三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポート』2023年11月12日

鳥羽地域に根差した歴史上の人物「武将・九鬼嘉隆」を活用した新たな観光関連事業創出を目的に、2023年3月に設立されたのが『九鬼プロジェクト実行委員会』。
鳥羽商工会議所、鳥羽市観光協会、鳥羽市、そして、旅館や飲食店などの地元の事業者などがメンバーとして動き始めています!

三重県鳥羽市。
ここはかつて、鳥羽城が建っていた場所です。
鳥羽城の初代城主は織田信長や豊臣秀吉のもとで水軍大将として活躍した『九鬼嘉隆(くき・よしたか)』という武将です。
鳥羽城は文禄3年(1594年)に竣工されました。
今回は、鳥羽地域に根差した歴史上の人物・九鬼嘉隆を活用して地域を盛り上げようと立ち上がったみなさんを紹介します!

 

先日、10月28日に三の丸広場・城山公園(鳥羽城跡)で開催された『九鬼水軍楽市』。
ずらりとお店が並んでいますね!

 

こちらは鳥羽の洋菓子店『ブランカ』。
貝の形をした『シェル・レーヌ』というお菓子で、県内ではおなじみです。
今回はイベントのために、直営店限定販売の『アップルパイ』を特別に販売!
りんごがゴロゴロ入って、美味しそうです!

 

こちらの元気なみなさんは『九鬼嘉隆互認会』。
九鬼嘉隆が大好きな人たちが『九鬼嘉隆を互いに認める会』で『互認会』。
元気に串かつを販売しています!

 

『九鬼水軍楽市(くきすいぐん・らくいち)』。
この催しは、鳥羽を拠点に活躍した水軍大将・九鬼嘉隆を前面に打ち出し、地域に残る歴史を観光・まちづくりに生かし、新しい鳥羽の魅力を見出そうと企画されました。
主催したのは、『九鬼プロジェクト実行委員会』。
鳥羽市観光協会が中心となって、新たに、今年3月に設立されたグループです。

 

『九鬼プロジェクト実行委員会』実行委員長であり、『鳥羽市観光協会』副会長の吉田一喜さんに、委員会の思いをお聞きしました。

「鳥羽は有名ですが、九鬼嘉隆は知名度が鳥羽と結び付いていませんでした。
そこで結びつきを周知することで九鬼嘉隆を全国的に発信していき、観光誘客につなげたいとの思いから会をスタートしました。
メンバーは鳥羽商工会議所、鳥羽旅館組合、鳥羽市観光協会などを中心に、あらゆる団体が一枚岩となって、鳥羽を盛り上げるために一致団結しています」

 

さらに『九鬼水軍楽市』について『九鬼プロジェクト実行委員会』メンバーであり、『鳥羽市観光協会』専務理事の世古晃文さんにお聞きしました。

「今日は約50ブース、出店してもらっています。
地元の方もいますし、近隣の伊勢鳥羽志摩の方も中心に出てもらっています。
実行委員会メンバーもブースを出していますが、それ以外もご賛同いただいている方には出店してもらっています。
一人でも多く『九鬼嘉隆』という戦国武将を知っていただくきっかけになればと思います」

 

こちらは実行委員会のメンバーの中のチーム『ガイドボランティアの会』です。
みなさんはガイドボランティアで、鳥羽の歴史や文化を伝えています。
ここでは『九鬼嘉隆と九鬼水軍』という書籍、グループのメンバーが執筆した九鬼嘉隆についての本を扱っています。

 

さらに模造刀や甲冑、兜なども用意しており、身につけることも可能!
これはお子さんも興味を引かれますね!

「お城は全国にいっぱいありますけども、水軍という点では九鬼に勝るものはないので、非常に興味を示してくださっております」

と、『鳥羽ガイドボランティアの会』会長の清水久行さん。

 

こちらは神社などでもらう『御朱印』ならぬ、各地の城や城跡を訪れた証として発行される証明書『御城印』。
現在『御城印』は全国的にブームになっており、鳥羽城でも発行。
『御城印』を買いに来るお客さんが毎日のようにいるほどの人気だそうです。

「戦国時代のファンがとても多いことがわかり、お城ブームがきっかけで『九鬼プロジェクト実行委員会』が生まれたました。
このブームに乗って鳥羽を盛り上げていきたいということで、このプロジェクトに発展していきました。
そのため、ガイドのみなさんに非常にお世話になっております」

と、世古さん。

「大勢の方に知っていただくのは非常に嬉しいことなので、さらに、この上に、九鬼嘉隆、水軍。その魅力を全国に向かって発信したい。
そういう意気込みでやっておりますので、楽しみにしていただきたいです」

と、清水さん。

 

会場に漂う甘い海老の香り。
鳥羽で飲食店を営む『鳥羽料飲組合(とばりょういんくみあい)』のみなさんが、ふるまい用の鍋を用意していました。
中に入っているのは、大量の伊勢エビ!
『鳥羽料飲組合』のみなさんも、九鬼プロジェクト実行委員会の一員として、このイベントに参加していました。

 

『九鬼プロジェクト実行委員会』メンバーで、『鳥羽料飲組合』組合長の野村徳正さん。

「無料のふるまいは5〜600人分用意しました。
料飲組合としても、九鬼プロジェクトに全面協力で一緒に盛り上げていければと。
これまでも九鬼嘉隆のお城があったというのはわかっていますが、それをメインにして盛り上がっていこうというのは初めての試みですので、成功してほしいですね」

 

鳥羽の本丸跡です!
なんとバーチャルな世界を通して、鳥羽の歴史を感じてもらう試みも始めています。
それがこの、鳥羽城AR(スマホアプリ)!
かつて存在した鳥羽城を3DCGで再現し、AR(拡張現実)で見ることができるんです!
専用アプリ(ダウンロード無料)を本丸跡で立ち上げると、鳥羽城がARで出現されます!!

 

『九鬼プロジェクト実行委員会』メンバーで、『鳥羽市観光協会海外誘客課』の山本洋平さん。

「鳥羽のシンボル『鳥羽城』の復元というみなさんの夢への第1歩として、鳥羽城がこんなふうに建っていたと具現化してわかるようにしたくて、ARという手法を使いました。
いずれは、鳥羽城の復元というステップにつなげていきたいです。
こんなものがここにあったんだと、みんなビックリしていたというのが、正直な感想ですね」

 

「来年度は鳥羽湾を舞台に、九鬼水軍を復元しようということで、鳥羽湾に九鬼嘉隆の船がたくさん並ぶというARアプリを開発中です。
楽しみにしてください。
さらに来年度は『海戦丼』…『海で戦う丼』を鳥羽の飲食店で期間限定で食べられるとか、九鬼嘉隆のマスコットキャラクターなどを作って、そのキャクターをどんどんPRしていこうと考えています」

 

「歴史好きの女性を『歴女』というらしいですけど、歴女の方々が九鬼嘉隆の武将に興味を持って鳥羽に来てもらえたら、新たな切り口になるのではと思っています」

と、『九鬼プロジェクト実行委員会』実行委員長の吉田さん。

『九鬼プロジェクト実行委員会』のこれからの展開に、目が離せません!