FM三重「ウィークエンドカフェ」2011年3月12日放送

今回のお客様は『みえ尾鷲海洋深層水アクアステーション』、チーフの原田聖史さんです。
安心安全の海洋深層水をみなさんの元へ届けるために毎日頑張っていらっしゃいます
さて、このアクアステーションの名前の由来、知ってますか?
人が交流する場所、情報発信、特定の仕事をする場所という意味が込められているそうです。
なので、アクアステーションは見学もできるし、アクアサポート古江のみなさんと体験教室を楽しむことができるんですよ!

■『アクアステーション』はどんな施設なんですか?

まずは尾鷲海洋深層水の取水施設です。

私は平成18年4月1日にここがオープンして以来ずっと、ここで設備の管理をしています。
設備の管理とは、設備機器が健全な状態あること、それから原水から作った4種類の深層水処理水の品質管理ですね。
毎日一度は必ず行っています。
・・・昨年2月26日、水深50メートルでパイプが曲がってしまい、40日間深層水がくみ上げられなくなった事件がありました。
当時の苦しみといったら・・・忘れられませんね。
思ったより早く直って、本当にホッとしました。

他にも、交流する場所や情報発信する場所として、地域の人たちに使っていただける施設です。

■深海からお客さんがいらっしゃるとか?

ええ(笑)
地下15メートルある取水ピットには取水ポンプとストレーナ・・・つまり濾過装置があって、水深415メートルから原水をくみ上げると、色んな生き物も一緒にやってきます。
これを私たちは『深海からの訪問客』とお呼びしているんですが(笑)
今まで上がってきたのは二十数種類。
一番大きかったのは、長さ1,5mの黒アナゴで、浅い海ではあまり見かけることのない魚です。
他にも90cm台のナノカザメとか・・・これは名前の通り、陸地に上げても7日生きるといわれるほど、生命力が強いんです。

とは言っても、私は専門家じゃないので、わからないものは鳥羽水族館へ送って調べてもらいます。
元気なものは館内の深層水水槽でご覧いただけますよ!

■『海洋深層水』って、普通の海水と何が違うんですか?

海洋深層水は、200m以下で太陽光が届かない場所の海水です。
そこまで行くと、菌がいなくなることが水質検査で実証されています。
表層水と深層水、見た目での違いはありませんが、表層水は夏場は水温が25度を越えることがあるのに対し、深層水は一年を通して、13~14度を保っているんです。
つまり氷代がかからないので、魚を運ぶ運送会社にとってはコストを抑えることができ、さらに菌がないので、鮮度が全く違います。

■海洋深層水の可能性は・・・?

今、海洋深層水はビジネスで脚光を浴びています。

例えば水産業では、干物などの水産加工品に。
飲料水としても販売しているので、アクアステーションでは、24時間送水行っています。
それから『もくもくしお学舎』さんの塩作りに使われていますね。
あそこは外見こそ木造の校舎ですが、国内で最新の製塩設備が整っているんですよ!
あとは『夢古道おわせ』さんが、お風呂に原水を利用しています。
最近では県内だけでなく、県外の会社にも深層水を販売しています。

海洋深層水はいつまでも枯渇しない、限りのない資源です。
しかも環境破壊も健康被害も全くない、夢の資源。
これからも、もっともっとたくさんの人に、どんどん使って欲しいですね!