三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート」2011年6月12日放送

限界集落を救え!
昔懐かしい漁師町『早田地区』を全国に広め、ファンになってもらうために、県・市・大学、そして住民たちが地域おこし!

尾鷲市早田(はいだ)地区。
かつてはブリ漁でにぎわった地域でしたが、漁獲高の減少とともに住民が減少。
昭和30年代には700人だった人口も、今ではおよそ170人。
さらに1987年、統廃合によって小学校も消え、いわゆる『限界集落』となっています。

そんな集落を守り、活性化させようと頑張っているのが『ビジョン早田実行委員会』のみなさん。
三重県と尾鷲市から「『中山間地域のあり方検討事業』というものがある」と聞いた地域住民たちが、
「是非、早田で!」と、手をあげたのがきっかけ。

そこで早田地区の住民・大学・三重県・尾鷲市が連携し、3年前から『早田地区活性化事業』を行ってきました。
その内容は、地域の交流の場づくり、漁業の担い手の育成、情報発信など。
昔ながらの漁師町を散策する街歩きなども、早田地区の魅力として紹介しています。

情報発信事業のひとつが、ブログの開設。
早田の魅力を地元住民の目線から紹介し、情報を発信。
さらに『三重の食応援ブログ』に地域の郷土食を紹介するなど、早田のアピールに積極的に取り組んでいます。

早田地区昔の写真を使った写真展を、公民館で開催することで「地域の交流の場」づくりも成功。
ブリが大漁だったときの写真や町並みの写真・・・地域のみなさんが集まり、嬉しそうに写真について語るそうです。

他にも『早田の郷土色を通じた交流会』も開催。
体験後の「ふるまい」では、地元のお母さんたちの心づくしの料理の数々が。
ワラサの刺身や早田の郷土食『アジの姿寿司』、ワラサのアラ煮にアジの南蛮漬け・・・。
参加者に早田の味や魅力を知ってもらい、ファンになってもらうのが狙いだそうです。

『早田地区・県・市町の地域づくり意見交換会』では、これまでのそれぞれの取り組みについての報告など。
この3年間、地元早田が持つ資源と住民の強い思い、県が持つ広域性と専門性、地域に密着する市の体制、そして大学の分析力・・・などなど、それぞれの機能を有効活用してきました。

それは、早田地区のような集落は県内にたくさんあり、それを維持していける仕組みを作るための時間でした。

これからは早田地区は自立の道を進みます。

その一歩が、早田の魚のブランド化への動きと、地域で情報と思いを共有するための『はいだ新聞』の発行。

できることからひとつずつ・・・。
地域内の決まった人間ではなく、お年寄りやこどもたちも含めた住民全体が、何らかの形で参加することで、
地域に活気が生まれ、地域全体が盛り上がりゲンキになるのです!!