FM三重『ウィークエンドカフェ』2015年5月9日放送

今回は、三重県で民間初のコミュニティセンター『おでかけかめやま』の、みらいクリエイター・吉田健一郎さんがお客様です。
亀山のまちづくり・観光・商業を盛り上げようと10代から30代までのメンバー16人が、『おでかけかめやま』で頑張っています。
テーマは「つなげる」。
人と人との結びつきをとても大切にしているメンバーさんたちです。

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■『おでかけかめやま』が生まれたきっかけ

市のイベントがあるとか行事があるときに、僕たちでも何かできないか・・・と考えてグループとして集まったのがきっかけです。
10代、20代、僕たち30代の若者たちが集まって、亀山のまちづくり・観光・商業を盛り上げられないかな、と。
そういったわけで、イベントに出店したりしているのが『おでかけかめやま』の現状です。
一番最初の活動は約2年半前の、12月24日に活動を開始しました。
『おでかけかめやま』ができる前、ある一つのイベントに関わった若者たちが話している時に、話し足りなくて集まったという感じです。

亀山市と関町が合併して現在の亀山市になりました。
関は伝統があり、古い町並みや祭りがあります。
もちろん、旧亀山市も、それはそれで良さがあって。
合併してちょうど10年になりますが、その中でいろいろな人との交流が生まれました。
その中で若い人の交流はまだ少ないですが、それでも生まれていると感じますね。
お店でも新しいお店が増えてきたなと感じます。
僕が亀山生まれの亀山育ち。
しかし亀山がちょっとイヤになって、一度、亀山を出たことがあり、高校を卒業してから外に出て、また出戻ってきたわけです。
一旦離れてみたら、亀山の田舎的な部分が好きになったというか。
帰ってきてからは見方が変わりました。
例えば、田んぼばかりでビルがないけど、それが逆に良いなと。
虫がいて良いし、風が吹くのも良いし。
ちょっと出てみたら、田舎は田舎で良いな、と思うようになりました。

自分たちに名づけた『みらいクリエイター』とは、マンガの『ワンピース』から。
航海士みたいに舵をとってくことを、未来を予測して考えようというのにかけて、かっこいい名前にしたかったんです。


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■地元に恩返しをしたい

いじめっ子・いじめられっ子で言ったら、僕はいじめられっ子の方でした。
自分では何もできない子だったんですよ。
それこそ、親と一緒じゃないと買い物にも行けないとか、友だちともしゃべれないくらいだったんです。
なので、小学校から高校までの友だちからすると、今はぜんぜん違うらしいですね。
体型も違ってきたんですけど(笑)。
自分自身を動かすきっかけは・・・僕の同級生が世界的な口笛奏者だったんですよ。
その人と一緒に亀山を盛り上げていこうね、って話をしていたのですが、いろいろあって亡くなられてしまったんです。
その、話していた夢を形にしようとしているのが、原動力になっていると思います。
でも活動していく中で、みんなで一つのことをしていると、それが楽しいことであったり、嬉しいことであったり・・・辛いこともあるんですけど、それも共有できるのはいいことですよね。
続けようとする気持ちの一つになります。

僕は亀山という地元で生まれて、ここで育ったので、やはり地域に恩返ししたいという気持ちがあります。
これから先、亀山に生まれる子どもたちや住んでいる人たちが、「亀山に生まれて良かった、住んで良かった」と思えるような町づくりの一つのきっかけになれば良いな、と思います。


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■『FATAフェスティバル』にはワインのお店として参加

明日の5月10日、『FATAフェスティバル』というイベントが亀山公園で開催されます。
亀山公園は図書館のある公園なんですが、ここでいろいろな人たち・・・例えば障がい者や外国人たち・・・が、ミックスして楽しめるイベントとなっています。
この『FATAフェスティバル』に『おでかけかめやま』も出店します。
飲食のブースを出すのですが、僕たちが提供するのはワイン。
例えば障がいを持っている人たちは、外でお酒を飲む機会がなかなかなかったり、お店に行くのが難しい状況だったりしますよね。
このイベントの中でお店を作ることによって、そういう人たちにも楽しんでもらえたら、と考えたんです。
ワインに詳しい者が1人もいないのに、ワインのお店を出すという無謀なチャレンジです(笑)。
試飲会というレベルには至りませんでしたが、一応、飲み会をちゃんとやりました(笑)。
開いたワインは酸化してしまうので、なるべくおいしい状態のワインを出すことにしています。
ワインと言ってもホットワインやスパークリングワインなど、いろいろあります。
メンバーそれぞれがオススメするワインを開けるので、数多くのワインが並びます。
中には三重県産のワインもあります。
楽しいだけがとりえのグループなので、実力はないけど笑っている・・・『おでかけかめやま』は、そんなグループです。
メンバーは16人。
下は中学生から、僕よりもうちょっと上の世代の人まで。
10代20代が中心になり、30代もいます。
平均年齢としては、22〜3歳です。
とっても若いグループ、と言っても良いかと思います。


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■昨年のお盆には『いつもありがとう感謝祭』を開催

去年のお盆の時期に『いつもありがとう感謝祭』を開催しました。
『おでかけかめやま』がいつもお世話になっている方々にご奉仕をするというイベントです。
一つは地元の方にご奉仕。
もう一つは、お世話になっている団体さんへのご奉仕。
その2つの奉仕の意味を込めて、100円の屋台を作りました。
例えば、ご当地グルメの『みそ焼きうどん』が100円、唐揚げが100円、メダカすくいが100円・・・・などなど、たくさんの屋台を出しました。
これには中学生も高校生も、責任者として入っているんですね。
失敗したなと思ったのは『コスト』を教えていなかったんです(笑)。
100円で販売するには100円以下のコストじゃないといけないのに、間違いなく100円超えていたり(笑)。
祭りが終わって計算してみたら、「なんだこの赤字は!」と。
でもそこに、いろいろな人との交流による勉強や、生まれるものもありました。
お金とは違うものを得つつ、お金を失いつつ(笑)。
中高生にとっては、大人の中に混じってできるというのは、安心感がありながらの良い機会だったと思います。
中学生や高校生がやりたいと言ったことは、できるだけ否定せずやらせてあげたいですね。
中高生たちにはのびのびと、いろんな企画に挑戦してもらっています。
いろんな世代がミックスされているのは、良い環境だと思います。

ただ、今、一番困っているのは、スマートフォンのLINEなど。
僕らの世代はメールとかなので、コミュニケーションツールが違うんですね。
ジェネレーションギャップというか・・・教えてもらおうにも、もうわからないんです(笑)。

しかし新しいことに戸惑いつつも、挑戦はします。
『おでかけかめやま』では、UstreamというネットTVを配信しています。
カメラもマイクもある程度本格的なものを揃えて、市内のイベントを収録したり、県外に行き、録画した市内のイベントを実際に観てもらうきっかけを作ったり、亀山市のことを知ってもらう広報的なことをしています。
不定期ながらも、現在まで続いています。
この5月30日に開催される、東海道関宿東追分(ひがしおいわけ)一の鳥居のお木曳も撮影係として参加し、収録させてもらいます。
この映像をみなさんに見てもらい、また20年後への記録として残していきたいですね。