三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2014年12月7日放送

体力・筋力の向上、認知機能の向上、そして仲間づくりまで!
簡単なエクササイズで、身も心もどんどん健康になります!

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みなさんは『スクエアステップ』という運動をご存知でしょうか。
『スクエアステップ』とは、マス目を踏むだけのシンプルなエクササイズ。
スポーツ医学や健康体力学を専門とする大学の教員が連携して開発。
高齢者の転倒予防などに効果があると言われています。


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津市河芸で、『スクエアステップ』を楽しんでいるみなさん。
毎週金曜日の9時から10時半まで、1時間たっぷり行っているそうです。

初級・中級・上級と合わせ、200のパターンがある『スクエアステップ』。
毎回、難易度の違うものを組み合わせて、ステップを踏んでいます。


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そして、一汗かいたところで休憩時間。
それぞれに持ち寄ったおやつを、食べつつ談笑。
実は、「これが楽しみで」という声が聞こえてきそうな盛り上がりです。


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「65歳頃から体力づくりのためにはじめまて、もう10年です」

「若さのキープもありますが、仲間ができたのが嬉しいですね!」

「高齢になってから、体力を付けて仲間ができて頭も鍛えられて。
この3つの条件がこの体操に凝縮されているので、続けられるんじゃないかな」

と、参加者のみなさん。


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一方、こちらは三重大学の教育学部。
『スクエアステップ』の開発者のひとりである重松良祐准教授に、効果をお聞きしました。

「効果は大きく3つあります。
1番最初に検証したのが、『体への効果』で体力がアップします。特に、下半身の体力・筋力がアップします。
2つ目は『頭』。ステップを覚えないといけないので、『認知機能』が向上します。
そして3つ目は「友達と仲良く」なれます。ステップのアドバイスなどから、
友だちとの会話が生まれるんですね」


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そして特徴的なのが、このマット。
大きさが一つ25cmの正方形を横に4つ、奥行きに10個並んでいます。
試行錯誤した結果、高齢者でも無理なく足を広げられる大きさが25cmだとわかり、この大きさになったそうです。


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『スクエアステップ』は左右対称のパターンと、左右非対称のパターンがあります。


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複雑にすることによって最初は頭が混乱しますが、認知機能が働き、繰り返すことで認知機能が上がると考えられています。


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『スクエアステップ』の効果は、数値データとしても表れています。
こちらは、つまずいた後に転ばず、体勢を戻すことができた人の割合を示したグラフ。
ともに3ヶ月間トレーニングを続けた2つのグループ。
『スクエアステップ』を続けたグループの方が、転倒率が低かったという結果が出ました。


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また、『スクエアステップ』を続けた人は、体の反応時間が短縮され、『スクエアステップ』で体を動かす機会を増やした人ほど、認知機能が向上したという効果も表れています。

『スクエアステップ』を通じて健康と地域づくり。
そんな目的から設立されたNPO法人スクエアステップ協会は、指導員を育成中。
すでに、3000人を超える指導員が、全国で活躍しています。
また、ドイツ、香港などにも支部が出来るなど、『スクエアステップ』は、海外へも飛び出し、その効果は認められています。

「自治体の保健師さんに『スクエアステップ』に着目してもらえれば、その自治体の方々と協力して、リーダーを養成し、その地区で展開していくことができるので、そういう方と積極的に繋がっていきたいと思ってます」

と、重松先生。



マス目を、前に、後ろに、体力づくり。
右に、左に、頭を使って。
そして、斜めに、ステップ、仲間づくり。

誰でも出来て、簡単なエクササイズ『スクエアステップ』。
明るく、楽しいステップは、さらに普及していくに違いありません。