三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2015年3月22日放送

国際材コンビナートが運営する木工教室で、木とふれあい、木と親しむ!
・・と同時に、木材の大切さを知り、森林を次代に引き継いでいってほしい!

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こちらは松阪市に建設された、日本初の国際材コンビナート『ウッドピア松阪』です。
スギ・ヒノキなどの国産材を最大限に活用することを目的とした『木材総合流通加工拠点』で、原木の安定供給、木材・加工品の品質管理、技術開発、新商品開発など木材産業に必要とされる様々な機能を集約しています。


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そしてこちらは、『ウッドピア松阪』の中にある、木の情報館『スマッキー』。
気軽に木にふれあい木と親しむための施設で、国産材を使った『すまい体験館』では、木工教室も開催されています。


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この日はちょうど、木工教室の開催日。
たくさんの人が集まっています!
ノコギリやトンカチ、キリなども使っていますね。


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『松阪地区木材協同組合』理事の久保敏子さんに、この『木工教室』についてお聞きしました。

「こちらでは、子どもたちに少しでも木に触れて、ものを作る喜びと達成感を得てもらうため、『親子木工教室』を開催しています」

『スマッキー親子木工教室』は、月に2回ほど、土曜日を中心に開催。
参加条件は基本的に松阪市内の小学校1年生〜6年生の児童。
1回の募集は15組までで、参加費は無料。
しかも、材料となる木材も、松阪地区木材協同組合から提供されているため無料です。
機械を使っての切断・加工は、ボランティアの指導員さんが手伝ってくれます。


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こちらは、初参加者用のキット。
最初から、材料がカットされているので、誰にでも簡単に作品をつくることができます。
参加2回目以降のリピーターの子どもたちは、自分たちが作りたいものを自由に作ることができます。
テーブル、イス、本棚などなど・・・指導員さんに木材を希望の大きさにカットしてもらって作っていきます。


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「来るのは5回目です。本棚がいっぱいになちゃったので作りに来ました」

「新聞入れを作っているところです。ノコギリで縦に切るのが難しいですね」

こちらの『親子木工教室』は子どもたちが木に触れ、親しんでもらうために始められたもの。
しかし、もうひとつ目的がありました。


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『スマッキー』のある『ウッドピア松阪』は、『ウッドピア市売協同組合』
の原木市場なのです。

「原木市場で扱う木材の約8割が三重県産材で、年間の取引量は約8万m3(10tトラック8000台分)にもなります」

と、『ウッドピア松阪協同組合』事務局長の田中穣さん。

三重県産の木材は品質が良いため、東北や九州などからも買い付けにくるとのこと。


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こちらは集成材の加工工場。
集成材とは、小さな板材を接着剤で貼り合わせた木質材料のこと。
強度や耐水性についても厳格な規定、検査基準のもとで、品質管理されています。


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他にも、製材、木造住宅用のプレカット、そして内装材。
市場のニーズに応え、幅広く木材を加工して供給。
そんな機能が一堂に集まっているのが『ウッドピア松阪』なのです。


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また、間伐材や枝葉などを破砕し、チップにする工場からは、次々と大型トラックで、松阪市内にあるバイオマス発電所に運ばれます。


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『三重エネウッド株式会社』松阪木質バイオマス発電所の所長、小山内靖さんにバイオマス発電についてお聞きしました。

「バイオマス発電にも色々ありますが、こちらでは木質バイオマスという、木材を原料にした、バイオマスを燃料に使う発電を行っています。
木を直接燃やして、それで水を蒸気にして、蒸気でタービン発電機を回すという方法を採用しています」


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こちらは発電所内にある木質チップの集積所。
『ウッドピア松阪』で粉砕されたチップがどんどん運び込まれてきます
使用する木質チップの原料は山林に放置されている未利用間伐材や林地残材。
一日でおよそ180〜200tのチップを消費するそうです。

松阪木質バイオマス発電所の1日当たり発電量は、平均的な家庭の約1万世帯分の電気をまかなう量です。
木質バイオマス発電は太陽光発電と違い、一定量の電気を安定的に供給できるのが特徴です。

三重県の林業、木材産業の活性化を目指して。
価格、供給量の安定化、工業製品並みの品質管理、
そして、豊富な品揃え。
ウッドピア松阪は、住宅から発電まで様々なニーズに対応しています。

「山というのは、ひとつの大きな役割を持っています。
木に関していえば、ものづくりや木材の良さを知ることもそうなんですが、将来的に子どもたちが大きくなって、山の活用や、木の活用を進めていけば、災害を防ぐことにもつながると思います。
山を守ることが生活を守ることにもつながるということを知って欲しいですね」

と、久保さん。


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地元の木材に触れる。
木の温かみ、良さを知り、そして、地域の山や森に親しみを感じてもらいたい。

林業、木材産業に興味を持ってもらいたい。
小さなモノ作りをきっかけに、森林を次世代へと引き継ぐ、そんな大きな夢を育てようとしています。

●スマッキー
松阪市木の郷町18
TEL 0598-60-2222
FAX 0598-60-2223
E-mail wpmokkyo@nifty.com
営業時間 8:00~17:00
定休日 日曜・祝日 市売りのない土曜日(ただしイベントのある時を除く)
HP http://www.sumakki.com/index.html
※木工教室に参加できるのは、松阪市内の小学1年生〜6年生の児童とその親です