三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2014年8月31日放送

スリランカでは病院食として必ず食べられる『セイロン瓜』!
そんな身体に良い『セイロン瓜』を、地域の特産品にしようとの取り組みが広がっています!

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ご覧ください、この立派な瓜!
これは『セイロン瓜』と呼ばれる、スリランカ原産の瓜。
低カロリーなのに食物繊維とミネラルが豊富という健康野菜。
味は淡白で苦味が少なく、ゴーヤと同じように調理することができる、今注目の野菜なんです!


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この日、鈴鹿大学で開催されたのは、『セイロン瓜 de 夕涼み』という名の収穫祭。
イベントを開催するのは、その名もズバリ、『セイロン瓜プロジェクト』のみなさん。
生産農家、JA、鈴鹿商工会議所、そして、鈴鹿国際大学の関係者が参加する
『SUZUKA産学官交流会』の取り組みです。


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セイロン瓜を育て地域で普及させるためには、何よりその美味しさを知ってもらうのが一番、と様々な料理が並んでいました。
ポテトサラダの中に入っていたり、和え物、生食、天ぷらなど、色々な調理法のセイロン瓜が。
スイカとカッテージチーズの上にセイロン瓜が乗ったものや、おかか和えなど、洋風和風、どんな料理にも変身することができるようです。

「少しでも多くの料理のレシピを勉強したい」

「プロジェクトチームに入って3年目です。こういう機会があると地域の活性化にもなるので良いことだと思います」

参加者は、自分でもセイロン瓜を育てている人や、セイロン瓜に興味のある人、『セイロン瓜プロジェクト』のメンバーたち。


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『セイロン瓜プロジェクト』理事長であり、名城大学経営学部教授でもあるアーナンダ・クマーラさんに、このプロジェクトについてお聞きしました。

「何かしようと思ったとき、みんなが知らないことをするのが僕の考え方です。
出身国のスリランカでは、病院に入院すると、セイロン瓜が必ず病院食として出てくるんです。
そこで色々調べたところ、食べるべき理由があると言うことがわかったのです」

『セイロン瓜プロジェクト』は、当時鈴鹿国際大学の教授であったクマーラ教授の、『スリランカで健康野菜とされるセイロン瓜を栽培してみよう』という発案から始まり、今や大きな取り組みに成長しました。


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こちらはセイロン瓜の生産農家であり、『セイロン瓜プロジェクト』指導部長の川出洋正さん。

「長いものだと僕の背を越すほど大きくなるんですよ」

確かに長いです!

JA鈴鹿は、クマーラ先生の呼びかけに応えて、何軒かの生産農家と一緒に、セイロン瓜を栽培。
しかし、これまでに育てた経験も資料もまったくなく、試行錯誤の連続だったそうです。

現在、鈴鹿市内でセイロン瓜を生産している農家はおよそ20軒。
家庭菜園でセイロン瓜を栽培する個人の方、グリーンカーテンとして育てている企業や学校など、今や、セイロン瓜は鈴鹿市内のあちこちで栽培されています。


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こちら、鈴鹿のインド料理店『インド村』でいただけるのが『セイロン瓜カレー』。
緑色のものがセイロン瓜。
玉ネギがベースのセイロン瓜用のルーに、たっぷり入っています!
インドでは頻繁に食べるわけではありませんが、熱中症などにかかると、セイロン瓜を食べるそうです。


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なんとこちらは『セイロン瓜ラッシー』!
ラッシーとはインドの飲むヨーグルト。
セイロン瓜を砕いた食感はあるものの、味はヨーグルトラッシーそのままなので、抵抗なく飲めるそうです。


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続いて訪れたのは、江戸時代から続く味噌とたまりの老舗『東海醸造』さん。
こちらでは、セイロン瓜を味噌でじっくりと煮込んだセイロン瓜のごはん味噌を製造、販売中です。


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『セイロン瓜プロジェクト』副理事長の花井錬太郎さん。

「『セイロン瓜 de 夕涼み』を開催する毎に新しい顔が見えるのが嬉しいです。ここで試食してもらうことで、こんなに簡単においしく食べられるということを知ってほしいですね」


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『SUZUKA産学官交流会』会長の下田徳重さん。

「『セイロン瓜プロジェクト』に集まっていただける方々は1人1人が元気なんです。つまり、みんなが、主役なんですね」


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『鈴鹿商工会議所』丸山昭一さん。

「今、セイロン瓜の認知度はどんどん広がり、はじめは市内だけだったのが一宮市や、藤枝市など、県外に飛び越していっています。
これからもまだまだ広がっていくと思いますよ! 」

栽培する、調理・加工する、そして、販売する。
鈴鹿のみなさんが地域をあげて取り組む「セイロン瓜プロジェクト」は、今や、全国から注目され、そして、すでに各地でセイロン瓜の栽培が始まっています。