FM三重「ウィークエンドカフェ」2010年07月24日放送

今日のゲストはカフェに癒しの時間を届けてくれました。
熊野市飛鳥町で椅子やテーブル、机などをオーダーメイドで作っている「木組」Kigumiの竹内健吾さんです。
シンプルなんだけど柔らかくて温かみのあるデザインは、竹内さんの人柄そのものなのかしら・・・。
家具職人になるいきさつや竹内さんの家具へのこだわり・・・などいろんなお話を聞きました!
いいものを長く使う、そんな竹内さんの作品、ぜひ使ってみたいです!

■家具作家をはじめられた思ったきっかけは?

たまたま遊びに行った京都で、ほんとにたまたま木工作家さんのアトリエを見つけたのがきっかけです。
何となく興味があって入ってみたら、そこの作家さんがいて、話を聞かせてもらって。
2時間くらい話をしているうちに、『これだ!』と思って、その場で、
「弟子にしてください!」って頼み込んだんですよ。
そうしたら断られました(笑)
弟子を取るなんてできないから、とりあえず専門学校に行きなさいと。
それが丁度30歳のときでした。

■30歳にして人生の転機!? 一体その前は何を・・・

普通のサラリーマンでした(笑)
で、会社もやめて専門学校を一年通って卒業して、じゃあどうしようかと。
で、先程の京都のアトリエが、共同工房だったこともあり、そこに入れてもらって3年間。
卒業したてで、基本的なことしか知らなかったので、仲間の作業を見ることができて、とてもありがたかったですよ。

■家具作家としての独り立ちは?

その京都のアトリエで、時々木工教室を開催してまして、そこに来たお客さんとスプーンかなんかを作りながら話していたら、いきなり「学習机を作って欲しい」と。
僕の作品はアトリエ数点展示してあったくらい。
どうして!?と思いましたよ。
でも注文してもらえたのは嬉しかったので、お客さんと相談しながら、試行錯誤して作りました。
これが大きな注文の第一号。
お客さんは広島に引っ越されたんですけど、今もお付き合いがあって、広島で展示会があるときに再会したりしています。

■オーダーメイドが中心ですか?

基本はオーダーメイドですね。
例えばダイニングテーブルを作るにしても、家族構成でいろいろ考えますよね。
小さいお子さんがいるご家庭なら、子供椅子が必要でしょ。
成長するにつれて買い換えるのはもったいないから、最初は座高を高くしておいて、成長に合わせて、だんだん足を切っていって、最終的に他の椅子と同じものになる・・・とか。

■コラボ展示会を開催!?

数年前に『三人展』というのを開催しました。
僕の家具と、友人の陶芸と、もう一人、市木木綿(いちぎ もめん)の作家さんで。
ここ熊野では、なかなか展示会みたいな機会がないので、だったら自分たちの紹介も兼ねて開催しようと。

普通の展示では面白くないので、展示の仕方に工夫をしました。
ブースを和室やダイニング、ベッドルームなどに分けて、三人の作品を、実際の暮らしの中で見られるように・・・生活している感じで。

三人ですからね、意見がぶつかることもありましたが、楽しかったですよ。
是非また開催したいと思っています。

■木や家具に対する想いを・・・

使う木はあまり『○○産』にこだわってはいないです。
用途によって材料となる木も変わってきますしね。
地元熊野地産の木は杉やヒノキで、家具にするにはちょっと風合いが違うので、おもちゃとか木馬に使います。
テーブルなどは、広葉樹などで北海道から。
あとは材料の色が黒い木・・・アメリカ産のウォールナットでアクセントをつけたりします。

木へのこだわりというより、作った家具を長く使ってもらうために、用途によって木を替えるわけです。
ひとつの家具を子供・孫の代まで使って欲しいですね。
僕が生きているうちは、いつでも修理に駆けつけますよ(笑)!