FM三重『ウィークエンドカフェ』2014年5月3日放送

今回は、鳥羽市観光協会の世古晃文さんが鳥羽市をご紹介します。
職員さんになって13年。いつもどこかにネタはないかな?
お客様が喜んでくれることってなんだろう・・・と思いながらアンテナを張っています。
「鳥羽は行ったことがあるよ!」という人たちに何度も何度も鳥羽に行きたいって思ってもらえるように。
いつも魅力ある場所であるように・・・そう思い、いろいろな観光メニューを考えています。

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■ゴールデンウィークのイベント!

『鳥羽水族館』では、1.8m長さの角を持った一角の海獣『ユニコーン』に直接触ることのできるイベントなどを開催します。

5月5日の子どもの日には『海の博物館』の入館料が無料になります。
小中高生にぜひ来ていただきたいですね。
クラフト造り体験など、いろいろなイベントを開催していますよ。

ゴールデンウィーク中、車で来られるお客様のために、臨時駐車場も設けました。
そこから『シャトルバス』ならぬ『シャトルボート』・・・つまり船で、ミキモト真珠島に近い場所に降りていただけるよう用意しています。
乗船時間はおよそ5分ほど。
船で移動というのが、鳥羽らしいでしょう。

ゴールデンウィーク間近な今、これからの宿の予約等は難しいかもしれません。
秋もまた良い季節なので、その時にまた『鳥羽市観光協会』に問い合わせていただければと思います。


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■畔蛸町の西明寺『寺 de café』 

石神さんで有名な相差町に隣接した畔蛸町に、『西明寺』というお寺があります。
ここの住職のお話が非常に面白いということで、ネットやブログなどで紹介され、流行ってきているんです。
観光客のみなさんに上がってもらい、お茶とお菓子をふるまう。
それから、30〜1時間ほど、軽くお話をするんですんね。
住職と話すと、すっきりしたという思いを持って帰られる方が多く、大好評なんです。
そこで畔蛸町の旅館組合が、お客様と住職の間を取り持ち、500円だけいただいて、それをお布施とする・・・という仕組みが出来上がりました。
それが『寺 de café』。
ネットでも話題になっているようで、今日もお客様が来ています。
何気ない話から悩みや、女性だと特に恋愛、結婚のことが出てくるそうです。
具体的にアドバイスをするというよりは、「中国にはこんな話があってね」や「人とのつながりってこんなんじゃないの?」のような、ちょっとした話。

話を真剣に聞いてくれるのはもちろん、何よりも住職が何もかもを受け入れてくれるような、ありがたいお顔をしているんです。
その人に聞いてもらうことで、お客さんがとてもすっきりして、「明日からまたがんばろう」と言う気持ちになるそうです。


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■鳥羽を9つのエリアに分けて市民のみなさんとメニューを作った

旅はおそらく、行くグループによっても求めるものが違いますよね。
例えば目的地の旅行でも、社員旅行と家族旅行ではスタイルが違うだろうし、1人の場合や女子会でも、違うでしょうし。
メンバーによって旅の目的が変わるので、観光協会は、あらゆるニーズと目的に応えていく必要があります。
また、いろいろな観光資源がとてもそろっているのが鳥羽だと思います。

昨年の平成25年度、鳥羽を9つの地域に分けて、各々の地域にどんな観光資源が眠っていて、どういうことが発信できるのだろうと、夜中まで時間をかけて話し合いました。

先述した『寺 de café』もそんな話し合いの中から生まれたんです。

出てきたアイデアをこちらの仕組みや知恵を加味して世に送り出す・・・そんなことを常々考えています。
しかし一番大事なのは、地域の方が、「こうしたい」という思い。
それを受けて賛同して一緒にやりましょう、というのが我々の仕事かな、と考えています。

地元のみなさんも毎日見ていることやしていることが、観光の素材としてPRできるかどうかわからなかったと思いますよ。
我々もわからないながら、お客さんとの接点やマスコミと会う機会も多いので、その分、外の人から「面白いね」と思ってもらえる情報が来るんですね。


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■結婚30周年には、鳥羽でぜひ『真珠婚』を!

鳥羽市観光協会が行っている事業の一つに『真珠婚』があります。
これは、結婚30周年を、真珠のふるさと鳥羽でお祝いするイベント。
今年で12年目となり、今までおよそ3000組のご夫婦が、この鳥羽で真珠婚に参加されました。
ご夫婦1組1組に歴史があり、ドラマがあります。

さすがにお子さんも手を離れて、家の中に夫婦だけしかいないという時間が、30年目を迎えると増えるんですね。
いやでも向き合わなきゃならない(笑)
今まで子どもを介したり、何かでまぎれていたのがなくなり、本当に2人に戻るんです。
そんな結婚30周年の『真珠婚』で、節目をキチッと祝ってみませんかというのが、我々からの提案。

『真珠婚』では、30年の苦楽をともにしたパートナーへの感謝や謝罪の言葉が溢れ出ます。
謝罪の多くは、ご主人からのものですが(苦笑)

真珠婚当日の受付は、男性はちょっといやがっているんですよ。
照れもあるし。
「俺はこんなとこに来たくなかったけど、嫁が申し込んだので仕方なく来たんだ。受付はどこや」
的な方が多いんです。
でも、そういうお父さんに限って泣きますね。
「本当に申し訳なかった」という思いを持っているんですね。

やはり、仕事ばかりで家のことを任せっきりで・・・と言った内容の謝罪が多いです。
けれど、奥様もそれを聞いて、
「あなたがいたので私も頑張れました。支えてくれてありがとう」
と答えたり・・・そういういたわりの風景を見ることができます。

特に日本人の男性は「ありがとう」と思っていてもなかなか言えないでしょう?
それが夫婦の課題だったりするんですけど、『真珠婚』というセレモニーを通して、キチッと言うことができるんです。

というか、強引に言わされてしまうんですよね(笑)
しかもチャペルでしているので、神様の前で言わされるんですね。
30年間のことが駆け巡るんですよ。
そして30年間、言えなかった言葉等も、夫婦の間ではあったりするんですよね。
それをしっかりお互いに言って気持ちを伝えようというのが『真珠婚』なんです。

これから先、また夫婦で過ごす時間にとって、鳥羽で再スタートを切るというのは大切なセレモニー。

『もう一度恋人に戻りませんか? 30年目のラブレター』

というのが真珠婚のキャッチフレーズであり、テーマ。
これをきっかけに2人で映画に行くようになったとか、お母さんの見ている韓流ドラマを一緒に見るようになったとか・・・そんなお便りをたくさんいただきます。

また、結婚記念日は家族の記念日。
家族が誕生した日でもあるんですね。
だから結婚記念日を家族で祝う習慣があると素敵だと思います。
娘さんが申し込んできたり、お嫁さんが申し込んで来られることもあります。
鳥羽ならではの『ライスシャワー』ならぬ『パールシャワー』もご好評いただいています。
今後も、鳥羽らしい名物として『真珠婚』を続けていきたいですね。

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