三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2015年10月11日放送

賑わい・活気を失いつつある「山田のまち」を盛り上げようと、市民大学『伊勢やまだ大学』を設立!
10の商店街をキャンパスに、地元「山田のまち」の魅力を発信し、商店街の活性化につなげていきます!

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三重県最古のアーケードと言われる『伊勢銀座しんみち商店街』などを含む、外宮の前に広がる、かつて『やまだ』と呼ばれた地域に、『伊勢やまだ大学』が誕生しました!

 

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『伊勢やまだ大学』運営委員長の奥田宗吾さんに、お話をうかがいました。

「『伊勢やまだ大学』は、外宮を中心に広がる10の商店街をキャンパスと見立てた市民大学です。
10商店街で構成される伊勢市商店街連合会の青年部が集まり、平成25年の式年遷宮に合わせ、その前年の平成24年に設立。
各商店街を活用した様々な企画で、伊勢の中心市街地である『山田のまち』の活性化に取り組んでいます」

 

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大学の活動内容は『お店ゼミ』。
各商店街の店主が講師となってプロならではの「コツ」や「知識」など、暮らしの情報などを教えてくれる講座です。

 

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『お店ゼミ』、1時限目は、伊勢銀座しんみち商店街にある、『天野園芸』。
生花・園芸に加え、フラワーアレンジなどもやってくれるお店です。

 

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こちらで今の季節に行っているのは、『プリザーブドフラワー講座』。
使用する材料も最初から用意されているため、誰でも30分ほどで完成させることができるそうです。
受講料は無料で、材料費のみ参加者に負担してもらっています。
これからの季節はハロウィンのリースづくりも体験できるそうですよ。

 

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『お店ゼミ』、2時限目の教室は伊勢銀座しんみち商店街のセレクトショップ『サンスピリット』。
閉店時間後に始まったこちらのゼミは『マフラーとストールの巻き方講座』。

 

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およそ1時間かけて教わったのは、ショップの店長がオススメする8種類の巻き方。
さらに、アレンジや着こなしのコツもアドバイスしてもらっていました

「2人ともストールが好きで結構持っているので、いろいろな巻き方を教えてもらえればと」

「身近なものを、こうやって教えてもらえるのは、なかなか機会がないので、とても良いです」

参加者も大満足のようですね!

 

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『伊勢やまだ大学』では1年に2回、前期と後期にわけて特別講座を開催。
外部講師を招いたり、伝統文化を体験したり。
「外宮のまち・山田」をメインテーマに、改めてふるさとを学ぶ地元学です。

「地元の人でも、外宮について知らないことが意外とたくさんあります。
地元の人に知ってもらうことで、この商店街のみんなで力を合わせて『やまだの町』を生き生きとした『外宮の町』という風にしていきたいですね」

と、特別講座担当の山本武士さん。

 

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また、ゼミだけでなく『サークル活動』も盛んに行われています。
こちらはその1つ、市民劇団『伊勢やまだ劇団』の稽古風景。
吉本興業と連携して行う旗揚げ公演に向けてのもの。
劇団員は、オーディションで選ばれた一般市民の方々で、20代から70代まで、幅広い世代が参加しています。

 

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「伊勢にはけっこう、面白い人がたくさんいるんですよ。だから、そういう人を集めて、面白いことをできないかなと思って、立ち上げました。
みなさん本当に素人なのかと思うくらい個性があって演技力もあって、本当に楽しませてもらってます。
たくさんの人に見てもらい、商店街ががんばっているのを知ってもらうことで、応援する気持ちにになって欲しいと思います」

と、『伊勢やまだ劇団』担当の山下智史さん。

 

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参加者に、劇団に入った動機をお聞きしました。

「『やまだ大学』の役員に知り合いがいて、そのがんばっている姿を見て。
また、私も、人見知りの性格を直したいと思ったのが動機ですね」

「先輩方たちがとても活動的なので、私のような若手も、先輩たちに教えてもらいながらもっとがんばって、力を入れていきたいと思ったのがきっかけです」

『伊勢やまだ劇団』の旗上げ公演は、先月9月23日に伊勢市観光文化会館で開催。
たくさんのお客さんが入り、大盛況に終わりました。

 

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『伊勢市商店街連合会』の会長、世古一夫さんに、『伊勢やまだ大学』の取り組みについての考えをお聞きしました。

「今までの商店街連合会の企画は売り出しや景品が主だったので、最初聞いた時は正直驚き、戸惑いを感じました。
しかし、これまでの企画に行き詰まりを感じていたのも確かでしたので、若い人たちが目指すところというのはある程度理解でき、じゃあ彼らに任せてみようかという気持ちになりました」

 

かつて『やまだ』と呼ばれた、外宮さんのお膝元。
人が神を敬(うやま)い、神が人を見守ってきた暮らしがそこにあります。
その営みが永遠に続くよう改めて学ぶのが、『伊勢やまだ大学』なのです。