「ふれあい」VOL.12 2009年2月号

3グループのプロ意識を持ったお母ちゃんたちのランチバイキング!
常時25種類以上の料理が楽しめ、お母ちゃんたちが週替わりで自慢の料理をふるまいます!

何よりも元気なお母ちゃんたちに支えられています。
夢古道おわせ 店長 伊東 将志さん

この夢古道おわせのバイキングの構想は、熊野古道が世界遺産になったのをきっかけに始まりました。

熊野古道の魅力を紹介する熊野古道センターの誕生は、大きな目玉でしたが、博物館だけでは飽きられてしまわないか。
やはり、元気なまちづくりを行うには、お土産が買えたり、料理が楽しめるレストランがほしいという意見が多かったのです。

旅の休憩のついでではなく、夢古道おわせを目的によってもらいたい

夢古道おわせは、国道から車で10分ほど離れた場所にあるため、ここに行ってみたいと思ってもらうための魅力や話題性が必要でした。

そこで、元気なお母ちゃんとのふれあいとバイキング形式のランチを楽しんでもらうという試みに取り組むこととしました。
お年寄りには懐かしい味わいで、若い人たちには新しい料理であること。
しかも、3つのグループが週代わりで料理を担うため、今週と来週では、ぜんぜん違う料理が楽しめる。
3回食べて、このバイキングの魅力がやっと分かるんですね。

今では、平日は60人、週末は120人を超えるお客さんが集まる人気のランチバイキングになりました。
3つのグループにそれぞれファンがついていますね。

お土産もここでしか買えない商品をそろえました。
特に海洋深層水を使った商品がおすすめですね。
新しく海洋深層水のお風呂ができてからは県外からのお客さんも増えました。

プロ意識をもったお母ちゃんたち

ボランティアのおもてなしと違う点は、経営をするという意識をもっていることです。
バイキングを始めるにあたっては、法人組織になり、料理を作る拠点を持ってもらうことが条件でした。

お母ちゃんたちは、とても研究熱心で、月1回反省会をして、味も接客も進歩しています。
何より人生の先輩であり、元気で明るいお母ちゃんたちからは、まちを元気にするんだという強い思いが伝わってきます。

新しい「お母ちゃん」グループ登場!!

地域の旬の素材を生かした料理を提供しているスカイフードレストラン”お母ちゃんのランチバイキング”に、
昨年(2010年)7月で卒業した”ななうらの郷”に代わって新しい仲間が登場しました。

それは”おわせっこ”の皆さんです!!

”おわせっこ”は、市内で訪問介護やデイサービスなどの
福祉事業のほか、地域の子育て支援など幅広い活動を行っている
NPO法人あいあい(湯浅しおり理事長)で
働く若者たちのNPO法人KODOMO(小西義人代表)の皆さんを中心に、
あいあいのスタッフの皆さんが協力して新たに発足したグループです。

皆さんは、「先輩の2つのグループのお母さん方に
いろいろ教えてもらいながら、 ”お母ちゃんたちの料理の良さ”に加えて、
子どもや若者の発想も取り入れた新しい特徴を出していけるよう
がんばります」と意気込んでいます。


(後列左から2番目、黒さん。前列左、世古さん)

向井フレンズ
地域が一丸となって活動をスタート

私たちは夢古道おわせの立ち上げと同時に活動を始めました。
調理に必要な道具などは地域の仲間で持ち寄ったり、厨房づくりをスタッフの旦那さんに手伝ってもらったり、地域ぐるみではじめたんです。

向井地域自慢の
新鮮な野菜でおもてなし

私たちは、朝とれたばかりの新鮮な無農薬野菜や、新米のおにぎりなど、四季を通して旬の食材を料理にしています。
地元の皆さんからも、「たくさんとれたから使ってよ」と野菜を提供してもらったりと、地域の食材を無駄にしない地産地消にもつながっていますね。

この歳になって、こんな楽しいことができる。
これが生きがいに!

最初は不安でしたが出店を決めてよかったと思っています。
新メニューを出すと地元で噂になって、次の日に口コミのお客さんが来てくれたり、毎日、何か発見があって、みんな生き活きしています。

これからは活動資金を確保するためにもバイキングで人気の甘露煮をスーパーや道の駅、通信販売などで販売できるようにしたいですね。


(お話は前列中央 松井さん)

天満浦百人会
夢古道おわせへの参加は地域のために!

私たちの天満地区は津波で大きな被害が予想される地域です。
昔なら災害時は、他人の家にお世話になれましたが、今はそれが難しい時代になってきています。

私たちが活動している厨房は、そんな地域のことを考え、災害時にみんなが使える防災施設として建てたんですね。

ここが失敗したら尾鷲の未来は
ないものとの意気込みで

私は夢古道へ出店するにあたって、ここが失敗したら尾鷲の未来はないものとの意気込みで、メンバー30人と一緒にがんばっています。

最初は、「天満をにぎやかなまちにしょうらい!」とはじめた活動でしたが、今では、「尾鷲をにぎやかなまちにしょうらい!!」と、市全体に天満の元気を発信していきたいと思っています。

ご馳走の写真だけでなく
お母ちゃんの笑顔でPR!

天満流のおもてなしは会話だと思っています。
メンバーのお母ちゃんたちは非常ににぎやかです。
PRには、ご馳走の写真だけでなく、お母ちゃんの笑顔の写真を載せたいと考えているほどなんです。

そして私は地元の人に地元の味を知ってほしい。
地元で喜んでもらってこそ、私たちの会の本来の姿だと思っています。
外からの人が元気にしてくれるだけでなく、地元から元気にならないと本当の元気になりません。
だから天満から尾鷲を元気にしていきたいですね。