三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート!」2011年9月4日放送

宿泊施設を作る『寝どこづくりプロジェクト』、杉や桧を使ったものづくり『家具づくりプロジェクト』・・・来たれ!建築に興味のある学生たちよ!!

今回紹介するのは、伊賀市島ヶ原。
「島ヶ原おかみさんの会」が切り盛りする『夢の道』のすぐそばにある、『穂積製材所』。

穂積製材所は、創業90年。
しかし木材需要の低迷などにより、工場の稼働率は低下。
空いた工場を、地域の観光復興、林業の復興のために活用していこうと、4年前にはじめたのが….

『穂積製材所プロジェクト(ホヅプロ)』です。
目的は、都市部と島ヶ原との交流や、地域の技術を伝承する人材育成。
そして林業を守りつつ考える環境保全です。

そのプロジェクトのひとつが、『寝どこプロジェクト』。

島ヶ原は温泉があったり飲食店もありますが、宿泊施設がない・・・ということで、実際に泊まる用の施設・・・木造コテージを作っているのです。

設計は大阪の方の設計士さんに依頼し、学生たちが週末に作業しに来ては、建物を建てているのです。

他にも、建築や林業に興味がある学生たちに泊まりがけで島ヶ原に来てもらい、島ヶ原の木材を使った『家具づくり』や、木工教室の準備に取り組んでいます。

参加者は建築関係を志している人はもちろん、デザイン関係や電気関係・・・さまざまな分野から、楽しみながら行っているいるそうです。

オーダーメイド家具作家の、津田佳恵さん。

彼女は島ヶ原の豊かな自然、そして穂積製材所プロジェクトの取り組みに共感し、桑名からこの地に引っ越して来ました。

現在はここで家具作りをしつつ、学生たちの指導を。
『ホヅプロ』の活動では、いつかスタッフになってもらうために、機械の使い方などを学生さんたちに教えているとのことです。

津田さん「私は木工が出来るけど、大工ではないので家は建てられない・・・。
 だから、来てくれた人が自分と違う専門の人だと、こっちも学ぶことが沢山あるのがすごい魅力ですね。
 本当に、個性的でステキな人たちが集まるんですよ」

一日の作業終了の後は、おまちかねの夕食。
なんと、学生たちの食事は、伊賀・島ヶ原『おかみさんの会』のみなさんが無償で提供。
地元島ヶ原を盛り上げるため、強力なバックアップをしています。

『穂積製材所プロジェクト(ホヅプロ)』実行委員長 穂積 亨さん

穂積さん「学生さんたちが熱心で優しくてね、(この体験は一泊なので)何度も応募してきてくれる子もおりますわ。
 『将来、島ヶ原に住みたい』と言うのも聞きますし、『家を探してほしい』と言う人もいるし・・・。
 巣立った方ともまた末永くお付き合いできるようにと願っています」

都会からゲンキと新しい発想を運んでくる学生たち。
地域に根ざし、ここで生活をしていこうと決めた家具職人。
そしてふるさとに何かを残していきたいと願う地元出身者。

いま、島ヶ原から新しい風が吹き上がろうとしています!