三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2015年3月15日放送

『鳥羽大庄屋かどや』が国の登録文化財に指定されたのをきっかけに、庶民の台所である『鳥羽なかまち』ににぎわいを取り戻そう!
『鳥羽なかまちマーケット』は大盛況でした!

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この立派な建物は、『鳥羽大庄屋(おおじょうや)かどや』。
江戸時代の末から大正時代にかけての、鳥羽市を代表する旧家で、薬屋を営んでいたそうです。
そして現在は、国の登録有形文化財に指定され、市民の交流センターとして公開されています。
今回は、この『かどや』を中心に南北にのびる商店街、鳥羽なかまちをゲンキにしようと活動している『鳥羽なかまち会』をご紹介します。


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こちらは副代表を務める遠藤美和さんのアトリエ『プリンクM』。
遠藤さんはグラフィックデザイナー。
自分のアトリエであるプリンクMでは作品の展示のほか、カフェスペースもあり、人々が集える所となっています。


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『鳥羽なかまち会』代表の坂田さや香さんに、会の設立についてお聞きしました。

「『鳥羽大庄屋かどや』が2013年4月末にオープンし、それをきっかけに、にぎわいをこの辺にもう一度取り戻したいなというのが最初です。
そこで去年の2014年の11月に『鳥羽なかまち会』を立ち上げ、その代表を私が、美和さんが副代表でとなり、打ち合わせでこのアトリエを利用しています」

ここには酒屋、味噌屋、豆腐屋や銭湯、魚屋さんなどが集まった、いわば庶民の台所。


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そんな庶民の台所をゲンキにしようと、『鳥羽なかまち会』のみなさんは、昨年11月、吊り幕やマップを製作。
地域の一体感を創りだすところから活動をスタートしました。


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先月2月22日には、地域初の大型イベント『鳥羽なかまちマーケット』を開催。
結果は、驚くほどの大盛況でした。
屋台を出すのではなく、実際にお店に足を運んでもらって、なかまちを知ってもらう・・・そんな彼女たちの戦略が成功したのです。


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『なかまち』の魅力を支えるお店のひとつ、中之郷駅を出てすぐの『糀屋(こうじや)』。
マップに掲載されているこちらは、現在は豆腐店として営業中です。


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『糀屋』では週に2回、豆腐・揚げの販売をするほか、豆乳を使ったソフトクリームが大人気!
豆乳ソフトを食べながらみなさんでおしゃべりするのが、日々の楽しみ。
甘くないので、男性にも大人気で、夏には2本食べる人もいるそうです。

「マップを持ってお店に来る人もいるんですよ」
と、糀屋の濱口さん。


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こちらのマップ掲載店、『中西酒店』では、三重の地酒を中心に豊富にそろえ、試飲も可能です。
お店の売りは、何と言っても店主の中西功さん!

「僕は日本酒のソムリエ『酒(シュ)ムリエ』(笑)。
日本酒に関しては三重の酒を中心にっていうような感じで。お客さんが来てくれたら、試飲してもらうというスタイルです。
飲まないと分からないじゃないですか」

ちなみに『酒ムリエ』と名付けたのは、副代表の遠藤さん。
素敵ですね。

こちらのお店の、もうひとつのポイントは、店主直筆のおもしろポップ!
見て笑って、店主にうんちくを聞いてお楽しみください。


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続いては、地元のソウルフード『ホルモン焼きそば』を食べることができる『冨士乃屋』。

「私たちはこの味で育ったと言っても良いくらい地元密着の、本当は教えたくないお店です」

「おじいちゃんのおつまみに『電話しといたで取りに行ってきて』って言われて『は~い』って言って、おつかいに来た場所です」

と、坂田さんと遠藤さん。

「観光客の方や仕事で泊まっている方などが、旅館に置いてあったマップを見て来てくれるようになりました。
『鳥羽なかまち寄り道マップ』の影響は大きいですね」

と、『冨士乃屋』の岩本和代さん。


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そしてもう1軒、鳥羽の海の幸を堪能できる『海童工房 魚寅』。
こちらの一番人気は、鳥羽産のぷりっぷりの牡蠣を使い、自家製の燻製窯でじっくりと香りづけした、『牡蠣の燻製、オリーブオイル漬け』です。

「ギュッと旨味が乗っていて、食べるたびに感動するおいしさです」

と坂田さん。

「オイルも燻製の香りや旨みが出てくるおいしくなっているので、いろいろな料理に使えると思います」

と『魚寅』の杉田公司さん。


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他にも、地元に愛され続ける味噌・醤油を販売する『丸佐商店』、海藻エキス、真珠エキスが入った石鹸を販売する『イズミ』、陶芸体験のできる『光和窯』、鳥羽限定酒の『松井商店』など・・・計11店舗が、それぞれの魅力でお客さんをおもてなし。
地域全体を盛り上げようと力を合わせてがんばっています。
中には、なんとお寺も参加。
西念寺では、写経体験をさせてくれるそうです!


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この日は、同じ鳥羽の相差から視察の受け入れ。
『鳥羽なかまち会』のみなさんの取り組みは、いま、地域内外から注目を浴びつつあります。


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なかまちめぐりの最後にやってきたのは、かどやに並ぶなかまちの象徴、『赤崎神社』。
こちらは伊勢神宮外宮の末社で、毎年6月22日に開催される『赤崎まつり』には多くの人で賑わいます。

ここにも彼女たちの夢がありました。

「2月22日に初のマーケットを開催したのですが、赤崎神社のお祭りにちなみ、22日を『なかまちの日』としました。
そこで『鳥羽なかまちの会』メンバー自ら、毎月22日はこちらにお参りに来るようにしています」

「地元の神社さんに感謝をし、自分たちの日々の生活にも感謝をして過ごしていこうと決めたんです」

と、坂田さんと遠藤さん。

普段のままの私たちの町。
昔ながらのこだわりと人情と、
そして若い女性たちが彩る仕掛けとエッセンス。
『鳥羽なかまち会』は、これまでにないスタイルの活性化を見せてくれるに違いありません。


あたなも鳥羽なかまちでゆったりほっこりしてみませんか。
『第2回鳥羽なかまちマーケット』は4月29日に開催予定です!!