今回お話をうかがったのは、『亀山市歴史博物館』館長の亀山隆さん。

「ここは関東と関西の文化が交じり合い、おもしろいものがたくさんあるんですよ」と、亀山さん。

『関』は関東の入り口でもあり、関西の入り口でもあります。
道も東日本と西日本の境界線があり、伊勢へ行く道、岐阜へ行く道がエックスになっています。
交通の要所であることは縄文時代から今でもずっと変わっていません。
だからいろんな人が行き交った場所でもあるのです。

亀山は歴史的に古いのはもちろん、歴史にかかるお話がたくさんありあります。
東海道からもっと古い時代、ヤマトタケルの話もあり、古墳もあるんですよ。
万葉集など、文学に読み込まれた場所がたくさんあるなど、本当に街中に歴史的なエピソードが散らばっているんです。

それを子どもたちにも知ってもらうため、子どもたちに博物館に来てもらったりしています。

「僕らの街はこんなに歴史があってね」
関の町並みやお城、鈴鹿峠・・・どんどん自慢してもらいたいですね。
自分の街をキッチリ語れる人は、相手の文化をちゃんと受け入れられる。
そういう大人になって欲しいので、子どもたちにメッセージを出したいと思っている。

外の世界に出た時に、自分の街を語れるって素敵でしょ。
「イナカだから」って卑下するのではなく、「ええとこやろ！」と言いきれる。
それができればみんなからも羨ましがられるし、そんなにいいところがあるのなら、一度行って見たいということになるでしょ。


●亀山市歴史博物館

子どもたちを積極的に受け入れ、亀山市の文化を伝えている『亀山市歴史博物館』。
博物館エントランスにはパソコンが設置され、『亀山市史』を検索できるようになっています。

見どころは常設展示室の中央を占める、江戸時代の亀山城と城下町の再現模型！
細部まで忠実に作られており、見応えがありますよ！

また、展示物の解説文に、『話し言葉』を採用するなど、子どもたちに寄り添った博物館づくりとなっています。

今、私がみなさんに訪れて欲しいと思っているのが、『亀山城』です。

松坂城や上野城と比べると、決して良い状態とは言えませんが、三重県で唯一『櫓』が残っているんです。
この4月に復元修理が完了し、江戸時代に東海道を旅する人たちが見ていた『亀山城』の櫓の姿を取り戻しました。
これをぜひ、見ていただきたいですね。
東海道からはどう見えていたのか、櫓のない昔の土手・濠だっら部分などもぐるっとひと回りして見てもらい、江戸時代の人はこういうところを見ていたんだな、と、たくさん感じて欲しいです。

亀山市歴史博物館でも、5月26日まで『伊勢国亀山城―多門櫓から亀山城を見る―』を開催しています。
ぜひ足を運んで下さい。


●亀山城

2007年に起きた地震で雨漏りや石垣の崩落が起きた『多門櫓』。
この4月に『亀山城多門櫓平成大修理』が完成し、江戸時代の創建時同様の白壁の姿を取り戻しました。

開館日：土・日・祝日（年末年始をのぞく）
開館時間：10:00～16:00

→亀山市公式サイト

東海道五十三次の47番目の宿場町。
亀山が城下町として栄えた一方、関宿は宿場町として東西からの旅人が訪れ、こちらもまた大いに栄えました。

関宿には江戸時代後期から明治初期の町屋が200軒以上保存されていて、往時の町並みを楽しむことができますよ！
外から眺めるだけでなく、昔の建物をそのまま生かした店舗なども多数。

『関まちなみ資料館』では、関宿の歴史や、人々の暮らしぶりをうかがうことができます。
歴史や建物に興味のある方にはオススメです！

●亀山みそ焼きうどん

味噌で焼肉をした後の味の濃厚となった味噌でうどんを食べる・・・昔から亀山で親しまれていた、隠れた名物の『みそ焼きうどん』。
これを2008年「亀山の名物を作りたい！」と有志が集まり、B-1グランプリ参加を目標に活動を開始。
現在は、市内のおよそ27店舗で『亀山みそ焼きうどん』を味わうことができます。

亀山城周辺散策でお腹が空いたらどうぞ！

『亀山みそ焼きうどん』の本拠地『亀山みそ焼きうどん本舗』がある、『市民ショップ　ねこの館』。
お店選びに迷ったら、ここで訊ねてみるのもオススメですよ！

亀山市の歴史を学んでから街をめぐると、新鮮な驚きがたくさんあります！
『多門櫓』を見て、『亀山みそ焼きうどん』を食べて、『関宿』を散策し・・・亀山市のオススメスポットを楽しんでみませんか？