第57回『サルシカ隊長レポート』2013年11月

スペインが誇る食文化であり、街角にかかせない憩いの場「バル」。
お昼にはランチ、午後のひとときにはカフェ、そして夜になるとお気に入りの一品料理を食べ歩きながらハシゴ酒を楽しむ!
そんなバル文化の魅力を取り入れ、開催されるのが「尾鷲旬のコツまみバル」!
なんと尾鷲の43軒が参加!
隊長、ディープな尾鷲にどっぷりとはまる!

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「隊長、尾鷲にいきましょうよ。例のバル企画はすごらしいですよ。
 前売り3000円のチケットで1品とお酒がついて、それで5軒回れるんですよ。
 1軒あたり600円ですよ。
 しかもアンタ、どのお店も張り切って1品以上つくらしいんですよ!
 こりゃあもう見逃せませんがな!!」

いんちきセールスマン顔負けのトークでワタクシを誘ったのは、例によってあの巨体の友人くまさんであった。
いつも誘うだけ誘っておいて、いざ現地に出かけてみると、当の本人はさまざまな理由でそこにいない。
どーせまたそんなことだろうと思っていたら、前日から尾鷲に入り、ホテルでワタクシを待っている、というではないか。

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おお、そんなことならばワタクシも行かねばならぬ。
これは前夜祭だ、というわけで、誰に頼まれてもいないのに、くまさんとワタクシの巨体コンビはバル前日の夜の尾鷲で合流。
すぐさまお気に入りの1軒に飛び込み、尾鷲の魚と酒に酔いしれ、明日はどの店から回ろうか、何を食べて何を飲もうかと子どものようにはしゃぎ倒し、そしてバーへと雪崩れ込んでドロドロの酔っぱらいとなり、いざ取材当日を迎えるのであった(笑)。

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てなワケで翌朝。
尾鷲の海と空は突き抜けるように青く、二日酔いのワタクシの胃と頭は果てしなく重かったのであった。

コツまみバルがはじまるのは正午からである。
なのに朝ごはんを食べるなり、巨体のくまさんは、朝市をやっているからいこう、魚市もやってるから見にいこうとうるさいのだ。
部屋に戻って二度寝してると、電話が鳴って「何してんですか、隊長! もうロビーで待ってますからね!!」。
で、仕方なくワタクシはノロノロと起き上がり、尾鷲港へと出かけたのであった。

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尾鷲港はたくさんの人で溢れかえっていた。
駐車場の空きもなかなか見つからない。

尾鷲の港で開催されていたのは、毎月第一土曜日に開催されている名物朝市「尾鷲イタダキ市」!
ココでしか買えない特産品が盛りだくさん!というわけで大勢のお客さんで賑わう市である。

基本情報はこちら「尾鷲イタダキ市」


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さすが魚の町だけあって、鮮魚や干物など海産物がいっぱい並んでいる。
お好み焼きや朝採れの野菜なども格安の値段。
これは人気のはずだ。

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巨大エリンギ発見。
これは尾鷲ヒノキのチップを使って栽培したもので、なんと尾鷲産!!
試食させていただいたが、非常に歯ごたえがあっておいしい。
こういう新しい地域の特産品も販売されているのだ。

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港のもうひとつのエリアでは、別のイベントも併催されていた。
尾鷲魚まつり。
停泊している良栄丸から水揚げされたばかりのマグロの解体ショー、そしてそのふるまいもあるという!!

「おおおおお、これはいかねば!!」

二日酔いも治り、調子が出てきましたよ〜(笑)。

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解体ショーを待つマグロ。
ビンチョウマグロである。
食べるときには、トンボシビと呼ばれる。

良栄丸は今年から漁に出たばかりの新造船。
冷凍庫ではなく、最新の冷蔵庫を設備し、マグロを冷凍させることなく、生のまま尾鷲へと運びこむ。
ふつうトンボシビというと、歯切れのよい食感であるが、冷蔵で新鮮なものは、モチモチとした食感だという。
ほうほう、楽しみではないか。

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それにしても!!
会場は試食やふるまいだらけ!!
ハタのお刺身、唐揚げ、マダイのお刺身、海鮮汁、魚ごはん、もう好きなだけどうぞ〜状態。

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中にはこんなに豪快に!!
どがーんとマグロの頭の丸焼きも!!

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うまい。
すべてうまい。
うまいうまい。

すいません。
実はあまりにいろいろ食べ過ぎて、ひとつひとつの味を覚えていません(笑)。

まあ、さほどにたくさんの尾鷲の魅力を味わえます。

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そして待ってました〜!!!
マグロの解体ショーのはじまり〜!!

あっという間に人が集まってくる。
解体ショーをワクワクと見る・・・人間とはなんと残酷ないきものなのでしょうか。
ま、しかし、ワタクシも自慢じゃないけど、水族館で魚をみて美味しそうだなあ、と思う人種。
早く食べたい食べたいと思いつつシャッターを切る(笑)。

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これが解体ショーでさばかれたトンボシビ。
確かにモチモチ!
これまでに食べたことがない食感!
うまい!

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これもぜひどうぞ、と案内されたのが、マグロのハツのバルサミコ酢煮。
尾鷲高校の家庭クラブの生徒たちがつくったもの。

まだコツまみバルの取材もはじまっていないのに、こんなに食べてしまってよいのであろうか。
が、女子高生に「どうぞ」と差し出されたら食べぬわけにはいかんではないか。

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おおお、ビールがほしいぞ、ビールが!!

が、この時点でワタクシの胃袋はほぼ一杯状態。
お昼から、尾鷲コツまみバルで10軒の店は回ろうと計画しているのである。
果たしてワタクシの胃袋は大丈夫なのであろうか。

そんな不安を抱えつつ、そしてコツまみバルの取材にも辿り着かず、1回めのレポートを終えるのである。
次回、怒涛と戦慄の10軒はしごツアーがはじまる!!!