FM三重「ウィークエンドカフェ」2009年04月18日放送

今回のお客様は、紀伊長島の古里地区で民宿をしている大西孝政さんです。最近、故郷の紀伊長島に帰ってきました。それまではイタリアンの料理人として活躍された大西さん。大西さんの民宿、活魚の宿 紀伊の松島に行くとお母さんの味と大西さんのイタリアンが楽しめます。白身魚のカルパッチョ、〆のリゾット・・・・たまりませんねぇ。

■旅館の人気メニューは・・・?

紀伊長島はマンボウも町の魚です。
マンボウも食べますよ。
うちの旅館『松島』で人気があるのは、マンボウの天ぷらのみぞれあんかけや、
マンボウのピリからあげ。
これはマンボウをカラッとあげてコチジャンをあえてあるんですけど、
お酒のつまみになって美味しいです!
マンボウ自体は淡白で水分の多い魚なので、
水切りしてからあげにしたりします。
鳥のささみをもっともっと淡白にしたような味で美味しいですよ。

■民宿の一日って・・・?

今は春休みが終わり少し落ち着いた感じです。
毎日、お客さんの朝食からはじまり、
その後チェックアウトされた後はお部屋の片づけ、
買出し、夜食事の準備、夜の食事ですね。

■『松島』さんが民宿をはじめたのは・・・?

創業でいうと・・・。
一番最初はは、自分の家の一室を貸していたところから始まったみたいです。
15軒ぐらいある民宿の中では、古い方になります。

おばあちゃんからはじまって、母親、僕で三代目になりますね。
「ふるさと海岸」という海水浴場の近くが民宿街になっていて、十数軒の民宿や温泉もあります。
ここはみかんが有名で、風景も綺麗ですよ!

■料理のメニュー

海の幸と山の恵みがいっぱい詰まったお料理。
その日の朝、揚がった物を中心に出させてもらっています。

基本的にお刺身、つきだし、揚げ物、焼き物、煮物ですね。
最後にうちの名物・・・とまではいかないかもしれませんが、餡から手作りの草餅がデザートです。
最後の草もちを食べて締めなんですね。
草もちは好評で皆に喜んでもらっています。

私が、餡子を作っておもちを作ってます。
料理は昔から大好きで、小さな頃から、おばあちゃんが魚をさばくのをじっと見ていたくらい。

■ふるさとを、外から見て思う事は・・・?

高校を卒業して大学に進学しました。
そのころはまだ実家を継ぐってのはなかったんですが、
心のどこかに地元に戻ってきたいなというのがありましたね。

大学を卒業してイタリア料理のレストランで働き、
2、3年サラリーマンで働き、15年ぶりぐらいに地元へ帰ってきました。

こちらでは当たり前なのですが、
朝とれた魚を夜食べる、そういったことが外に出てみて、
なかなかできない、すごく贅沢な事、貴重な事だとということを感じました。

昔からのお客さんは、僕が帰ってきたということで、
最後の締めをパスタにしてくれとか、焼き魚をイタリア風にしてくれとか、
リクエストしてきます。
どんどんお客さんの要望に答えるようにしていますよ。

■戻ってきたキッカケは・・・?

僕自身、田舎とか自然が好きなんで。
外に出ていても、将来的には戻ってきたいなとうい気持ちはありました。
でも、戻ってきても仕事をやっていけるか不安は凄くあったのですが、
自分自身料理が好きだし、
母親が料理して、お客様に食べてもらっているのを見て、
自分でも地元の食材を使ってお客さんに料理を食べて頂きたいな・・・
という気持ちがだんだん強くなってきて、帰ってきました。

母とは料理の部分で、和食と洋食との違いがあるので、
お互いのいいところを出すために、意見を出しながらやっています。

今はサクラダイやカサゴが食べごろ。
海女さんが海に潜ってアワビや貝をとってきてくれる。
その日にとれた新鮮な物を、その日に食べれるなんて最高ですよ!