三重テレビ「ハッピー!エコCUTE』2011年8月20日放送

「食品のリサイクル・ループ」・・・最近よく耳にする言葉です。
なんとなくイメージはわかるけれど、一体それは何なのか?
今回は、その「リサイクル・ループ」に積極的に取り組んでいる伊賀市の会社を訪ねます。

というわけでやってきたのは、伊賀市にありますイガ再資源化事業研究所。

地域から運ばれてきた食品廃棄物、残さなどを「選別」「混合」「発酵」の過程を経て、液状飼料へとリサイクルする会社です。

工場自体も元々船舶の工場だったのを再利用しているそうです。

そちらの代表取締役 高野康男さんにいろいろお話をうかがいました。

■まず「食品リサイクル・ループ」のことを教えて下さい。

「食品リサイクル・ループ」とは、食品リサイクル法に基づく再生利用事業計画の取り組みの一環で、地域で完結する循環型モデルのことを言います。

食品工場や店舗で排出された食品残渣(惣菜や野菜くずなど)を認定業者が収集・運搬。
非加熱処理でリサイクルされた液体飼料となって豚が育てられ、その豚肉が工場や店舗に運ばれる・・・という、あらゆる方向で無駄の少ない理想的な循環型モデルです。

いま賞味期限など厳しく管理されている時代ですので、まだ賞味期限が来ていなくても、期限が近くなったものはどんどん廃棄されてしまいます。
それをここでリサイクルしていこうということですね。

具体的には、ここに集められた食品廃棄物や残さを選別・混合・発酵させて液状の飼料にして、直営の養豚所で豚のエサに。
そしてその豚をまた加工品や豚肉として小売店などに流通させています。

■その行程をじっさいに見せてもらうことに!

まずこちらは、冷凍食品(ピラフ)の廃棄物です。
ここだけでなんと20トンもあります!

—えええ、20トンって信じられない~!!
確かにもったいない話ですね~。
このまま捨てるなんてできまえんよね!!

こちらはフライドポテトの原料です。

廃棄物の種類によって選別、そして混合して、常に安定した栄養分を含む飼料をつくります。

続いては、先ほどの食品残さや廃棄物を、固形のものと液体のものとをわけて調整。
混合機でバランスよく混合させたあと、発酵させて飼料の完成。

武田「ここで出来上がったエサを豚舎に運んで、それを豚が食べて、その豚を私たちがいただくということですか?」

高野さん「そのとおりです。もう頂いちゃってると思いますよ(笑)」

武田「まさにリサイクルのループが出来上がってるんですね~」

いま、イガ再資源化事業研究所さんは、県内のいろいろなところからお声がけをされているそう。
究極の地産地消をめざして、今日もリサイクルを続けています!!