三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポート』2023年11月5日

津市久居で、生きづらさを感じる人の為の居場所、『コミュニティハウスひびうた』『コーヒーハウスひびうた』を運営する大東悠二さん。
今年4月、空き店舗を利用し、本屋とカフェが併設した『HIBIUTA AND COMPANY』を姉妹店としてオープン!
テーマは『共有地』。
『書肆室』『喫茶室』『編集室』などで構成され、書肆室は以前『コミュニティハウスひびうた』内に開設していた『ブックハウスひびうた』を移転!
スタッフ選りすぐりの新刊・古本が並びます。
『喫茶室』では『コーヒーハウスひびうた』でスタッフが焙煎するコーヒーを提供。
近隣の人から届く野菜をふんだんに使った一押しメニュー『ブッダボウル』も評判を呼んでいます!
さらに空き家を改修した子どもの居場所『チルドレンハウスひびうた』も新たに加わり、今後の活動も要注目です!

津市久居、『久居駅』のすぐそばにある商店街にこの4月、気になる新たなお店がオープンしました。
それがこちら!
とってもカラフルな外観で、お洒落なカフェという感じです。
『HIBIUTA AND COMPANY』、どこかで聞いた名前のような…。

 

中もとても素敵です!
たくさん本が並んでいるので、本屋さんでしょうか。
しかし奥には厨房もあり、コーヒーの良い香りが漂っています。

 

「こちらは『カフェ』と『書店』が一緒になった店舗です。
コンセプトは『わかちあう時を求めて、わたしたちの共有地をつくる』です。
いろいろ違いのある人たちがここに集まって、それぞれ好きなことをして、一緒に時間と場所を分かち合える、そんな場所を目指しています」

と、担当の村田奈穂さん。

 

「以前、コーヒーハウスやコミュニティハウスの取材をしていただいた『ひびうた』ですが、こちらは『HIBIUTA AND COMPANY』と言いまして、同じ『合同会社 おうばいとおり』の運営で、『コミュニティハウスひびうた』『コーヒーハウスひびうた』の姉妹店となります」

 

誰も孤立しない、多様性に富んだ地域社会を。
そんな思いで活動しているのが『合同会社 おうばいとうり』。
津市久居で、古民家を活用し、『コミュニティハウスひびうた』や『コーヒーハウスひびうた』といった居場所づくりに取り組んでいます。
2021年には、町の小さな書店、『ブックハウスひびうた』をオープンしました。

 

こちらが現在の『コミュニティハウスひびうた』。
1階部分は『居場所』としてそのまま利用していますが、2階部分が本屋さんから展示スペースへ『ひびうたギャラリー』へと変化しました。

 

隣りの『コーヒーハウスひびうた』も、元気に営業中!
こちらは『就労継続支援B型施設』で、働きづらさを感じる人たちが焙煎や袋詰、発送をそれぞれに担当。
巣立っていったメンバーもいれば、今なお残り活躍するメンバーもいるそうです。
前回イチオシのノンカフェインコーヒーに加え、ハイカフェインコーヒーも新たに加わりました。

 

『HIBIUTA AND COMPANY』内には『ブックハウスひびうた』改め『日々詩書肆室』が入りました。

「『日々詩書肆室』では、『人生をわかち合う』をテーマに、新刊・古本を販売しています」

と、村田さん。

①社会を見る書棚 (社会で「小さな声」を抱えて生きる人々の現状を知る本)
②勝敗の無い書棚 (誰もが自分の感じ方ができる詩やアートの本)
③生業を選ぶ書棚 (はたらくこと、生涯の仕事について考える本)
④想像で跳ぶ書棚 (読む人の想像力を羽ばたかせてくれるような物語)
⑤生活が実る書棚 (自分らしい毎日の過ごし方を見つけられる本)
⑥創作を推す書棚 (表現したり、創作したりする勇気を与えてくれる本)

この6つがテーマとなっています。

 

こちらはカフェの『日々詩喫茶室』。
『四季をわかち合う』をテーマに、近隣の農家さんから届く野菜等を使ったメニューを中心に提供。
『コーヒーハウスひびうた』のコーヒーも楽しむことができます。

 

『日々詩喫茶室』のお勧めメニュー!
こちら、『ブッダボウル』は、ブッダのお腹を表したもので、『てんこ盛り』が特徴。
近所の農家さんが届けてくれる野菜を、ふんだんに使用しています。
この日はジンジャーポークカレーとひよこ豆のカレーの二種盛。

 

「喫茶室のテーマが『四季を分かち合う』なので二十四節季に合わせて一年間で24回カレーが変わるんですよ」

と、喫茶室担当の中村早希さん。

 

そして『HIBIUTA AND COMPANY』は、更に新たな取り組みをはじめました。
それがこちら、『日々詩意匠室』。
『趣向でわかち合う』をテーマにイラストやデザインを行い、前店舗の店主からゴム印づくりも引き継いでいます。
担当するのは。岩﨑未来さん。

「今は印鑑のゴムを切る作業をしています。
あとは本の表紙などのデザインをしています。
もともと『ひびうた』の『居場所』で働いていて、絵を描くのが好きだったのでデザインの仕事をすることになりました」

 

こちらは出版事業をしている『日々詩編集室』。
『物語でわかち合う』をテーマに本の企画から原稿作成、印刷、製本等全ての作業を行っています。
聞こえづらい声に耳を澄ませた出版活動を展開中。

「本の企画から原稿の作成、印刷、製本すべてですね。
『ひびうた』と同じように、ここでも就労支援をしているので、働きにくさを抱えた利用者さん3人と一緒に仕事をしています」

と、『日々詩編集室』担当の井上梓さん。

 

『HIBIUTA AND COMPANY』『コミュニティハウスひびうた』『コーヒーハウスひびうた』を運営する『合同会社おうばいとおり』の代表、大東悠二さん。

「コミュニティハウスの方は、『居場所』と呼んでいまして福祉の力で行っています。
一方で『共有地』づくりは文化の力で行っていこうと考えています。
色々な違いのある方が、より集まりやすい空間を目指しています」

 

「『居場所』の活動の一環として、子どもたちが感動できる体験を積める場所『チルドレンハウスひびうた』という新しい店舗の運営をはじめました。
生きづらさを抱えた子どもたちが通える放課後等デイサービスという福祉サービスの場所でもあり、学童保育のような場所でもあります。
障がいを持っていない子ども達も同じように通って過ごせるような場所になっています。
新しい居場所や共有地を作るときは大変でもあったりします。
しかし出会いがある限り『居場所』と『共有地』は作り続けていきたいと思っています」

久居の町に点在する、さまざまな『ひびうた』を訪ねてみませんか?