそこに関わり、教えたりする側に回らせてもらえたらいいなと思って参加しました。
英語の他には全般という形で子どもの宿題を見たりとか、その日その日の活動の補助という形でさせてもらっています。
子どもたちが決まりを守りながらも、自由に楽しく過ごして、ここが家とは違う、学校とは違う、もう一つ頼れる場所というか、そういうものになっていたらいいなと思っています」

 

英語TIMEに続いて、今度は『習字タイム』。
放課後の時間を充実させたいと、いろいろプログラムを取り入れている『かざみどりKids』。
それぞれのプログラムには、スタッフのスキルが上手に生かされていました。

 

習字を担当している滝井有希さんは、小学1年生から中学3年生まで習字を習っていたスキルを活かしています。

「中村さんに誘われてお手伝いするという形ではじめました。
先程のめぐみさんと交代で英語の授業もしています。
日々の保育にも携わっていますが、子どもたちが少しずつ成長しているのが、見ててとても分かるので、それが自分も嬉しいし、子どもたちそれで喜んでくれて嬉しいです」

 

フリータイムは畑のお世話。

 

そして虫を捕まえて遊ぶ子どもたち。

「ここさ、『虫のオアシス』になっている。
『生き物のオアシス』になっている」

素敵な感性ですね!

 

まだ、始まったばかりの『学童クラブ・かざみどりKids』。
デイキャンプなど、学童の外にもフィールドを広げたプログラムも企画しています。
また、地域との交流も積極的に取り入れ、近所の方の協力で、動物とふれあえる機会を用意してもらったり、地域の方の手伝いのもと、お醤油づくりに挑戦したりと、昔ながらの“地域とのふれあい”も大切にしています。

「まだ始まったばかりの学童ですので、これからいろいろ学年、いろいろな学校の子たちが交流していくように。
さらに、ここが地域との結び付きで、子供たちの成長の場になっていくように頑張って
いきたいと思います。
学童の子供たちだけの居場所ではなくて、地域の交流の居場所になっていけたらいいなというふうにも考えています。
その1つとして『こども食堂』など、学童の空き時間をうまく使って、地域の方の交流の場にしていけたらいいなと考えています」

と、中村さん。

『学童クラブ・かざみどりKids』では、一般の子ども向けの体験イベントも実施中!
詳しくはウェブサイトをご覧ください!