FM三重「ウィークエンドカフェ」2011年5月21日放送

今回のゲストは、紀北町紀伊長島区の古里(ふるさと)にある四季活魚の宿『紀伊の松島』の大西孝政さんです。
2年前の前回は、紀伊長島に帰ってきて数ヶ月・・・という頃にお会いしましたが、その頃と変わっていないのは「さわやか~」なところ。
今は旅館の主としての顔になってきたな~とも思いました。

■前回の登場から2年・・・その間、いろいろあったと思いますが・・・?

前回の時は、こっちに帰ってきてからまだ数ヶ月で、無我夢中という感じでした。
気づけばあっという間・・・でも一つ一つを思い返すと長かったな、と。

帰ってきた当初は、料理だけ・・・宿の中のことだけすればいいと思っていたのに、
気がつくと町おこしに参加したり、いろいろな出会いがあったり。
人との輪が、2年間で急速に広がりました!

■民宿の主人も板についてきた(笑)?

ですね(笑)
ようやく慣れてきて、最近では顔なじみのお客さんも増えてきました。
板前とは言っても民宿なので、お客さんの前に出ることが多いんですよ。
駅まで迎えに行ったり、熊野古道に行きたいというお客さんを、古道まで案内したり。

特に料理を出すときは、お客さんの顔や反応を見たいし会話を楽しみたいので、なるべく顔を出すようにしています。

あとは、お客様に応じて、柔軟にサービスを変えるよう、努力しています。
紀伊長島という土地柄、夏と冬で年齢層がガラリと変わるんです。
夏は海水浴などの家族づれが多く、秋から冬にかけては古道歩きを楽しむ、50、60代の方たち。
それに応じて、料理を変えるなどしています。

■今の季節のオススメ料理は?

今からはウニですね! 地元で獲れるウニは、まだとげが動いているくらい新鮮なものをお出ししています。
お刺身では、イサキやトビウオ。
それから今の時期のカツオはあっさりしていて美味しいんですよ。
岩ガキは、今から夏に向けて、どんどん美味しくなってきます。
クセになるのか、岩ガキを目当てに、毎年来られるお客さんも多いですね。

■以前から学生インターンを受け入れてましたよね?

ええ、2人受け入れていました。
一人は4ヶ月で、もう一人は10ヶ月。
学生のほうも普通の会社と違い、24時間勤務なので大変だと思いますよ。

逆に僕の方が勉強になることが多いです。
若い人の目線というか、ここでは普通すぎて気づかないことを、ものを気づかさせてくれるし。

あとは「僕が思っていたような会社じゃないな」と思われるのが一番怖いです(笑)
だからこそ僕も頑張るし、彼らに紀北町の良いところをどんどん見せて・・・惚れさせるというか。

寝るとき以外はずっと一緒に仕事してるんで、だんだん家族みたいな気持ちになってくるんですよ。
お正月も一緒に過ごしたしね。
だから別れる時はすごい寂しかったです。
その時はこらえていても、あとでふと寂しくなったり・・・。

でも嬉しこともあるんですよ!
埼玉から来ていたインターンの子が戻ってきてくれて、今、紀北町観光協会の観光インストラクターをしているんです!
紀北町の紹介してくれて、頑張ってくれているんです!
まさか本当に戻ってきてくれるとは思わなかったので、ホントに嬉しいです!

■紀北町の楽しみ方を・・・

最近ではお客さんにオススメの場所を紹介するため、山登りをしています。
上のほうに行くと、山の整備をしている人が作った展望台があるんですが、ここからの眺めは素晴らしいです!
天気が良いと遠くの島・・・南島まで見えるんですよ。
島が折り重なっていて、本当に綺麗です。

運動が苦手な方だったら、ドライブがてら長島の奥に行くと、下河内という集落があります。
昔ながらの山に囲まれた山村で、川があってそば打ち体験もできて、おばちゃんがお茶を出してくれたり・・・いいところですよ!

紀北町は、海も山も川もあって、本当に自然が豊かです。
僕も自然の中で遊ぶのが大好きです。
自然を知ることで、自然を大切にしようという気持ちが、みんなの心に生まれていけば良いなあ・・・と思っています。