三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2015年11月8日放送

高校生美容室が毎週オープンし、地域の人々が利用!
交流の場として、また生徒の実践の場として活用されています!
また、地元の企業などとのコラボで、シャンプーとトリートメントを開発!

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こちらは伊賀市の『三重県立あけぼの学園高等学校』の一室。
なにやら『カット』『パーマ』『カラー』『シャンプー』と書かれています。

 

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入るとそこは美容室!
みなさん、高校生です!
そう、ここは高校生美容室『Akebono hair』。
先生が髪を切り、高校生のみなさんがアシスタントをしているのです。

 

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『県立あけぼの学園高校』は、美容服飾、情報教養、製菓調理、健康福祉、と4つの系列があり、進路や興味に応じて科目を選べるのが大きな特徴。
2014年9月から地域住民を対象に美容室を学校内にオープン、今年4月から料金300円と有料化し、本格営業しています。
営業日は毎週水曜日の放課です。

 

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整髪を行っていた、社会科教諭であり美容師免許も取得している鴨田公弘先生に、高校生美容室の役割についてお聞きしました。

「美容業界は結構離職率が高く、だいたい3年以内で70%以上やめてしまう厳しい状態なんです。
そしてその3年間というのは、ほとんど見習いの仕事。
その仕事を社会に出る前にしっかりマスターしてもらうために、『高校生美容室』でレッスンさせています。
一般のお客さんが来ることで地域との結びつきもできますし、お客さん自身が喜んでくれているので、良かったと思います」

そして実は、立っているのも仕事。
8時間労働の美容室は動いているのがほとんどですが、生徒たちが8時間働くことはできないので、1〜2時間じっと立っていることで、その大変さを体感してもらっているのです。

 

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カットを終えてシャンプー。
これも免許がないと施術ができないため、先生の仕事。
生徒たちはこのあいだに片付け作業をします。

 

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『ビューティクリエイト部』は、まず挨拶から練習。
教育も仕事も、やはり挨拶から。

 

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は今年創部した『ビューティクリエイト部』には、美容実習を受けている2年生25名、3年生27名の全員が入部しています。
希望によって、1年からも入部することができます。

 

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「髪の毛を触ったりするのが好きなので、やりたいことが授業にあるのがうれしいです」

「いとこが美容室を経営しているので、いつか一緒に働くために美容師を目指しました」

「鴨田先生はわからないことがあると細かいことまで教えてくれる、とてもよい先生です」

「日本を代表する美容師になりたいです!」

みなさん、頼もしいですね!

 

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そして、あけぼの学園『ビューティークリエイト部』と大山田農林業公社、化粧品メーカーなどが協力してシャンプーとトリートメントを開発!
『名阪上野忍者ドライブイン』で販売されています。

 

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原材料の選択から収穫、試作と改善、そして店頭販売まで、そのすべてに関わって完成させました。
伊賀産のナタネ油を配合。
菜の花と忍者から、『nanonin(なのにん)』と名付けられました。

お客さんの評判も上々だそうで、名阪ドライブインのスタッフも『nanonin』シャンプーとトリートメントを使っているとのこと。

 

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そして今、あけぼの学園では、さらに次の商品の開発が進んでいました。
シャンプー、リンスのあとにつけるアウトバストリートメントオイル。
この日は、試作段階のオイルを実際に使い、その後の手触りなどをチェック。
みんなの意見をきいて改善を重ねます。
果たして、次の商品の販売はいつになるのでしょうか。
楽しみですね。

 

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『三重県立あけぼの学園高等学校』の田中三雄校長に、高校全体についてお話をうかがいました。

「学校にはやはり『夢』が必要だと思います。
美容服飾系列については、美容師のプロフェッショナルを目指すという一つの夢がありますが、他の3つの系列もそれぞれ生徒が夢を持って、毎日学習に励めるように進めて行きたいと思っています」

 

技術だけでなく、接客や人間関係の大切さも学んで欲しい・・・
現場に則したあけぼの学園高校の取り組み。
地域社会で、そして世界で、活躍する美容師が次々に誕生するに違いありません。

 

※あけぼの学園ビューティクリエイト部による『Akebono hair』は毎週水曜日に営業ですが、年内はすでに予約終了しています。