三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2016年5月1日放送

近隣の住民などおよそ30名近いメンバーが、市民農園を利用し、農作物を栽培!
農地条件は1つ「農薬・化学肥料は使わないこと」!

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四日市といえば工業地帯のイメージが強いですが、近郊の大きな住宅街に囲まれている下海老町は、まだまだ自然や田畑が多く残るところです。

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こちらで、空き地や遊休農地を貸し農園として運営し、地域の方のやりがいづくり、生きがいづくりを実践しているのが『NPO法人四日市農地活性協議会』。
代表理事の濱野民男さんにお話をうかがいました。

「もともとここの地主さんが春と秋にユンボを入れて、草が生えないように掘り返していたのですが、大変手間がかかります。
そこで、ここを家庭菜園にして欲しいという話があり、今のメンバーで耕作するようになりました。
当初はリタイヤ世代が多かったのですが、最近では40代・50代、現役の人しています」

 

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四日市農地活用協議会が活動をはじめて13年目。
農地を借りるには、入会金4000円、年会費4000円が必要です。
現在、会員は28名。
みなさんはさまざまな農作物を手間ひまかけてつくっています。

条件は1つ。
農薬を使わないこと。
家庭菜園を始めるに際して、安全な野菜を作るという決まりを、現在も踏襲しています。

 

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一区画は20坪。
耕うん機や草刈機などは貸し出してもらえます。
また、いくつかの区画ごとに水道も設置されているので、とても便利です!

 

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こちらのご夫婦は夏野菜の植え付けの準備をしています。
ナスやカラーピーマン、そして唐辛子や万願寺とうがらしなど。
いつも2人で畑に来るそうです。

「お野菜がなって、おいしく食べられるときが一番うれしいですね」

「一度病気をして、医者から運動をしなさいと言われたので。
健康づくりですね」

 

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こちらの畑を借りているのは、四日市市内の会社に勤める同僚のみなさん。
土作りからこだわってやっているそうです。
先程と同じく、夏野菜の植え付け準備中。

 

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なかなか来られないため、畑の様子が見られるよう、カメラを設置!
なんとこのカメラは、インターネットでスマートフォンに接続。
しかも、遠隔操作が可能!

 

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他にも雨量計や風向きを測る機械を備え、遠くにいながら確認できる超ハイテク畑でした。

 

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こちらのご夫婦は、畑が動物に荒らされるため、カメラを設置。
犯人はきつねだとわかりました。

「ここに来て8年になります。
最初はまったく農業をしたことがなく、畑をやっているみなさんや濱野さんに教えてもらい、勉強してきました」

畑作りを通じて広がる人と人のつながり。
畑は野菜だけでなく、人の輪も育てていくようです。

 

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先ほど紹介した農園のそばにあるのが第二農園。
こちらは四日市市と連携している貸し農園。
しかし目的は、遊休農地、耕作放棄地の再生と、第一農園と同じです。

 

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畑作業のあと、青空のしたで行われたのは、定期総会。
畑を借りている会員がそのままNPOの会員となり、みんなで運営をしています。

「大きく拡張するという気持ちはありません。
現状維持をしながら、もうすぐ来る世代交代の時期に向け、スムーズに次世代の人にこの畑を継承して欲しいとは思っています。
一応NPOにしてありますけれど、堅苦しく考えないで、農業を好きな人が自分の好きな野菜を植えて、収穫するというのを基本にしています」

と、濱野さん。

畑をつくる。
野菜を育て、やりがいと生きがいを実らせる。
大切なのは、畑でつながる人と人。
汗を流し、笑い、語らい、畑と地域を再生させていきます。