第121回『サルシカ隊長レポート』2015年3月

三重の鉄板観光スポットをまわる旅!
写真師マツバラと伊勢の二見をめぐります!

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熊野からはじまった三重の鉄板観光スポットをめぐる旅。
今回は伊勢の二見へいこうという話になった。

三重県というと、伊勢神宮、松阪、伊賀、鈴鹿サーキット・・・と、いろんな観光スポットが頭に浮かぶ。
が、三重県をビジュアルで表現すると、やはり出てくるのが伊勢二見の夫婦岩である。

ちなみにワタクシの乗っている車のカーナビは、県外に出かけていて三重に戻ってくると、「三重県に入りました」という音声と共に、夫婦岩と真珠貝のイラストが画面に表示される。
いわば、三重を象徴する観光スポットなのである。

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いろんなところを回る都合で、二見に到着したのは朝9時前。
まだ土産物屋さんはシャッターを開けていないが、すでに大勢の観光客が歩いている。

さて。
三重県に生まれたワタクシがこの夫婦岩を見にくるのは何年ぶりのことか。
えっと・・・。
うん? 来た覚えがない。
まだ幼児の頃、若い父と母に手をひかれ、夫婦岩のまえで親子で撮影された写真を見た覚えはある。
が、それ以降、自分の意思でここに来たことはないのではないか。

「三重県の情報を発信しておきながら、なんていうことだ・・・・」

ワタクシは激しくうろたえつつ、夫婦岩を目指した。

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この昭和センスな絵がたまりませんな。
観光地へやってきた、って感じがする(笑)。

そもそもなぜ「二見」という地名なのか

調べてみました。
すんごい昔の話ですが、倭姫命(やまとひめのみこと)が天照大御神(あまてらすおおみかみ)の御鎮座の地を求めて三重県のあちこちを訪ね歩いたというのは有名な話。
で、この地にも来たのですね。
その時、海の美しさに感激し、二度も振り返ったことからその名がつけられたんだとか。
「へぇ〜」でしょ。
勉強になりますねぇ(笑)。

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さて。
鳥居をくぐって二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)へと入りましょう。
夫婦岩は海に浮かんでおりますが、この二見興玉神社の境内の磯合にあるのです。
ちなみに。
夫婦岩の沖合およそ700m先に猿田彦大神ゆかりの霊石「興玉神石」が鎮まっており、夫婦岩はこの興玉神石と日の出を遙拝する鳥居とみなされているそうです。

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まず目に入るのが、天の岩屋。
日の出を拝むのが夫婦岩であれば、日の大神がお隠れになるのが天の岩屋。
日本全国あちこちに、天の岩屋、天の岩戸と呼ばれるところがありますが、これもそのひとつ。

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お参りの前に手を清めようと思ったら、カエルに水をかけよ、と書いてある。
ん?
なんだなんだ、と思ったら、あたり一面カエルだらけなのである。

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あっちにもこっちにもカエル。

ちなみに手水舍にある「満願蛙」は、水をかけると願いが叶うと言われている。
ワタクシ、じゃぶじゃぶかけました(笑)。

カエルは猿田彦大御神の使いと言われており、いたるところにカエルの石像が見られる。
これらは「無事かえる」「失くした物がかえる」「若がえる」などの縁起をかついで、献納されたものなのだそうだ。

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一体どれだけのカエルがいるのか。
写真師と数えてみたが、あまりに多くて途中でやめた。
誰か数えて報告してほしい(笑)。

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男ふたりで夫婦岩を見学。
なのになぜワタクシはこんなに楽しそうなのだ?(笑)

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二見興玉神社の全景。
ここまで海に面している神社なんて、他には広島の厳島神社ぐらいじゃないのか。
灯台下ぐらしとはこのこと。
もっと早く来るべきであった。

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定番の写真スポットでカメラを構える人たち。
5月から7月にかけて、夫婦岩の間から日の出を見ることが出来るそうだ。
特に、夏至の前後は天気がいいと、遠く富士山の背から昇る日の出を見ることが出来るという。
あと、11月から1月にかけては夫婦岩の間から満月が昇る。
写真愛好家の方はチェックしておいてもらいたい。

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社殿の横を抜けて、さらに夫婦岩に接近。
観光客のなかで撮影するのはちょっと恥ずかしい。

ここで夫婦岩の情報を少し。
背の高いほうが男岩で高さ9m、低いほうが女岩で高さ4m。
そのふたつを結ぶ大注連縄(おおしめなわ)は1本の長さ35m。
男岩に16m、女岩に10m張られていて、間隔は9m。

これがちょうどいい夫婦の距離なのであろうか(笑)。

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ちなみに。
毎年5月5日・9月5日・12月中旬土日曜日に大注連縄張神事が行われる。
是非一度みてみたいものだ。

これから、数年に一度はここに足を運んでみようと思う。
われらがふるさと三重を象徴する場所なのだから。



写真/松原 豊