FM三重「ウィークエンドカフェ」2011年5月7日放送

今回のお客様は、「きほく七夕物語」実行委員会の広報委員長、奥村仁さんです。
今年でこのイベント5回目を迎えるそう。
そして、このイベントの発起人が奥村さんなのです。
列車から銚子川を見て、ここが光の川だったらどんなにきれいなんだろう・・・
この奥村さんの想像からイベントの企画が始まりました。
どんなふうに光の演出をしたらいいのか・・・
仲間が毎晩あつまり、試行錯誤の上、このカプセルに辿りつきました。
そして、今年はLEDの光が登場します。
どんな光であふれるのでしょう。

『きほく七夕物語』は、夜の銚子川に光の玉を浮かべ、天の川のような幻想的な光景を楽しむイベント。
光に玉に願い事を書いた短冊を入れて、川に流します。

■『きほく七夕物語』をはじめたきっかけは・・・?

銚子川を眺めていたときに、流れる川自体に灯かりが流れてくるイメージが浮かんで・・・。
そのイメージを2~3年自分の中であたため続けていて、商工会の青年部長になったときがチャンスだな、と。
僕の想像にみんなを巻き込むような形で始まりました。
最初は、何の予告もなく、当日いきなりゲリラ的に行っていたんですが、平成25年に高速が通ることもあり、これを紀北町の名物にできないかと考えまして。
高速のトンネルを出たときに見える銚子川が、天の川のイメージになると嬉しいし、紀北町・東紀州が全国的に知られるきっかけになれば、と思いましてスタート。
今年で5年目になります。

■最初に計画を聞いた周囲の反応は?

それが結構、みんなノリノリで賛同してくれまして(笑)
とはいえ、突飛な発想だし、川を汚すことはしたくない・・・。
というわけで、「これは無理だろう」という理由を探して、ひとつでもひっかかるものがあったらやめようと。
ダメモトで銚子川漁協さんに話したところ、こちらも意外にも乗り気。
「自分らの責任で川を守るからやろう!」と言ってくださいました。
他にも、川に関わっている団体さん、皆さん協力的で・・・。
本当に嬉しかったです。

■流すものが光の玉に決まるまでの経緯を・・・

最初は行灯にしようと言っていたんですが、ゴミが出るでしょ。
銚子川で環境関係の活動している人から、四角いものは川の石や藻に引っかかる、壊れやすいものは沈む・・・などのアドバイスを受けて。
そんな時、ガソリンスタンドの電球から、球体の中に電球を入れることに閃いたんです。
引っかかるものなくクルンクルンと回転しながら流れていってくれました。

玉の数は、西暦年の数。
つまり最初は2007個でした。
どのくらいの規模か皆目見当が付かなかったので、とりあえずやるしかない!と、半ば行き当たりばったり的な(笑)

■光の玉を作ったのは?

地元の人たちですよ!
地元の子どもや大人、おじいちゃん・ばあちゃんが中学校の体育館に集まって、ハンダ付け係とか役割分担してね、本当にゼロからスタートでした。
でも、皆が集まってくれて・・・地域を盛り上げようという思いが一つになったと、心の底から感じました。

■イベント当日の様子を・・・

そりゃあもう綺麗ですよ。
真っ暗な川に幻想的な明かりが浮かび上がって・・・夜の川の美しさが思いっきりアピールされています。
仲間からは「お前にしてはロマンチックだな」と言われます。
確かに、発案者は僕だと言いづらいですね(汗)

たくさんの人たちの協力のおかげで、実行委員会は100人以上に。

川には漁協さんと、鮎つり仲間が胸まで入って待機してくれ上います。
灯かりをつけられないので、川の中から竹の棒で光の玉を誘導してくれているんです。
それも何十人で・・・見えない影の努力をしてくれている人たちがいるんです・・・本当にありがたいですよ!

■『きほく七夕物語』では、他にどんな催しを?

七夕は昔から伝わる、日本の文化。
やはり日本の文化みたいなものを継承していきたいので、イベント当日は、近くにある『種まき権兵衛の里』さんの日本庭園を開放してライトアップしています。
そこで生け花を飾ったり、お茶席を設けたりして、そういった活動を行っている人のPRというか、発表できる場になればと。
去年は紀北町出身の書家による書道パフォーマンスも行いました。
畳6畳大のキャンバスに『夢』と。
僕は、その夢が叶っちゃった(笑)

■今年の『きほく七夕物語』は?

光の玉の中の電球・・・豆球が、もう生産中止になってきているんですよ。
それと環境のことも考えて、豆球のLED化を進めています。
エコでしょ(笑)
今年のイベントはどうなるのかな・・・。
去年までは、言いだしっぺの僕が実行委員長を務めていたけれど、そろそろ僕は引退。
今年は新・実行委員長が、新たな企画を考えていてくれると思いますよ!

皆さん、今年の『きほく七夕物語』、是非来てくださいね!