FM三重『ウィークエンドカフェ』2013年10月19日放送

今回のお客様は、藤原林業の坂本浩さん、武田製材の武田誠さん、奥伊勢フォレストピアの野瀬誠さん。
そして、シンガーの胡池マキコさん。
みんなに共通することは、音楽が好きで森を愛するひとたち。
大台町、旧宮川村の地域の素敵な森で多くの人に癒しの時間を過ごしてもらうため、10月26日に『木もれび音楽会』を開催します。

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  前列左から胡池さん・坂本さん 後列左二番目から武田さん・野瀬さん

■10年かけてつくった森でコンサート

武田 『木もれび音楽祭』の会場となるのは宮川小学校の裏山。広くて居心地の良い空間です。
他の山もたくさん見ましたが、陽がなかなか差し込まない、手入れをしていない山の方が圧倒的に多いんですよ。
でも『藤原林業』さんとこの山は、本当にとても手入れされていて、居心地が良い。
行ったら必ず体感できます。
この『木もれび音楽祭』を機に、ぜひみなさんに来ていただきたいです。

野瀬 私も行くとホッとするんですね。そして、木に抱きつきたくなるような、そんな気持ちになります。
こんな理想的なとする山の中で音楽会が開催されるというのは、もってこいだと思っています。
『木もれび』や『やまびこ』・・・山に対しての言葉はたくさんありますが、そういうのが集約されている場所じゃないかなと思いますね。

坂本 僕は『藤原林業』という林業会社で10年ちょっと、現場で働いています。
そして『木もれび音楽祭』の場所というのが、僕たちが丹精込めて育てた杉と檜の山林なんです。
10年間育てた山が、とても美しく成長してきたので、そこでいろんなことをしたいと思ってたところ、『竹田製材』の武田さんたちをはじめとする楽器プロジェクトのメンバーから「ここで音楽祭をやったら?」とのアイデアをもらいまして、それはとても素敵だ!と。
音楽祭は屋内のことが多いので、外に出し、僕らが作った山の中で鳥の声や、川のせせらぎ・・・自然の音をBGMに、山全体で、みんなで音楽も楽しめたら最高なのでは!?と、ワクワクしてきました!
この美しい山が、木材生産だけじゃもったいない!
生産現場としても確かに良いけど、この山に、他にもいろんな可能性を与えたかったんです。
林業でもピカイチの山でありながら、コンサートホールとしても最高で・・・みんなが低迷している林業の現場に触れてくれることで、違う局面で盛り上がってくれるのではないかと思いました。
僕たちの仕事場にも色がつくっていうか・・・灰色に見えていたのが、ものすごくカラフルに見えてくるんじゃないかな、って。
そんなわけで、26日のコンサートをとても楽しみにしています。


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■坂本さんが林業に就くきっかけ

『大杉谷自然学校』にスタッフとして赴任してきたのが始まりで、そもそもは林業をしようとは思っていなかったし、まったく知りませんでした。
そして実際自然学校に入り、山へ行ってみると、杉とヒノキの間伐されていない山ばかり。
そこで、子どもたちに『間伐体験』をさせると面白かもな、と、アドバイスをもらうために訪ねたのが、今勤めている『藤原林業』。
そこで、藤原さんに「オレが手入れをした山を観るか」と言われて、実際に山や、河川で搬出しているところなど、林業の仕事の流れを見させてもらって。
いろいろ話を訊いていたところ、若者がいないんですよ。
みんなベテランで、60代後半。
その時、
「僕がここに勤めて、汗かいて培った現場の本当の経験を伝えることができたらいいな!」と思ったんです。
お給料ももらえるし(笑)
それで自分から「働かせて下さい」と。
『大杉谷自然学校』をやめちゃって、今に至るんですけど、その間、間伐体験プログラムなどを作りました。


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■『木もれび音楽会』への思い

野瀬 山に触れ合う一環として、軽く山に入ってみなさんに歩いてもらうのも1つのきっかけだと思います。
そういう風に山に入ってもらうのも、坂本さんの気持ちだと思いますね。

坂本 山の手入れを、老若男女、みんなでやりたいですね。
林業というのは、全くシンプルで、だれでもできるんですよ。決して難しい技術はありません。
難しいところや危険なところは、我々がお手伝いするので。
現場は生きた教科書で、山にはウソがありません。
そんな山をいろんなことに使ってほしいので、この音楽祭を大事な柱の1つとして、継続してきたいと思います。

胡池 山でのコンサートは、本当に未知の世界です。
ただ、もともと山は本当に大好きで、地元である三重県の山を登ったりしていたので、いつかは山や森で歌ってみたいという気持ちがありました。
現場を見たところ、本当に木もれびがキレイでした。
木の影が道に映っていたり・・・キレイな山です。
森というのは、いるだけで気持ち良いですね。何もせずに、ただリラックスしてそこにいるだけで。
そういう場所で歌ってみるってどんな感じなのかな、というのがすごいあって、とても楽しみです。

坂本 林業の『リ』の字も知らない人に来てもらって、びっくりしてほしいです。
国立公園でもない、何でもない山だけど、林業をしている人間が手入れすれば、こんなに美しく、憩える場所が作れるんだよと。
そしてそれを、みんなで各所にたくさん作ることができるんだよと。
『木もれび音楽会』が、そのきっかけになってほしいですね。


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■山の魅力・木の魅力

坂本 この時期の山は最高ですよ! 何が最高って言うと、柿は食べ放題、栗は拾い放題。
猿と鹿に食べられないように先手を打つんですけど、食べるものは豊富で紅葉もキレイ。
美しい景色を見ながら食欲を満たせる・・・素晴らしいです!
時期的にはもう終わってしまいましたが、雑木のところにはキノコもありますよ!

いつもこんな風に、秋だと食べ物の話ばかりですね(笑)
こうやって。楽しく喋れる男がいたほうが、現場も楽しいでしょ。
作業中はもうちょっとキリッとしていますよ!
現場は危ないこともあるけれど楽しいです。
育てる仕事というのは、楽しいですね。
100年、200年と残る木を育てる。
そうして、美しい森を作ります。

武田 僕はとにかく木が好きなんで、たくさんの種類の木があるというのが魅力を感じます。
いろんな木を製材して、見たり触ったりするのが好きです。
特に最近では漆の木が好きですね。
まっ黄色なんですよ。
他にはまだ手に入れてないのですが、広葉樹の中で一番、毒々しい赤い色をしている雷電木。
色の濃い木が好きですね。

野瀬 私たちは、小さい頃から周囲が山ばかりだったので、そこで遊んでいました。
そんな幼少の頃を、あんなこともした、こんなこともした、と思い出し、大人になってまた山に登るんですね。
登り始めると、山の頂上が目標としてあって、それに向かって自分の体力をどこまで試せるのか・・・頂上に辿り着いた時の達成感というのは、非常に大きいですね。
そこが山の魅力でしょうか。

木もれび音楽会
開催日時 平成25年10月26日(土)
     開場 11:00
     開演 12:30
料金 前売 2000円
   当日 2500円
会場 木もれびの森(奥伊勢フォレストピア近くの森)