2012年12月。
津市内の5寺2社が宗派・宗教の枠を超えた霊場巡りを楽しんでもらおうと『伊勢の津七福神』をスタート!
さっそくサルシカ隊長オクダが津市内を駆け巡った!!!
「ほら次だあ、急げぇ!!」
写真師マツバラとワタクシはひとつの取材が終わると、すぐさま撤収、車まで走って戻り、次の取材先へと向かった。
午前9時から午後4時までの7時間で、津市内7ヶ所の寺社を回り、なおかつ周辺のお店やスポットの取材もしなくてはならないのである。
市内とはいえ、現在の三重県津市は合併してやたらと広い。
移動時間もそれなりにかかる。
奥田「写真師よ、メシを食いたいか!」
松原「食いたいであります!!」
奥田「珈琲飲んで一服したいか!」
松原「したいであります!」
奥田「ウンコしたいか!」
松原「モーレツにしたいであります!」
奥田「じゃあ急げ!」
松原「ひいいいいいい!」
人間、大きな方の我慢はなかなかにつらいものである。
だからこそ急ぐ。
なかなかよい兆候である(笑)。
津駅前の初馬寺から県庁下の四天王寺まで車で2~3分。
なんとかお昼までには駆け込むことが出来た。
この四天王寺は何かとお世話になっているところである。
今年(2012年12月28日)も開催される鼻笛第九コンサートの会場であるし、現住職とはその容姿がワタクシと似ているところから「弟よ」「兄さん」と呼び合う、親密かつちょっと気持ち悪い関係だ(笑)。
が、しかし。
きょうの取材相手は、住職ではない。
実はこの「伊勢の津七福神」の会長は、前住職の倉島昌行(しょうぎょう)さんなのだ。
昌行さんが津市内の寺社に呼びかけ、今回の企画がはじまったのである。
ここは、聖徳太子が全国に建立した4つの四天王寺のうちのひとつ。
1000年以上もの間、伊勢街道を行く旅人の安全を見守ってきたのである。
「聖徳太子!」
「1000年!」
もうこれだけで驚きの歴史であるが、まだまだある。
織田信長・信包(安濃津城主)や市の母であり、江の祖母である土田御前のお墓まであるのだ。
歴史の教科書に出てくる史実が、ここにある。
お昼前だというのに、会長みずからがご案内してくれた。
四天王寺にあるのは「大黒天」。
五穀豊穣のご利益がある。
押印も会長みずから。
恐れ多いことである。
で、ありがたく色紙を受け取り、次へ行こうとしたら、
「ま、お茶でも飲んでいきなさい」
「あ、いえ、その」
「まあまあ、ちょっと待って一番いいお茶菓子出すから」
「あ、いやいや」
「さ、こっちこっち、温かいところにひとつ」
「あー・・・はははは」
と笑いつつも、温かい部屋でお茶をいただき、さらに上等なお茶菓子をいただいてしまうワタクシと写真師マツバラのふたりであった。
さて。
四天王寺の敷地内には、津の文化発信をする団体の拠点ともなっている四天王寺会館がある。
お芝居などの劇場の「津あけぼの座スクエア」や津の小冊子「Kalas」の編集部などなどあって、今津で一番ホットな場所と言ってよいところだ。
その1Fに来年(2013年)1月からオープンするのが、VOLVOX。
地元のさまざまなアーティスト、作り手の方がたによって協同運営されるギャラリー。
ここにどんな作品が展示され、どんな表現がされるのか。
非常に楽しみである。
さあ、次だ。
まもなく午後1時になろうとしている。
腹も減った。
足も疲れた。
が、道まだ半ばなのだ。
あと3ヶ所、残り時間3時間!
■四天王寺
三重県津市栄町1丁目892
TEL 059-228-6797(代) FAX 059-229-1115
http://www.sitennoji.net/
■VOLVOX
三重県津市栄町一丁目888 四天王会館1階106号室
http://www.volvox-stnk.net/
写真/松原豊