FM三重「ウィークエンドカフェ」2011年1月29日放送

今回のお客様は、江崎貴久さん。
鳥羽の老舗旅館『海月』の女将であり、自然体験エコツアー『海島遊民くらぶ』の代表でもあります。
海島遊民くらぶに一歩足を踏み入れると笑顔いっぱいのスタッフの皆さんと江崎さんがお迎えしてくれました!
とっても自然体の江崎さんに癒され、海のお話にはわくわく!
子供たちがわくわくすること。それを大人はいつしか忘れてしまっている・・・。
海島遊民くらぶで大人もワクワクを体感しましょうよ!
そして、自然環境のことも学びましょう。
これからの観光は「幸せを感じる 感幸の時代」 江崎さんの素敵な言葉です。

■『海島遊民くらぶ』を始められたきっかけは?

「鳥羽に足りないものって何だろう?」と考えたのが最初ですね。
住んでいてすごく楽しい場所だと思うんです。
私は小さな頃から、ちょっと海に行って釣りをしたり、その魚を焼いて食べたり、磯に行って牡蠣とって食べる・・・こんなことをしてんたんです(笑)
でもこれって、地元に住んでいるからできることであって、よそから来たお客さんは、そんな楽しみ方知らないんですよ!
自分たちが楽しいと思うことを形にしたら、お客さんが来るんじゃないか・・・それがスタートです。

■活動はどのようにはじめたんですか?

まずは『釣り』で楽しんでもらいました。
そこから無人島ツアーとか・・・活動をしているうちに出会いがあって、それとともにどんどんフィールドが増えて行きました。

最初は自分たちが知っている場所だけだったのが、調査をしたり、人に教えてもらったり。
後はだんだんと、実際海に行ったりしているうちに、経験でわかってくるんですよ。
この干潟にはきっとあのカニがいるはずだ・・とか、図鑑や情報頼りではなく、ここにいるから気づくことがたくさんありますね。

■『海島遊民くらぶ』の役割は?

始めた当初はやっぱり不安もあったんですが、「大丈夫、自然が何とかしてくれる!」と思って。
実際、自然の中にいるだけで充分楽しいです。
でも、自然に全部頼ったら自然を壊すきっかけになってしまうんです。
だから『海島遊民くらぶ』は無人島に行ったりするだけでなく、
「私と行ったら見えなかったものが見えるよ、気づけなかった自然に気づけるよ」
と、自分たちの力を活かして、どの体験メニューも「参加したい!」と思わせること・・・それが私たちの目的であり、役割ですね。

また、地元の子供だけじゃなく大人も楽しむこと。
地元の大人が、なんか楽しそうに遊んでいたら、よそからもそう見えるでしょ。
そうしたら、参加しようと思ってくれるじゃないですか。

■海の魅力は?

私は最初、海は上から見るだけだったんですよ。
綺麗だろうけど、きっと潜ったら冷たかったり深かったり暗くなったりで、とても怖く(笑)

でも、海女さんの話を聞いてたら、全然違うって。
普通、女の人って、大人になると落ち着いてきますよね。
なのに、海から上がった海女さんの目がキラキラ輝いているんです!
もう、少女というか小学生みたい!
その姿を見たら、ああ、海には人を虜にする『何か』があるんだ、と思いました。

ちなみに『海島遊民くらぶ』のマークは人魚なんです。
ここ鳥羽には、魚がいて、海女さんがいて、ガイドする女性がいて『島の旅社(答志島)』があって。
そう、キーワードは海と女なんです!だから『人魚』(笑)

■『海島遊民くらぶ』を続けていて・・・

気がついたらもう10年です。
最初から、『自分たちが楽しいと思うことをしよう』と軽い気持ちで始めたので、全然大変じゃありませんでした!
むしろ地元の人との絆が深まったり、お客さんとの嬉しい出会いがあったり、良いことだらけ。

それから、海に行くようになって、エコについて考えるようになりました。
エコってつまり、生態系ですよね。
みんながバランスとって生きることが大事なんじゃないでしょうか。
特に感じるのは、人にも動物にもモノにも、思いやりと愛がある生き方をしたいですね。
お客様に対して思いやりを持ったらそれは『おもてなし』、地域に思いやりを持ったら『貢献』でしょう。
思いやりとか心がけを忘れないように、日々をすごしたいです。