FM三重『ウィークエンドカフェ』2014年8月23日放送

今回は紀北町観光協会のオススメを、大野眞さんにご紹介していただきます。
観光協会の職員であり、『NPO法人ふるさと企画舎』のインストラクターでもある大野さんにとって、銚子川エリアはとっておきのフィールド。
楽しみ方は、いろいろ。
夏の思い出もここでたくさん作っていってください。

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■銚子川の素晴らしさ!

銚子川の素晴らしさを一言で言うと、『透明度』。
透明度の高い川は、探せば全国にあると思います。
2時間かけて山の奥の奥まで行けば、たくさんありますよ。
しかし、国道からすぐ近く、インターを降りて10〜15分ほどで来られる場所で、この透明度は、すごいと思います。
国道から川底まで透明で見通せる場所なんて、そうそうないんじゃないかな。
小さな頃はこの透明度が当たり前だと思っていたので、他の地域に行き、濁った灰色の川を見たとき、
「えっ!? これが川!?」
と言ってしまったほどでした。

ぜひ見てほしいのは、海水と淡水が混ざり合う『ユラユラ帯』。
いつでも見えるわけではなく、潮の満ち引きの関係で、状態の良い時だと見ることができます。
満ち引きの時間でなくても状態が良ければ、川を歩いていると、まるでガムシロップをこぼしたかのようなボヤボヤッとした感じで見えることがありますよ。

銚子川が一番きれいに見えるのは、ブルーグリーンの色が映える夏。
太陽が照っていて、キラキラしているところを、ぜひ見てほしいです。


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■銚子川流域ならではの食材、そして『海・山こだわり市』!

この時期に美味しいのは、銚子川沿いの便の山が発祥とされる漬物『くき漬け』。
です。
八ツ頭(里芋の一種)のクキと紫蘇を塩漬けしたもので、爽やかな味わいが今の季節にぴったりです。
また、銚子川の水で育てた『銚子川米』も甘味があってもちもちしていると評判です。
今年の米は、夏が終わった頃に販売できると思いますよ。

最近では、銚子川の水を使ったかき氷もオススメです。
水道から出る水も銚子川のものなんですが、町内の『中口製氷冷蔵』さんでは水道水の雑味を全部抜いて、純粋な銚子川の氷を作っています。
町のかき氷屋さんは、その氷を使っているんです。
銚子川の水は硬度6.4という軟水なので、かき氷にすると、本当にまろやかで食べやすいです。

そんな、銚子川の水を使ったかき氷が食べられるイベントが、今日(放送日である8月23日)の午後5時から8時まで引本で開催される『海・山こだわり市』!
そこで銚子川の氷を使ったかき氷や、その他、町内の物産を販売。
夏の風物詩として、縁日コーナーも開きます。
ここでは射的などもあるのですが、変わったところでは『うなぎのつかみどり』!
ぜひ良かったら来てください。
今ならまだ間に合います!
高速道路が伸びたおかげで、時間も大幅に短縮されましたし。
先日、伊勢神宮に行った時は、なんと50分ほどで到着しました。
なので、伊勢神宮に参拝した後でも、気軽に来てほしいですね。

また、今年は『熊野古道』の世界遺産登録10周年。
銚子川の近くにある『馬越峠』が一番人気なので、世界遺産とセットで来てほしいです。
世界遺産ではないけれど、僕個人的には、銚子川も世界遺産に匹敵すると思います。


●第4回 海・山こだわり市
開催日時 平成26年8月23日 17:00〜20:00
開催場所 引本港(北牟婁郡紀北町海山区引本浦)

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■地元ならでは! 銚子川の楽しみ方!

銚子川には天然岩のすべり台やターザンロープなどがあり、子供も大人も楽しめる、自然のワンダーランドです。
みなさん、ターザンロープをよくしていますが、僕たちがよくしていた遊びは『ラムネ』。
純粋に足から川に飛び込むことを『ラムネ』というんです。
銚子川に飛び込んだ時に発生する泡粒が、他の川に比べると少し大きいらしいんですね。。
科学的なことはわかりませんが、透明度ゆえに泡が大きく見えるのか・・・それが炭酸ジュースの泡のように、シュワシュワシュワッと身体を伝うんですよ。

頭から飛び込むと、フォームがきれいすぎて、あまり泡が発生しないんです。
足からだと「ドボーン!!」と川底まで沈み、泡が下からドバドバドバッツと来るので、天然の炭酸泉に入っている気持ちになれるんですね。
つまり、炭酸のようにシュワシュワするから『ラムネ』。

この遊び。僕が小学校の時にはすでに『ラムネ』と呼ばれていたので、少なくとも20年以上前からですね。

僕らが昔、飛び込んでいた頃は、ライフジャケットは付けていませんでした。
正直『ラムネ』はライフジャケットを付けない方が底までズボッと沈むし、肌で感じられるのでオススメしたいです。
裸のまま、水着だけ着て飛び込むのが醍醐味ですね。
ただ、イベントでは安全のため、天然岩の滑り台でも『ラムネ』でも、必ずライフジャケットを付けさせてもらっています。


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■ネイチャーフォトグラファーの内山りゅうさんと銚子川

今、銚子川にはたくさんの人がやってきます。
それは町の人にとってとても嬉しいことなんですが、小さな町の小さな川。
キャパシティが限られているから、もっと銚子川の環境を守ることを考えて行きたいですね。
そんな銚子川を『奇跡の川』と呼んだ人がいます。
それがネイチャーフォトグラファーの内山りゅうさん。

彼は、フィルムにこだわっているんです。
デジタルを使うこともありますが、車の世界でいうロールスロイスみたいな外国製のカメラを使って、フィルムで収めているんです。
フィルムでしか出せない色や味があるということで、それにこだわり続けて、いい写真を取り続けています。

銚子川とりゅうさんの出会いは20年前。
三重県に来られた時に、どんどん北の方から川を見てきたそうなんです。
そして銚子川に辿り着いた時にびっくりしたんですって。
「なんだこの川は! こんな川が今まで残されていたのか!」って。
それでおそらくワクワクして写真を撮ったんでしょうね。

実は、内山りゅうさんの著作『アユ 日本の美しい魚』という本に銚子川も載っているのですが、名前は伏せてあるんです。
「銚子川への想いというか、秘密にしておきたいという想いとか、複雑な気持ちがあり、載せることで汚れてしまうような気がして」
・・・と、りゅうさんが言っていました。

20年前に銚子川と出会い、本にも載せていただいて。
そして20年後の今、りゅうさんが銚子川に来て、写真を撮って、紀北町の『銚子川 四季のスライドショー』を作っていただいて。
こういう縁ができるのは素晴らしいと思います。


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■人とふれあう旅を紀北町で

紀北町は『人』の町。
実は僕も5年ほど前まで町外で働いていましたが、いずれは紀北町に帰って来ようと思っていました。
この町は人があたたかいので、そういうところで子どもを育てたいという願いがあったのです。
紀北町にはいろいろな観光スポットありますが、人と触れ合いながら旅をしてほしいですね。
ただ観光スポットをめぐるのではなく、魚町に行ったらそこのおばちゃんと会話し、銚子川に行ったら、そこに昔から暮らしているおじいさんに話を聞いたり・・・。
そうすることで、もっともっと紀北町の良さをわかってもらえると思います。

また、『きほくふるさと体験塾』では、インストラクターが素敵な思い出づくりのお手伝いをしてくれますよ。