三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2013年3月3日放送

情報と文化が行き交った歴史の町『松阪』を歩いて探索!
松阪商人や蒲生氏郷、松阪肉に松阪木綿・・・『まつさかのいいとこ』を発見しましよう!

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松阪市の御城番屋敷は、江戸時代末期、旧紀州藩士が松坂城警護のために移り住んだ武家屋敷。
ほぼ当時のまま家並みは残され、今も人々の暮らしが営まれています。
きれいに整えられた槙垣(まきがき)と石畳が素敵ですね。


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今回、ご紹介するのは、御城番屋敷に拠点を置き、松阪を観光地として盛り上げていこうとがんばっている『まさかのまつさか』のみなさん!!

拠点となっているのは、御城番屋敷の一角にある『よいほ颯庵』。
ここでは訪れた方へのお茶の接待や、寄席などを開催しています。
一休みをしてくつろいだり、松阪庶民の生活を垣間見ることができますよ。

その他にも、街の中を歩く『まつさかのいいとこ発見ツアー』も開催!


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『まさかのまつさか』を企画している高岡良治さんに、『まつさかのいいとこ発見ツアー』について、お話をうかがいました。

高岡「松阪は歴史や文化がありますので、歴史・お城を巡ったりするツアー、また国文学者・本居宣長を巡るツアー、そしては食は絶対に外せないので、お肉を味わって頂くツアーなどを考えております。
ツアー自体は私がご案内していますが、商工会議所、松阪市の行政の方々、町中の商店街連合会、『ミズ・ネットワーク松阪』さんなど、地域で活動されている皆さんと、協力して一緒にやっていこうという思いで始めました」

『まさかのまつさか』には、『ミズ・ネットワーク松阪』の東村さんもスタッフとして参加しています。


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ツアーは5種類。
A:歴史聖地・松坂城跡と御城番屋敷コース
B:あきんどの聖地・松阪めぐりコース
C:国学の聖地・宣長探求コース
D:お肉の聖地・松阪の肉コース
E:悠久の聖地・伊勢街道コース

各コース定員10名で、すべて一人1050円で参加ができます。
※施設入館料や食事代は別。
着物一式レンタル2000円(2時間)で、松阪もめんを着ての街歩きも可能です。


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こちらはツアーで訪れる場所の一つ『原田二郎旧宅』。
昨年(2012年)10月に、松阪市がリニューアルして開放し、一般の人も入場できるようになりました。

原田二郎氏は、明治時代に東京で銀行に勤め、その後、大阪の鴻池の銀行を再建されたという今で言う銀行マンだったそう。
社会福祉が根付いていなかった明治の時代に、私財を使い、社会的弱者の救済に役立てようと公益財団法人を作り上げた人物。
まだまだ知る人の少ない、松阪の偉人の生家です。


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旧伊勢街道の『新上屋跡』。
本居宣長が賀茂真淵と一度だけ会ったの歴史的な場所が、この『新上屋』という宿で、その夜のことは「松阪の一夜」と呼ばれています。
現在の『カリヨンプラザ』の場所だそうです。


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街歩きツアーの途中で駄菓子屋『あいや』に寄り道。
こちらは高岡さんも通ったという、松阪の子どもたちに人気の駄菓子屋さん。
これも、街歩きツアーの楽しみです。


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こちらは老舗和菓子店『柳屋奉善』。
1588年に蒲生氏郷公が松阪を開府した際に、近江の国から一緒に来られて和菓子店を始めたのが『柳屋奉善』さんだそう。


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銘菓『老伴(おいのとも)』
こちらでは炙ったものをいただけます。
焦げ目がつき、もち米を使った皮はお餅を焼いたような香ばしい香りとなり、羊羹の部分が柔らかくなっておいしいそうですよ!

地元の人に案内されるからこそ教えてもらえる地元の食べ方・・・街歩きツアーの強みです。


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『時計屋なかの』は、アンティークな時計を扱う一方、『さるはじき』の製造販売も。
『さるはじき』とは、バネを指の先ではじくことで猿がはじかれ、『厄をはじきさる』といういわれがある松阪の郷土玩具。
『さるはじき』は、岡寺山継松寺の初午の縁起もので、毎年3月に行われる初午大祭に向け、こちらでは時計店のかたわら、1500個もの『さるはじき』を用意するそうです。


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こちらが岡寺山継松寺。
聖武天皇が行基に命じて作らせたお寺で、奈良時代に建てられたそうです。
歴史のあるお寺なんですね。
ここでは3月4日から3日間、県内最大の初午大祭が開催されます。
毎年10万人以上の参拝者で賑わう祭礼です。

御城番屋敷をはじめ、このような町並みが残っているところは非常に少なくなっています。
松阪本来の持っている歴史や文化の良さを知るには、御城番屋敷周辺から、お城の周りからゆっくり歩いて。
町を観て、感じて、知って。
それが本当に、その土地の良さを知るための観光の原点なのかもしれませんね。