三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2016年2月28日放送

40年ほど前に一度生産が途絶えた松阪赤菜を『紅工房』のみなさんが復活!
松阪ブランドとして認定する『市原産地呼称管理制度』の第一号に!

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こちらは松阪インター近くにあるレジャースポット『松阪農業公園ベルファーム』です。
今やお出かけに定番の公園ですね。

 

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園内でも人気の、産直市場の一角にあるのが『松阪赤菜紅工房』。
こちらでは松阪赤菜を使った、お惣菜などが販売されています。
松阪赤菜はカブに似た優しい味わいで、醤油や昆布、ゴマなど、和の素材と合うのだそうです。

 

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そもそも『松阪赤菜』とは、赤紫色の野菜で、400年以上まえ、蒲生氏郷が持ち込んだものだと伝えられています。
40年ほどまえに一度、生産が途絶えましたが、2001年に『紅工房』のみなさんが復活させ、松阪ブランドとして認定する市原産地呼称管理制度の第1号に選ばれました。

 

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松阪赤菜を復活させた経緯を、『紅工房』の代表、杉山喜代子さんにお聞きしました。

「農協の人から『漬物に良い野菜だ』と、種をもらったのがきっかけです。
芽が出てきたらまっ赤できれいだったので、こんな野菜もあるんだとびっくりしました。
これを1人でで栽培するのはもったいないと思い、仲間を集めました。
復活した赤菜を販売したところ、珍しい色と食感・味なので、何回も買いに来る人がいるほどです」

 

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こちらは松阪赤菜を育てている畑。
大きい物は漬物に不向きなため、おろして食べるとおいしいそうです。

「松阪ブランドに認定されたことで、これからの品質に責任を感じます。
大変ですが、孫が給食で松阪赤菜が出たと報告してくれたりして、うれしいです」

「みなさんに食べてもらえるのが一番嬉しいですね。
赤菜が広まってくれたら、また嬉しいです」

 

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『紅工房』の加工所では、朝収穫したばかりの松阪赤菜をみんなで手洗い。
冷たい水を我慢しながら、ひとつずつ丁寧に土を落とし、ヒゲをとっていきます。
そして塩漬け作業。
松阪赤菜ひとつひとつに塩をまぶし、樽に漬け込んでいきます。
この塩漬けが、『松阪赤菜』本来の食感と味を一番味わえる人気商品。
収穫時期はこうして毎日ように作業しているそうです。

 

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こちらでは『おやき』作りの最中。
具は赤菜と牛肉と椎茸で、味付けは味噌と酒・塩・砂糖です。
松阪赤菜の魅力を知ってもらおうと、手間ひまかけて作業しています。

 

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お昼前のベルファーム、『松阪赤菜』の販売所。
工房での作業を終えたメンバーも加わり、次々に売れていく松阪赤菜のお惣菜を補充します。
松阪赤菜の塩漬けが入ったおにぎりは、作っても作っても追いつきません。

 

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松阪赤菜を購入したお客さんに、お話を伺いました。

「名前も聞いたことがないし、初めて見ました!
サラダにして食べようと思います」

「先日ここで購入して、美味しかったのでもう一度買いに来ました!」

 

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朝、仕込んでいた松阪赤菜のおやきは、外で試食販売。
この試食販売は、お客さんの感想を今後に生かす戦略。
だんだんとファンも増えてきたそうです。

 

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「伝統野菜を後世の人たちに伝えていこうと始めたことなので、次の若い人たちに引き継げるようにがんばりたいです」

「ここが松阪赤菜の発信地みたいになっていったらいいなと思います」

と、メンバーのみなさん。

「『赤菜茶屋』みたいなものもしたいし、若い人は多分レストランがしたいだろうと思います。
仲間も増えたし、いろんなことやってみたいですね」

と、杉山さん。

 

400年の歴史を持つふるさとの伝統野菜。
それを現在に蘇らせ、地域の新たな特産品として育てていく。
生産、加工、販売。
それぞれに深く、広く、地域を支える根を伸ばしていくに違いありません。

 

松阪赤菜販売中 
・松阪農業公園ベルファーム 
・まつさか交流物産館 
・越後屋商店
・伊勢内宮前おかげ横丁