三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2014年2月2日放送

約半年かけて、古民家の改修作業を行い、リフォーム技術を学ぶ!
大杉谷の人や地域と、交流しながらリフォームのスキルを学び、リフォーム後の古民家は移住者に貸出します!

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こちら大杉谷地区は多気郡大台町の宮川中流に位置し、近畿の秘境と呼ばれるところ。
近年は過疎化、高齢化が進み、空き家や廃屋が目立ち始めています。


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そんな中、古い民家をリフォームしている人たちがいました。
しかし彼らは大工や左官などの職人さんではありません。
実は、こちらのみなさんは、『大杉谷移住促進協議会』が企画・運営している『古民家リフォーム塾』というワークショップに、参加している方たちなんです!


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大杉谷移住促進協議会の大瀬耕二会長に、この『古民家リフォーム塾』についてお聞きしました。

「大杉谷地区は、現在65歳の高齢者率が73%ほど。
『Iターン』で他の地域から若い人たちに来てもらって、ここの人口を増やしたいとの考えで、『古民家リフォーム塾』を開催しているんです」

『大杉谷移住促進協議会』は地元住民、地域活性化団体、移住者などで設立され、田舎暮らしを希望する人に「大杉谷らしさ」を発信し、大杉谷に移住者を呼び込もうと活動しています。


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『古民家リフォーム塾』は、地元の大工さんの協力を得て、一昨年からスタート。
1泊2日で計10回、半年ほどかけて古民家を再生します。
参加費用は1回3000円で、自分の都合に合わせて、参加可能です。
大杉谷の人や地域と、交流しながら、リフォームのスキルを学べます。
リフォーム後の古民家は移住者に貸し出しているそうです。

現在リフォームを行っている家は、昭和30年代に宮川ダムの職員の宿舎として、建てられたもので、築60年近くたっていたそう。


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古い板張りだった壁をすべて取り外し、自然の雰囲気を生かした、新しい無垢の木を張り、柿渋を塗っていきます。
素人ならではの失敗も味わいの一つ。


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こちらの天井は河原が割れて雨漏りがひどかったので、天井を外し、これからまた貼り直すのだとか。


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こちらは座敷となる部屋。
『古民家リフォーム』だけあって、参加している人たちは古い家に愛着を感じています。
そのため、できる限り昔の感じを残しながら作業を進めているそう。


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「今は大阪に住んでいますが、仕事の切りがついたらこちらに移住したいと思っています」

「私の実家に未完成の家があるので、それをなんとかしたいと思ったのがきっかけです。普段、床を直したり壁を張り替えたりとかにも応用できるかと思って。技術の習得とつながりを求めてきました」

「もともと家のことにすごい興味があって、今回参加させてもらいました」

参加理由は、みなさんさまざまですが、リフォーム技術を学ぶ姿勢は真剣そのものです。


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リフォーム技術を教える地元大工の松島祐一さん。

「こんな一生懸命にやるとは、はじめは本当にビックリしましたね。
もうこれで、5~6回目ぐらいですからね」


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昼食は、参加者、大工さん、協議会のメンバー、みんなで一緒にいただきます。
時には、地域の人から差し入れがあることも。
こうした地域の人との交流、そして、参加者同士の交流が、古民家と地域の再生へとつながっていくんですね。


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『大杉谷移住促進協議会』事務局の福岡美恵子さん(左)と谷口忠夫さん

福岡「たくさんの方が来られて、移住だけではなくて、個人個人の交流も
少しずつ深まりつつあるので、何年か後に何か良いモノが生まれればいいなと思っています」

谷口「地域を維持していくために新しい人たちに来てほしい。それには、やはり住むところが最初に必要だと思います。こうしてすぐに住める場所を確保していくのが、この会の目的ですね」


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前回の『リフォーム塾』で、手直しした古民家は、今、移住者が暮らし、体験民宿として開業しています。

大工さんに教わりながら、古い民家に命を吹き込む。
大杉谷に、やって来る移住者の受け皿を作る。
地域の人と楽しく触れ合いながら、大杉谷の魅力を知り、
そして、縁があれば、大杉谷に住まう。

そんな希望と夢を形にしようと活動する『古民家リフォーム塾』のみなさん。
現在リフォーム中の家は、今年3月に完成予定!

大杉谷の新しい物語が、ここから始まります!