三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート!」2011年9月18日放送

スタッフもボランティアなら、お客さんもボランティア!
楽しく笑って地域みんなで盛り上げるのが、お客さんの役目です!

津インターからほど近い泉ヶ丘団地。

この泉ヶ丘団地が造成されたのは昭和40年の終わりごろ。
現在の人口は1900人ほどで、400人以上が70歳を越え、高齢化が進んでいます。

また、ライフスタイルの変化からか、団地内で買い物をしたり、食事をする場所がどんどんなくなり、住民のつながりが希薄になりつつありました。

そこで4年前、住民がふれあい、楽しく語り合える場所として、月に一度の『ふれあいモーニング・きっさ「いずみ」』をオープン!

地域のみなさんによる、地域のためのお店です。

場所は団地の集会所を利用。
開店時間は第2日曜日の、朝8時から11時頃までです。

大人気の『きっさ いずみ』、月に一度の開店時間を待ち焦がれたように、続々と集まってくるお客さんたち。

毎回平均130人ぐらいのお客さんがやってくるというから驚き。
おじいちゃん、おばあちゃん、そしてお母さんに小さなお子さんも訪れます。

会議室が喫茶店になっているんですね。
テーブルや椅子も用意され、奥にはなんとお座敷席も。

モーニングはなんと300円!
この日は、評判の豆腐とオカラのサラダに、パンとゆでたまご。
そして毎回、お楽しみのデザートが1品サービス。

コーヒーはおかわり自由で、さらに昆布茶まで付いています。
大人気なのがわかりますよね。

しかし人気の理由はモーニングだけではありません。

「ここに来るとたくさんの人たちと顔を合わすことができる」
「毎回顔を合わせる人がいるので、親しみがわいてくる」
「団地のつながりというか、絆が深まった気がする」

・・・などなど、住民同士が集まり、楽しむ場所としての役割が大きいようです。

一方、こちらで働くメンバーはおよそ30人。
すでに団地から引っ越してしまったのに、参加している人もいるそうです。

会の運営は、自治会に頼らず独立採算。
逆にわずかですが、集会所の利用料を自治会に支払っているとのこと。

「食事を提供する私たちはボランティアですが、実はお客さんもボランティアなんですよ。
 お客さんは盛り上げるボランティア。なので300円はモーニング代というより、『盛り上げ参加料』ですね(笑)」

と、ボランティアスタッフさんの言葉。

また、ここでは喫茶だけでなく、新鮮野菜や卵も販売!
野菜は美里町から、卵は久居農林高校からで、毎回売切れてしまうほどの人気ぶりだそう。

さらに、津医療生協さんの協力を得て、利用者のみなさんの健康チェックも実施中。
この4月に団地に引っ越してきた三重大の清水医師も、ボランティアで健康相談をはじめました。

なんとこの日は、前葉津市長が視察に訪れていました。

前葉市長「とても良い取り組みだと思っています。
 高齢化が進む中で、次の世代へ動いていく・・・その動きが見えるようにするには、こういう場が絶対必要です。
 また、両方地元の人であるスタッフとお客さんが、自然で良い関係ですね。
 ぜひ、他の地域の方も見学に来て、参考にして欲しいです」

月に一度のふれあいモーニング。
みなさん、心からこのモーニングを楽しんでいるんですね。

いずれは、常設のお店をオープンできたら・・・。
みなさんの夢は大きく広がりつつあるようです!