三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポート』2024年2月18日

名張市で、地域、人、建物をつなぐ活動に取り組む「一般社団法人 つなぐ」。
2022年に活動の一歩として、空き家だった建物を改装し、まちづくりの拠点、人が集まる場所『FLAT BASE (フラットベース)』をオープン! コワーキングスペースとレンタルスペースを備えた交流施設です。

 
ここは大和と伊勢を結ぶいにしえの道「初瀬(はせ)街道」。連なる町家がいい雰囲気。

 


ここは、以前にご紹介した時はまだ工事中の所もあった「空き家」を利用してつくられた「コワーキングスペース」。なんだか外観、お洒落な感じになって、空き家だった雰囲気は全くないです。カフェみたいです!

 


『FLAT BASE(フラットベース)』 を運営するのは、名張市で、地域・人・建物をつなぐ活動に取り組む「一般社団法人 つなぐ」です。2022年に活動の一歩として、空き家だった建物を改装し、まちづくりの拠点であり人が集まる場所『FLAT BASE』をオープン!空き家の持ち主で『FLAT BASE』の運営の中心を担う北森仁美さんにお話を伺いました。

 

 
以前は工事中だった小上がりスペース。掘りごたつの床のみみたいなところに、仕事が出来る机が設置されています。
 
「利用者さんがお仕事されている姿もあれば、なんかちょっと食べ物が置いてあったりとか。ついついお話に花が咲いちゃうことも度々あるのが『FLAT BASE』なんです。そこから何かアイデア生まれたりとか、協力する人が出てきたりとか、色んなことが生まれるテーブルが出来ております。」

 


「以前と変わって台所スペースや棚も出来ました。あと、いろんな方が飲み物だったりとか差し入れも持って来て下さるので、何か頂いたものだらけで出来上がってます。」

 

「ふらっと来て頂いても結構ですし、ホームページからご予約して頂くことも可能です。 当日利用して下さる方は1時間300円、1日いても1000円です。また、月額会員という仕組みがありまして、ひと月5000円で使って頂けます。」

 

 
「ここは打合せだったりとか、人と出会う場所。高齢の方が多い町ではあるんですが、ここだけは学生もいたりとか、私たちのような世代もいたりとか。普段生活している中では出会えない人たちとも出会える場所というように思っています。」

 

 
次は2階へ。前回は本当に「工事中」でしたが、お洒落な空間になっています。梁を残した和室スペースもあり、ほっこり出来る空間になっています。

 



「こちらの建具はおじいちゃんのお家で使われていたものです。活かせるものは活かして、前のお家の思い出を残し続けられるような建物になっています。おじいちゃんのお家も元々沢山人が集う場所だったんです。こうやって生まれ変わったことで、元々集う場所が残り続ける、何かそういうことが嬉しいなと思っています。」

 

「出身は東京です。2年ちょっと前ぐらいに名張に引っ越して来ました。ほぼ毎日、お邪魔してます。やっぱり居心地のいい場所ってどうしても人が行くじゃないですか。だから自分も、自然とここに来てるのかなと思います。」と利用者さん。

 

こちらのお部屋も、前回は工事中でした。完成した今は「レンタルスペース」として貸し出され、英会話やヨガなど、習い事に利用されることが多いそうです。

 

「建物の様子も変わりましたが、運営の在り方もどんどんどんどん変化してきました。最初は店番もアルバイトさんやとっていましたが、今はなんと会員さんが店番をしてくれるようになりました!開店準備、お客さんのご案内やお会計などをして頂いています。基本的にはご自身の使いたい使い方をしてもらって、少しだけ店番に協力してもらう。そんなような形で運営してます。」

 

「元々、名張出身です。FLAT BASEさんも何回かお世話になってる中で、普通に会員だけじゃなくて何かチャレンジが出来るところがあればいいかなと思って入ることに決めました。出来ることを考えながら、自分のお仕事もしながら、名張の将来とか自分たちの将来とかそういったワクワクするような方向に動いてるところってすごく魅力的だと思ってます。」と店番会員の北森 輝さん。

 

ここは『FLAT COFFEE』。FLAT BASEに関わる大学生の子がチャレンジとして始めたコーヒースタンドです。

 

 
岩本真歩さんは大学4年生。
「このFLAT BASEの立ち上げから私は関わってたんですけど、ここの前を通っていく人ばかりで中々ここに入ってくれなかった。だから、コーヒーきっかけにFLAT BASEの中に人が来てくれるんじゃないかなっと思って始めました。本当にいろんな年代の人とか、いろんな人が来てくれるので、話をする中でいろんな視点で考えられたりとか、すごい視野が広がったなぁって思ってます。」

 

 
今日は『名張ええやんワクワク会議』の日。月に一回開催している、未来を楽しく考えようという会です。FLAT BASEにたくさんの人が集まってきました。

 


一般社団法人つなぐの代表 野山直人さん。
「僕たちは100年後も名張に暮らす人が『名張ええやん!』と思える地域にしたいという合言葉があるんです。そうなる為にはどういうことが出来たら楽しくなるかをみんなで考える時間です。」

 



「進行は一緒に活動してる大学生の杉田香乃さん。この法人つくった時からもそうなんですけれども、次の世代、次の次の世代と人たちと一緒に活動するっていうことは大事に思っています。現役の大学生の子たちも参画してくれてますし、一緒に未来のまちの姿を考えていきたいと思ってます。」と野山さん。

 

「ワクワク会議で言う『なばりええやん』って言った時に、私はそれぞれのやりたいが実現出来ている状態が『なばりええやん』じゃないかなっていう風に思っています。」と杉田さん。
一人でできないことも、みんなで応援すれば実現できる。 地域の未来を思う気持ちが、この場所で重なり合います。

 

「FLAT BASEは、ここに来て下さる方にとって『自分の好きな場所』になったんだと思ってます。好きなポイントは人それぞれ違うと思いますが、どの方もFLAT BASEのドアを開ける時、『ただいま』と言って帰ってきてくれる。一人一人の毎日、日常が、楽しかったり豊かだったりするような中に、FLAT BASEがひとつ要素としてある。そんな場所になったらいいいなと思ってます。」

 


「空き家と呼ばれる、言われる『箱』は資源だと思っています。でもその資源というものが負債のようなネガティブな要素でしか受け取られていない。活用をどうしたらいいのかわからないとか、権利関係など大家さんとか地域の人とか解決しないといけない背景が沢山あるので、地域にいる『つなぐ』のような団体が、そういったコミュニケーションエラーになっている所をくっつけてあげることが出来たら、需要はある。なので可能性しかないなと思ってます。ここで生活する人たちが100年後も自分の暮らしが豊かだなぁと、楽しいなぁと思えるような、そんな地域にしたいです。」

 

ふらっと立ち寄ってみませんか? 様々なイベントも開催中!

 

名張市『一般社団法人 つなぐ』