三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2016年6月26日放送

伊賀市の銭湯・一乃湯の前にある小道を使って、通りにある店舗達が互いに協力し合っているのが『コトコトこみち』!
今回は協力し合って初めて開催した『コトコトよるまつり』を紹介します!

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毎月第二日曜日に開催され、上野市駅に活気を招いている『伊賀風土フードマーケット』。

 

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その上野市駅から歩いて10分ほどの、ある通りにやって来ました。
この通りにある、伊賀に残された2軒の銭湯のうちの1軒『一乃湯』。
その前を東西およそ30mに伸びるのが『コトコトこみち』。
マッサージ店やイタリアンレストランなど、通りにある5軒のお店が、互いに出来ること、協力できることを交換し、提供し合いながら、ゆるやかに。
楽しく、コトコトと、小さなことから取り組みはじめています。

 

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『一の湯』は癒やしとぬくもりの時間と空間を、伊賀の人びとに提供して半世紀以上。
全国の銭湯マニアも訪れ、「伊賀まちかど博物館」にも登録されています。
一乃湯三代目店主の中森さんが、『コトコトこみち』をはじめた、中心的存在です。

「現在伊賀に残っている銭湯は2軒だけ。
その周辺が空き家が多かったたのですが、少しずつ移住してくれたりお店を出してくれたりと、賑やかになってきました。
その際みんなで『コトとコト=出来るコト』を助け合ったんですね。
そういう経緯があって、みんなのつながりを感じる名前をつけようと『コトコト交換の小道』から『コトコトこみち』となりました」

 

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『コトコトこみち』にあるお店の1軒『足圧屋みやも』。
1年前、こちらにオープンしたそうです。

「こちらに暮らすきっかけを作ってくれたのが一の湯さん。
一乃湯さんが中心となって空き家に越してきた人をまとめて、家族のように受け入れてくれました。
個々を大切にしながら何かあった時は手伝うという、協力するよというスタンスがありがたいです」

と、『みやも』の宮本仁美さん。
足圧はその名の通り、足を使って施術するマッサージのこと。
足は手より面積が広く、広範囲に圧力をかけられるため、やさしく芯までほぐせるそうです。

 

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こちらは一の湯のお隣、『マニアックスターカフェ』。
京都で個性的なカフェを営んでいましたが、娘さんが生まれたのを機に、地方への引っ越しを決めてこちらに移転してきました。

「銭湯は生活の一部ですよね。その隣で地域に密着したカフェをできるということは、とても楽しいです」

と、『マニアックスターカフェ』の細川崇代さん。

 

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次のお店は、『リス』イタリア料理店。
昨年9月にオープン。
古民家をリノベーションしたお店で、落ち着く和の雰囲気の中で本格的なイタリア料理を楽しめます。

 

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最後は、かつては料理旅館だったという、『うどん処九重(ここのえ)』。
お店の佇まいは重厚ですが、うどんは400円からと、とてもリーズナブル。
知る人ぞ知る伊賀の名店です。

 

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さて、この日の午後。
お昼の営業を終えた『コトコトこみち』のみなさんが、一乃湯の駐車場で何やら準備をはじめました。
なんとこの夜、一乃湯の駐車場を会場に、コトコトこみちのみなさんが協力して初めてのイベント『コトコトよるまつり』を開催。

 

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「思ったより盛り上がっていて、楽しませてもらっています。
以前からこの辺りで何か動き出せたら良いな、と話していたので、ようやく始まったかなと思います」

と、リス イタリア料理店の野田さん。
この日はおつまみとワインを販売していました。

 

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「お店を休むわけにいかないので、今までイベントには参加しませんでしたが、たまたま近所でするというので、参加できました。
ちょっとしたコトができるコトをやっていくことですから、確かにやりやすいんです。
みんなで集まって会議とか夜遅くなるとかだと、ついていけないので」

と、『九重』の川口さん。
今回のイベントでは自慢の味ご飯を販売しています。

 

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さて、駐車場をおまつり会場に開放している一乃湯は、この時間も営業中。
番台にいたのは、『足圧屋みやも』の宮本さん!

「番台はこちらに引っ越してから、もう1年やっています。
もう慣れたもんです(笑)」

 

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その後もお客さんは途切れることなくぞくぞくと。
思わぬ反響に、『コトコトこみち』のみなさんも大わらわです。

「初めてのことなのでどうなるかと思いましたが、みんなに楽しんでもらって嬉しいです。
こじんまりとした地域の地蔵盆みたいに、近所の人がわいわいと楽しむ場を作りたいと思っただけなので、こんなに人が来てびっくりしました。いろいろな人が来てくれるのはありがたいことですし、この界隈がちょっとずつにぎやかになればいいなあと思います」

と、一乃湯の中森さん。

 

コトコト。
コトコト。
出来ることを少しずつ、
ムリをせず、
でもみんなで少しだけ同じ方向を向いて。
『コトコトこみち』によりそうみなさんは、ゆっくりと、しかし確実に、明日へと向かっています。
みなさんも『コトコトこみち』を歩いて、それぞれのお店をのぞいてみませんか?