「子供の頃よくいったあの駄菓子屋は今もあるんだろうか・・・・?」
酒の席でふと出た思い出話からスタートしたのが今回の駄菓子屋めぐり。
今から40年以上まえ、まだヒゲはなく髪の毛があったオクダ少年は、何十円かを握りしめ、駄菓子屋に通った。
そこで遊び、さまざまな体験をした。
駄菓子屋は子どもたちの聖地であったのだ。
あの懐かしい場所はまだあるだろうか・・・?
写真師マツバラと隊長オクダによるノスタルジックツアーがはじまった。
うかつであった。
駄菓子屋めぐりの取材をはじめるのであれば、まずここからスタートすれば苦労しなくてよかったのだ。
駄菓子の卸販売をやっている大石屋。
他に駄菓子の卸店が津にあると思えないから、駄菓子屋はここから商品を仕入れているに違いないのだ。
実はこの大石屋は、もともと津球場の近くにあって、ワタクシが子供の頃、よくプラモデルやおもちゃを買いに行っていた。
今はまとめ売りしかしていないけれど、当時は小売もやっていたのだ。
またワタクシが小学生の頃、ほんのわずかな期間であるが、母が自宅脇のガレージでたこ焼き屋をやっていたことがあり、その時、駄菓子やおもちゃを仕入れていたのも、ここ大石屋であった。
数年まえ、大石屋は津市神戸へと移転し、現在も営業している。
■大石屋
住所:津市神戸862-1
電話:059-228-0597
ここは箱入りの駄菓子だけでなく、おもちゃや花火もたくさん並んでいる。
PTAや子ども会の買い出しに利用している人が多い。
つまりここは100円玉を握りしめていっても買い物ができない。
昔なつかしいカエルのおもちゃなどが写真に映っているが、これを買うにはまとめて袋ごと、箱ごと購入するのである。
プラスチックケースに入った懐かしいお菓子もずらりと並ぶ。
串のついたスルメなどに心が震える。
思わず手にとってしまう。
しかもどんどん(笑)。
いやー、これはたまらん!!
コーフンする!
ワタクシは急きょ、サルシカ秘密基地で駄菓子屋をオープンさせることにして、どんどんお菓子を買い込む。
そんな予算はサルシカにないが、もう隊長権限で自腹で(笑)。
出た〜、キングカレー!!
ラベルも昔のまま!
このカレーせんべいでどれだけ学校帰りの空腹を満たしたことか!!
これも買っちゃう!(笑)
スーパーボールだ!!!
これ欲しい!!
が、まったく使い道がわからない!!
で、出た!!
どんどん焼き!!
当時でも10円で袋に入ったお菓子はうれしかった。
コスパ高し!!
これも買う(笑)
こういう袋に入ってるカードもありましたよねぇ。
アイドルのだったり、戦隊物のだったり。
こすると煙が出るという妖怪カードを購入(笑)。
結局こんなにたくさん買いました!
いまサルシカ秘密基地にはこれらの駄菓子が並んでいますよ。
子どもたちは無料!
お好きなのを持っていってください!
オトナは寄付金よろしく(笑)
この日、店番をしていたのは息子さん。
実はお父さん、お母さんにはずいぶんお世話になったのだけれど、息子さんはたぶんはじめて。
一度は外に働きに出たものの、いまはこの大石屋を継いで守っている。
「津の駄菓子屋は昔に比べると確かにずいぶん減りましたけれど、まだまだがんばっているところもたくさんありますよ」
との話。
松田商店、野末商店と取材してきたというと、他のお店を紹介してくれた。
そして、
「こういう文化がなくならないようにぜひ取材してください!」
との応援の声も。
ありがたい。
駄菓子をたくさん仕入れてしまったが、われわれの駄菓子屋ツアーはまだまだ続くのだ。
写真/松原 豊