FM三重「ウィークエンドカフェ」2009年8月29日放送

紀伊長島レクリェーション都市開発株式会社の支配人の金子さんがゲストたぶん日本一小さい花火大会、ママチャリでのトライアスロンなどアイディアがいっぱい 。東紀州で楽しいことをこれからもどんどん作り出していくことでしょう。出身は伊勢志摩。その土地にあった文化、歴史、そして地域に密着したクリエイターです。

■昔の教えから学ぶ!

紀北町にはたくさんの関係者の方、行政の方、民間の方、
色々そういう地域振興グループがありますけども、
それぞれ頑張ってるんやけど、バラバラ。
この力をなんかうまく結集したい!1つの大きな柱にしたい!

昔、一休さんていたでしょ。
とんちんかんちんの一休さんですけどね。
なるほどな、うまいな~って和歌がある。

「わけのぼる 麓の道は多けれど 同じ高根の 月をこそ見れ」

信仰は1つなのに
色んな事で諍いをしている宗教界を揶揄した言葉。

まさにこの辺の人たちも、そう。
仲が悪いかどうかは知らないけど、
もっとうまく連携して1本にまとまればいいのになぁ。

目的は一緒ですよ。
地域振興っていうのは1つの目的ですから。
せっかく、こういう拠点施設もあるんですから
うまく利用して欲しいですね。

■地域の楽しみ「餅まき」・・・?

イベントって短日やからね、どうかなって思うんですけど、
継続していくことで地域の人たちの楽しみができるし、
祭が増えるって嬉しいことですからね。

私とこの直営の「ホテル季の座」に温泉をオープンしまして
それを記念してね、
1月25日に紀北温泉まつりをやったんですよ。
ぜひ継続していきたいですね。

きいながしま港市協会を中心に出店してもらって、
あとはよさこいソーランの人たち、
県外の方も参加して11名集まってもらったよ。

とくにこの辺の人が大好きな餅まきも充実させました。(笑)

もちまき情報の広がりる早さがすごい!
情報ネットワークがあるんですね。まさしく口コミ!!
異常な熱意ですよ。なんと八千人集まりました。

■尾鷲に来てもらうためには・・・?

都会の人はね、田舎への旅行動機に「情緒性」というキーワードがある。
真面目な話になってきましたね。(笑)
例えば、高山祭だとか、最近凄い人気の越中八尾おわら風の盆、
郡上踊り、飛騨市古川町の起し太鼓など。
この地域だけを見ても情緒性のある祭が結構あって。
当日は溢れかえるぐらいの人で埋まっています。

でも、それだけじゃないですよね。
例えば、高山の屋台会館、古川町起し太鼓会館。
一年間通じて体感できる施設があるじゃないですか!
そういう施設がこの町にも必要じゃないんかな。

尾鷲にも尾鷲節とか非常にいいですよね。
哀愁があり、響きも素晴らしい!
尾鷲節コンクールがあるじゃないですか。
まつり会館でもいいんですよね。
それに、尾鷲にはヤーヤ祭りがあるじゃないですか。

写真で見せられないところもありますけども。(笑)
楽しい、情緒豊かな、哀愁そそるキーワードがたくさんあるので
それを年中体感できる大きい拠点施設があるといいなと思いますね。

■プラスアルファで必要なこと・・・?

施設だけではダメ。
やっぱり物品販売がないと、満足度が上がらないですね。

いつも言うんですけど、
高山の街は非常に情緒ある街ですよね。
昔ながらのね。
でも、保存されている街並みを見るだけでなく、
朝市があって、街並みにはお土産屋さんや、
ステーキ屋さんや喫茶店があるから行くんです。
非常に満足度が高いと思うんですよ。
テーマパークってそういうものかな。

僕はね、いつも言うんです。
人の満足度って消費単価でデータ的に表れる。
千円しか使わなければ千円の満足度。
一万円使ったら一万円の満足度がそこにある。
人間にとって消費は快楽です!
普遍的な、昔から変わらないことだと思う。

遊びに来た人が、豪遊したいのにできないじゃない、
買うものもない、旅館もたいしたことない・・・ではダメ。

豪遊できるような仕掛けをこの街で作れたら、
1つの地域振興かな、成功するかなと思いますね。

■これからの課題・・・?

三重県だけじゃないかもしれないけど、
自治体間の情報だとか、交流、連携がすごく薄いですよね。
隣の場所で何を作っているかわからへん。
多気町で伊勢いもが安く栽培されたよって
何も伝わってこないじゃないですか。

情報発信が悪いと思うんやよね。
地域はこれから地域間競争だと言われて久しいんですけど、
僕はそうじゃないと思う。
少なくとも東紀州熊野街道のこの地域は、
地域間共存をしていこうよ思いますね。

それができることが一番いい!
そういうキーワードのある人たちもたくさんいる。
みんな、輝いています。
その一員に我々も入れてもらいたいですね。

熊野古道の世界遺産の部分は三重県では峠だけ。
でも、道はずっと続いているんわけですから。
世界遺産だけが古道じゃないですからね。
同じように地域は全部つながっています。
それこそ「同じ高根の 月を皆で眺めましょう」と思いますね。