四季折々の花が咲く一万坪の庭園。
日本最大級の杉の原木が展示される「木の資料館」。
そして伝統的な日本建築の「豊寿庵」。
隊長が暮らす津市のお隣・伊賀にこんな心和む場所があったのだ!
津市からだと、国道163号線を伊賀方面へ。
長野トンネルを越えて伊賀に入って10分ほど走ったところ。
名阪国道からだと、中瀬インターを下りて同じく国道163号線を津方面へ。
こちらも10分ほどで到着する。
旧大山田村、さるびの温泉の近くにある、木の館「豊寿庵」である。
サルシカ隊長であるワタクシ奥田の住まいは、津市の美里町にある。
つまり旧大山田村と旧美里村。
山をはさんで並ぶお隣村に、この「豊寿庵」はあるのだ。
しょっちゅう伊賀には行くし、その都度この豊寿庵の前をクルマで通ってきた。
それこそイヤというぐらい(笑)。
気になってはいたものの、一度も入ったことがなかったのだ。
灯台もと暗し。
心寄せる女性はすぐそばにいたのに・・・・ああバカバカ、ワタクシのバカ・・・(笑)。
まあ、例えは長くなったが、そんな場所がここだったのだ。
そんな「豊寿庵」にひょんなことから行くことになった。
「おおおおおおお!」ワタクシはひとり静かに盛り上がり、
「これではしっかりと取材せねばなるまい!!!」と心に誓ったのである!
秋の気配がわずかに感じられるようになってきた9月上旬のある日。
ワタクシは豊寿庵を訪ねた。
門をくぐって受付を済ませて中へ。
いきなり滝の音とマイナスイオンがお出迎え。
そしてコウダイな山庭園が目の前に広がる。
なんと庭園の総面積は1万坪を超えるという!
すべてを見てまわると、1時間から1時間半かかるという。
これはもはやトレッキングだ(笑)。
実はこちらの庭園は、オーナーが元々所有していた雑木の山を、10年以上かけてコツコツと造成してきたもの。
残念ながら訪ねた時期は花のシーズンではなかったが、緑を多く含んだ空気に包まれているだけで心が和む。
ちなみに花のシーズンの風景はこんな感じだという。
まずこちらは、しゃくなげ。
庭園内1周500mのしゃくなげの通りには、東海地区最大2,000株が!
本館からゆっくりとくつろいで見ることもできるそう。
こちらは紫陽花。
6月中旬から7月中旬が見ごろ。
1周1,200mのコース(8の字状)に、「奥千本」「中千本」の100mに連なって咲く「あじさい」は7000株と近県最大級。
続いては、3月中旬から4月上旬が見ごろのしだれ梅。
このように四季ごとに色とりどりの花が楽しめる。
しゃくなげを見た人は、次は紫陽花、そして次にしだれ梅とリピートするお客さんが多いとのこと。
地元の人より、名古屋や大阪からのお客さんが多いそうだ。
「うー、しかしこれは手入れが大変だろうなあ・・・」などと、非常に現実的なことを考えつつ庭を愛でている隊長。
事実、スタッフに聞いたところ、これからの落葉のシーズンは「地獄の大変さ」だとか。
風が吹く度にホウキで掃いているそうだ。
そのみなさんの努力があってこそ、この庭園の美しさはキープされているのだ。
ここのスタッフが2、3日我が家に来てくれたら、どんなに美しくなることやら・・・隊長であるワタクシの思考は果てしなく明後日の方向に飛んでいくのであった(笑)。
続いては木の博物館ともいえる「木楽館」の1号館と2号館へ。
この建物自体がしっかりとした日本の伝統木造建築。
ここに日本最大級の杉の原木が鎮座している。
あまりの大きさ、重さから、原木を置いたところにその建物をつくったとか。
凄まじいスケールなのだ。
年輪を数えてみようと思ったが、途中で絶対ムリと悟ってやめた(笑)。
こちらは2号館の「おさすり大杉」。
こちらもデカイ。
ちょっとした小屋ぐらいのサイズだ(笑)。
そしてここで、薪ストーブユーザー垂涎の1品を発見。
超ロングロングロングロングロング・・・・チェンソーだ!
しかもワタクシが持っているのと同じスチール(ドイツ製です)。
「こんなんいくらすんだろ・・・・?」
ワタクシの思考は、常に現実的です(笑)。
そしていよいよ、伊賀の木材と、日本の伝統技法を「これでもか!」というぐらい贅沢に使った『豊寿庵』へ。
入口を入ってすぐ右にある喫茶室の天井は、畳1枚分のサイズの杉板を36枚敷き詰めてある。
木の匂いが漂う。
濃厚に。
3階の資料館。
茶室や書院が設けられている。
この3階の資料館には建築関係の人や大工さんも多く見学に訪れるそうだが、そういう人たちはなかなか下におりてこないそうだ(笑)。
見るべきものが多いんだろうなあ。
建築のことなんてさっぱりわからないけれど、ひとまず驚いている隊長のワタクシ(笑)。
季節ごとに1万坪の庭園を楽しむ。
本館から、コーヒーなどを飲みながら贅沢にそれを愛でる。
そして伊賀の木、日本の伝統建築に驚く。
ここ『豊寿庵』は、幾通りもの楽しみ方がありそうだ。
ひとまず季節ごとに足を運んでみることにしようか。