エントランス無料企画展示「逸品 第2回 開園!斎宮“土”の動物園~馬・鳥・羊~」

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■開催期間

平成27年9月8日(火)から9月23日(水・祝日)まで
※ただし、博物館休館日の9月14日(月)は除きます。
【時間】9時30分から17時まで(ただし入館は16時30分まで)

■開催場所

斎宮歴史博物館 エントランスホール(多気郡明和町竹川503)

■観覧料    

無料(常設展の観覧には別途観覧料が必要です)

■内容

6月より博物館の収蔵品から選りすぐった「逸品」を展示するミニ展示を開催しています。
 第2回となる今回の展示では、過去に史跡斎宮跡の発掘調査でみつかった土馬(どば)や鳥形硯(とりがたすずり)、羊形硯(ひつじがたすずり)などの動物をかたどった出土品を一つの展示ケースに集め、斎宮“土”の動物園という形で公開します。一つの展示ケース内でこれら3点の重要文化財を展示することは、はじめての試みになります。

【展示内容】
○土馬(重要文化財・修復後初公開)
災いなどを鎮(しず)めるための呪(まじな)い道具などとして使用されたものと考えられています。斎宮跡ではこれまで約50点の多彩な土馬がみつかっています。今回展示する土馬は、斎宮歴史博物館より南に約100mの地点で今から44年前にみつかったものです。平成25年度に修復作業を行いましたので、今回が修復後の初公開となります。
○鳥形硯(重要文化財)
鳥は鳥でも、水鳥を模してつくられた硯で、羊形硯よりも多くの遺跡で確認されています。具体的にどのような水鳥を模したのかはわかっていませんが、白鳥や鴨(かも)、鵜(う)など様々な可能性が考えられます。同じような議論は古墳時代の鳥形埴輪(はにわ)でも行われており、今後の研究の進展が待たれます。
○羊形硯(重要文化財)
羊の形を真似てつくられた硯で、全国でも奈良県平城京跡や愛知県三河国府跡(白鳥遺跡)などの約10例のみしか確認されていない珍しいものです。中国では羊を霊獣(れいじゅう)として扱っていたようですが、当時の日本に羊は生息していませんでした。そのため、飛鳥時代には百済(くだら)から、奈良時代には新羅(しらぎ)から日本国内に羊が運び込まれたという文献資料の記述が残っています。この硯も、奈良時代に新羅からやってきた羊をみてつくられたものかもしれません。