2012年12月。
津市内の5寺2社が宗派・宗教の枠を超えた霊場巡りを楽しんでもらおうと『伊勢の津七福神』をスタート!
さっそくサルシカ隊長オクダが津市内を駆け巡った!!!
※2018年10月現在、『布袋尊』は一志町波瀬の『安楽寺』となっています。
いよいよ最後の七福神である。
朝9時にスタートして津市内の7ヶ所の寺社をぐるぐる巡る旅もいよいよ終わりだ。
地蔵寺がある榊原温泉は、旧久居市の外れにあり、ワタクシや写真師マツバラが暮らす美里町と隣接している。
ここを最後にしたのも、ま、取材を終えたらひとっ風呂入って、さっさと家に帰ってビールでも呑もうぜ、という作戦だったからである(笑)。
前の結城神社を出たのが午後2時40分。
広い津市を東から西へ。
つまり海から山へ車で移動。
榊原温泉郷に入った時には、もうすでに3時を回っていた。
この冬の時期、山間部だと午後4時過ぎには日が暮れる。
急がねばならぬのだ。
榊原温泉は、現在ではまったく全国区ではない温泉だけれど、その昔はそれなりに有名だったのだ。
なんたってあなた!
かの清少納言の「枕草子」に日本三名湯の一つとうたわれているんですよ!
加温をしてるもののその湯のよさと言ったらもう!!
ヌルヌルのヌパヌパ!
あ、いかん、なんかエッチだな(笑)。
ま、しかし本当にヌルヌルした湯で、入ると肌がツルツルになる。
風呂あがりに乳液や化粧水がいらん、ってことで、大手化粧品メーカーの人たちが「うおおおおおお!」と声をあげて調査に来たこともあるという。
ま、一度体験してもらいたい。
湯はすばらしい榊原温泉であるが、残念ながらその温泉郷は賑わっているとは言いがたい。
どちらかというと寂れている。
しかしそのひなびた感も、またいい。
人通りのほぼない温泉郷のメインストリートを抜け、地蔵寺を探して車を走らせる。
この道は写真師もワタクシもよく使う道だが、地蔵寺という存在にまったく気づいたことがなかった。
が、今回は、檀家さんたちが通り沿いで「伊勢の津七福神」のノボリを立てていたので見逃さずにすんだ。
ま、それほどに小さなお寺なのである。
伊勢の津七福神のパンフレットには・・・、
聖徳太子が刻まれた地蔵菩薩をご本尊として開創された古刹。
幾多の荒廃の歴史を経て、元文3年(1739)放光山地蔵寺と号して現在に至る・・・とある。
ここも古い歴史を持つところなのだ。
小さくて古いお寺だが、しっかりと手入れされているのがわかる。
ワタクシと写真師マツバラふたりによる「伊勢の津七福神」の旅・・・その終わりにふさわしいところだと思った。
ご住職に案内されてまずはお参り。
こちらは布袋尊。
子孫繁栄の祈願である。
「えー、それでは・・・」
と、ご住職が般若心経を唱えてくれる。
頭をたれ、手を合わせ、神妙な気持ちになる。
わずか7時間であるが、ワレワレの巡業は終わったのだ。
地蔵寺の朱印を色紙にいただき、これですべての印が揃う。
そして最後に「満願成就」の印を押してもらって、完成!!!!
これはもはや「ありがたい」作品だ。
額に入れて飾っておきたい(笑)。
ま、そういう思い出の品にしてもらえればという考えからつくられたものである。
大晦日、これを枕の下に敷いて寝ると、いい初夢が見れるというが・・・この話の続きは最後に語る。
さて周辺情報だ。
榊原温泉には日帰り湯もある。
ぜひ一度ヌルヌル湯をお試しいただきたい。
で、今回立ち寄ったのは、その榊原温泉の日帰り湯「湯の瀬」のすぐ下にあるお店!
湯の里売店。
ちょっと駄菓子屋っぽい雰囲気ですが、遠慮なく入っちゃってください(笑)。
なかなか素敵なお店なんです。
なんとコーヒーはたい焼きつき!
オーダーが入ってからこだわり豆を挽いてドリップする本格派で、お値段350円!
しかしこれはまだ軽いジャブ!
そしてこれがカウンターパンチ!!(笑)
たこせん!!
たこ焼きをせんべいで挟む大阪名物の「たこせん」が、なぜかこの榊原温泉の売店に存在した!
「うおおおおおおおおおおおお!」
「きたあああああああああああ!」
写真師とワタクシは思わず「たこせん」を注文!
これはきっと、伊勢の津七福神めぐりのご褒美にちがいない(笑)。
「うんまあ!!」
こんな素敵なお店が榊原にあったとは!!
車で15分ぐらいのところに住んでいながら全然気づいていなかった!!
これから温泉に来たら必ず立ち寄ります!
今度はビールも飲んじゃうから!!
そんな約束をおばちゃんとしつつ、陽が傾きはじめた午後4時過ぎに隣の美里町へと帰った。
そして、最後に七福神の色紙であるが・・・・
実は、三重テレビ放送「とってもワクドキ!」の司会者の稲葉さんにさし上げた・・・というより、奪われた(笑)。
四天王寺の倉島会長、津観音の岩鶴事務局長に番組に出演いただいた時、ワタクシは取材で七福神をまわる約束をしたのだが、その時、
「あ、せっかく回るなら、私のも色紙もらってきて!」
と、稲葉さんに頼まれたのだ。
自分は動かず、ワレワレに行かせて、しかもご利益だけはいただこうという魂胆である。
「とんでもない!!」と思いつつ、写真師とふたり涙ながらに手渡すのであった(笑)。
「伊勢の津七福神」編おしまい。
■榊原 地蔵寺
三重県津市榊原町4695
0592520458
■湯の里売店 安土奄(あんどあん)
三重県津市榊原町6067-1
059-252-2457
営業時間:11:00am~6:00pm
定休日:火曜(祝日の場合営業)
写真/松原豊