「ふれあい」VOL.15 2009年5月号

いつまでもみんなが笑顔で集える交流の場を残していきたい
地域との繋がりを大切にしながら、いくつになっても地域の仲間が楽しく交流できる場所を作っていこうと、生き活きと取り組むみなさん!

活動のテーマは「もったいない」と「地域とのつながり」

私たちの地区では、近所のみんなが集まって話し合う機会があまりありませんでした。
そこで、みんなが楽しく話をしながら過ごせる場をつくり、いろいろな活動を通して自分たちの住む地域を盛り上げていきたい。
そんな思いから有志が集まり、会が結成されました。

現在は毎週木曜日に会員が集まり、「もったいない」をテーマにしたリサイクル品作りやボランティア活動に取り組んでいます。

リサイクル品作りは、編み物をしていた方からもらった古毛糸を巻きなおして、ベストやマフラー、くつ下などを編んだり、新聞の折込広告を使ったかご作りなどを行っています。
このかごは古紙を材料にして作ったとは思えないような出来栄えです。

他にも会員が意見を出し合い様々な作品を作っています。これらの作品を町の文化祭に出品するのが今の私たちの目標の一つです。

100袋ものゴミを熊野古道で収集

ボランティア活動については、まず、私たちは活動の場として集会所を借りていますので、そのお礼の気持ちから町内の道の清掃や、私たちの地区に登り口がある熊野古道「三瀬坂峠」のゴミ拾いを行ったり、天ぷらに使った廃油を利用した石鹸や、ゴキブリ団子などを作って町内に配っています.

次々うかぶアイデアで拡がる地域の輪

会員が集まれば、自然にいろいろな情報が集まってきます。

例えば、桜を見に来てくださった方がガードレールにもたれたら服が汚れてしまったと聞いた会員の意見で、私たちは、5日間かけてガードレールの清掃を実施したり、熊野古道を歩く方から「ここから登り口までどれくらいかかるの」と尋ねられたことをきっかけに、熊野古道の登り口を案内する看板を作ったりと、町内外の方々にとって心温まる町づくりを目指しています。
そんな思いを込めてつくった案内看板は評判もよくて、他の地域からも観光名所を案内するのに作ってほしいと頼まれ、全部で50本近くも作ったんですよ。

看板に使用する廃材や間伐材を製材屋さんからもらったり、地域のみなさんが板を持ってきてくれたり…と地域ぐるみで支援していただき、夜遅くなることもあり大変ではありましたが、とても充実していて楽しかったですね。

何と言っても一番の喜びは地域のみなさんとの繋がりが生まれたことです。

現在は地域のみなさんと私たちの絆ともいえる案内看板の周りにみなさんからいただいたスイセンやチューリップの球根を植える活動をしています。

花を植えることで熊野古道を散策される方やまちのみなさんにも楽しんでもらいたいし、実は私たち自身も楽しみたいんです。

みんなで心やすらげる場所をたくさん残したい

さらに、国道の入り口から熊野古道三瀬坂峠の登り口までの3kmの間に100本のドウダンツツジを植えました。
今後もこの活動を継続していくことでドウダンツツジ街道を作るのも夢ですね。

観光客を招いて地域を元気にという大きな計画にまで私たちの活動を高めることはなかなか難しいですが、地域のみなさんに喜んでもらったり、私たちが年をとってシルバーカーでまちを歩くようになった時を思い、地域のみんなが生き活きと楽しい時間が過ごせるような場を残しておきたいと思っています。

今、私たちが地域のために
できること

私たちにとって一番大切なことは、何よりも会を持続させていくこと。
私たちが80歳になっても集まって楽しむ場所を残しておくことですね。
そのためにも若いみなさんに今から「仕事があるので会との両立はむずかしいかもしれないけれど、定年になったら仲間入りし、話をしませんか」と声をかけています。

年をとれば、自分たちの活動範囲は、だんだん狭くなって地域だけになってきますので、この交流の場に10年後、15年後、みんなが元気に集まって来ることができるしくみをつくることが、今、私たちにできる地域づくり、場づくりへの挑戦だと思っています。

あまったものを分け合うじゃんけん大会は会の名物行事だそうです(笑)。