FM三重『ウィークエンドカフェ』2014年10月11日放送

今回のお客様は、熊野市観光スポーツ交流課の宇井広知さん。
熊野古道世界遺産登録10周年を迎えた今年は、いろいろなイベントがあり、熊野の町は、よりにぎやかに感じられます。
この秋、熊野への旅がおすすめです。

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■17万人の人出! 今年の『熊野大花火大会』

熊野は世界遺産があり、熊野大花火大会があり、海・山・川のある自然あふれる町です。
熊野の名物『熊野大花火大会』の来場者は、今年は17万人でした。
熊野の人口は2万人なので、その9倍近いお客さんが来たことになります。
花火大会の日は、街中がびっくりするほど人であふれかえります。
何といっても名物は三尺玉の海上自爆。
今年はその音と振動で、民家のガラスが割れてしまうなど、ご迷惑をかけた部分もありました。

『熊野大花火大会』には熊野市民のみならず、日本全国からお客さんが来ます。
「見てみたい花火大会TOP10」にも入って、全国的にも有名になっていると思います。
来るのは大変だと思いますが、それでも来てほしいですね。
熊野尾鷲道路が伸び、大泊インターができたので、比較的便利になったのではないでしょうか。
名古屋からですと、車で約3時間弱で来ることができます。
以前は4時間以上かかっていたことを思うと、本当に近くなったと思いますね。


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■世界遺産登録10周年

近頃の登山ブームもあり、ウォーキングを楽しまれる方が本当に増えています。
市としても峠道を整備したいと思っているのですが、熊野市全域に熊野古道が渡っているので、なかなかすべてを整備することができません。
それでもぜひ、熊野市の曽根次郎坂から松本峠まで、1日で歩くのは難しいので、ぜひ市内に泊まって、ゆっくり古道を楽しんでいただければと思います。

熊野市のみなさんは温かい人たちばかりなので、そういった部分も感じてもらい、何回も熊野に足を運んでもらえたら良いな、と思います。

10年前に熊野古道が世界遺産に選定されたとき、当時の関係者・行政はじめ、熊野古道を保存する方々の尽力があり、相当な努力をされたと思います。
私たちとしても当時の努力を守っていくために、いろいろ活動しなければと思っています。


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■イベントが盛りだくさんな熊野の秋!

熊野はこの秋、たくさんのお祭りやイベントが開催されます。
まず、10月12日(日)に開催されるのは、400年以上続いている『木本まつり』。
熊野の木本町を中心に、山車、神輿、六方行列などが行われる祭礼です。

それから、毎年11月23日に行われるのが、育生町大森神社の『大森神社例大祭』・・・通称『どぶろく祭』
神事にどぶろくを用いたお祭りで、町の人たちもどぶろくを飲み、ほろ酔い気分に。
熊野市の中心から30分ほどかかりますが、ぜひオススメしたいです。
どぶろくもみなさんに振る舞われますので、地域の人ではなくても楽しめると思いますよ。
ぜひ、運転手さんを連れて来てください。
しかしどぶろくは意外に強いので、あまりがぶがぶ飲まず、たしなむ程度で(笑)

他にも10月19日(日)は『花窟神社 錦の御幡献上行列』が、11月3日(祝・月)には『紀和ふるさと祭り』が行われます。
また、今年の7月から来年3月31日まで、熊野の食材を使った『熊野丼フェア』も開催しています。
ぜひ、おいしい丼をお召し上がりください!
さらに食と言えば、熊野市の特産品というと、めはり寿司とさんま寿司。
これから秋になり、さんま漁がはじまるので、秋から冬にかけては熊野の各家庭で作るようになります。
熊野のさんま寿司は、脂が抜けて、お寿司に適している。
さっぱりといくつでも食べられるんです。
秋から冬の期間限定なので、熊野の飲食店で、ぜひ味わってほしいですね。


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■熊野に縁のある藤堂高虎と田本研造

熊野に縁のある人として、まず挙げたいのが、田本研造。
田本研造は天保2年生まれの写真界の先駆者で、かの有名な土方歳三の写真を撮ったと言われています。
彼は熊野市上川町で生まれ、オランダ医学などを勉強するため、22歳で熊野を出て、明治元年に、日本最初の写真館を函館に建てました。

ただ、その方は熊野に戻ることなく、北海道の地で開拓写真などを撮りました。
ドキュメンタリー写真の父と呼ばれ、近年、ますますその評価が高まっているそうです。
家はもうありませんが、田本研造の生家跡が上川町に残っています。
そこは市として保存、管理を行っています。

そして熊野に縁のある人物2人目は、戦国時代の武将、藤堂高虎です。

藤堂高虎というと、どうしても津や伊賀のイメージがあるのですが、実は熊野にも縁があるんです。
藤堂高虎は天正13年(1585年)に『紀州攻め』を行い、その際に北山に来て、その付近に11年間いたと言われています。
何故来たかというと、『北山一揆』というのがおき、その一揆方を成敗するため。
現在の熊野市紀和町の赤木に城を築城し、現在も城跡として綺麗な石垣が残っています。
『赤木城』は近年の城ブームに乗り、さらに『日本のマチュピチュ』などと呼ばれるようになっているため、いろいろな雑誌でも高く評価され、取り上げられています、


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■これからの注目!『紀州鉱山跡地』

『紀州鉱山』は昭和53年に閉山しましたが、現在もトロッコ列車が清流荘から湯の口温泉まで走っています。
昔の掘った坑道を歩くこともできます。
あまり整備されていないので、観光客の方をお呼びできる状況かどうかわからないのですが、昔の鉱山の跡は魅力的だと思います。
整備次第ではブームが起きるかもしれない、と考えています。
その鉱山で取れる『ホタル石』はブラックライトを当てると青く光るんです。
本当に魅力ある観光資源だと思っています。