鳥羽唯一のゲストハウスを取材するべく、誰にも頼まれていないのに前日夕方から鳥羽に入ったサルシカ隊長。
当然のごとく鳥羽の夜を満喫する!
三重県を代表する観光地のひとつ、鳥羽市。
そこに今年(2016年)5月、小さなゲストハウスが出来たという。
鳥羽で唯一のゲストハウス。
しかも、そのオーナーは、地元新聞社の元記者で、サルシカにも隊員として参加している鼻谷(はなたに)くんだという。
これは様子を見に行かねばならぬ。
応援をせねばならぬ。
「よーし、取材にいこうではないか!!」
ということになった。
鼻谷くんに連絡をすると、ここしばらくは宿泊の予約が入っておらず、対応可能だという。
最近なにかと忙しい写真師マツバラに代わって、中谷の父ちゃんをカメラマンとして、われわれは鳥羽へ向かった。
取材予定日の前日。
明日取材を頼むとお願いをしておいて、その前日の夕方に、われわれは鳥羽のゲストハウスに乗り込んだのである(笑)。
ゲストハウスの紹介は次回詳しくやるので、今回は概要だけ。
ゲストハウス「かもめnb」があるのは、鳥羽の中心地である鳥羽1丁目。
近鉄およびJRの鳥羽駅から歩いて数分。
観光名所のミキモト真珠島や鳥羽水族館までおよそ400メートル。
非常に便利な場所にある。
一軒家を改装した宿で定員は8名。
小さな小さな宿である。
「そんなことだろうと思ってましたよ」
予定より15時間ほど(笑)早く現れたワタクシと中谷の父ちゃんをみて、鼻谷くんは笑っていった。
「ひょっとしてもう取材してるんですか?」
「してるよ。
でもきょうの取材は鼻谷くんのゲストハウスじゃなくて、鳥羽の夜の取材(笑)」
「は?」
「だってさ、ここに泊まったらどんな素敵な夜がすごせるのか、それを取材しなくちゃいかんじゃないの。
だから今晩は鳥羽の夜を飲み歩くの!」
「はあ・・・」
「今晩泊まるの俺たちだけなら鼻谷くんも空いてるでしょ。
いっしょに行くよ! さあまずは何よりチェックインだよ! 案内してくれたまえ!」
改めてこうして書くと、サルシカ隊長であるわたくしはまさに傍若無人(笑)。
本当に勝手な男だなあ。
ゲストハウス「かもめnb」にチェックイン。
Airbnbで1泊$30、Booking.comで予約の場合だと1泊3500円。
われわれのように飛び込みの場合で空いていた場合は3000円で宿泊が出来る。
ドミトリー(相部屋)に案内してもらってベッドメイクを済ませて、いざ出発!!
飲みにいくまえのわれわれは一点の迷いもなく、行動が迅速である(笑)。
「で、どこへ行ったらええのかな、鼻谷くん?」
「はへ?」
「だからどこのお店へ行ったらいいのさ、オススメ教えてよ」
「あ、いや、それが、まだゲストハウスをオープンさせたばかりだし、リサーチが行き届いてなくて・・・」
「なんだと!」
「天津飯のおいしい中華屋ならすぐそばにありますけど」
「まだメシはいいの。飲むの」
「えっと・・・・」
まったく頼りにならないゲストハウスのオーナーを引き連れ、鳥羽の町へ繰り出す。
一丁目から商店街をたどって、なかまち方面へ。
古い商店街はなかなかの雰囲気。
が、シャッターが下りている店が多い。
空いている店の方が少ないぐらい。
なかまち商店街に入って・・・
『鳥羽大庄屋(おおじょうや)かどや』という市民の交流センターのすぐ近くに、ホルモンの有名店があるのをわたしは思い出した。
えらいぞ、おれ!!!
以前お昼にお邪魔して「ホルモンそば」なんてものを食したのだけれど、それが滅法うまくて、ぜひ夜に飲みにきたいと思っていたのだ。
ご覧ください、このザッツ昭和!という感じの店内を!
こちらは30年以上営業している。
ホルモンの匂いと煙が壁や柱に染み付いているのだ。
この店の雰囲気と匂いだけでビールが飲める(笑)。
そしてこの潔いメニューを見よ。
ホルモン数種、そば、そしてビールなどお酒数種のみ!!
ここは地元鳥羽の漁師さんたちが漁を終えてやってくる店なので、昼間からホルモンをじゃんじゃん焼いて、ビールや焼酎をがんがん飲んでいる。
われわれが訪ねたのは夕方の早い時間だったので、他にお客さんがいなかった。
30年にわたってホルモンを焼き続け、この山のように変形した鉄板を見よ。
なんとこの鉄板の厚さは17ミリ!!
それがこんなに膨らんでしまうのだ。
まずはともあれビールでカンパイ!
ゲストハウスのオーナーとして独立した鼻谷くんにエールをおくる。
で、ホルモン!
ホルモン数種盛り合わせでお願いする。
まず鉄板でホルモンをじゅわ〜〜〜っと豪快に焼く。
その横でキャベツをほんのすこしだけ炒める。
食べる直前にそれを一気に混ぜあわせる。
「おおおおおおおおおおおお〜!!!!!」
肉とキャベツと味噌だれが交じり合う匂いと色と音が、食欲をかきたてる。
焼き上がったら、火から離れた鉄板の端に、もんじゃ焼きのようにダムにして置かれる。
火が通り過ぎないための工夫。
ホルモン焼きをつまみにゆっくりと酒を飲んでちょうだいね、というおばちゃんの気遣い。
ありがたやありがたや。
「うめえ〜〜〜!!!!」
富士乃屋の存在は知っていたものの、はじめて入ったという鼻谷くん。
何度もうめきつつ食べる。
そして飲む。
ちょっと軽くのつもりが、ホルモンの盛り合わせをお代わり。
そしてせんまい焼きまで。
お酒はビールに、焼酎の梅割り(ほぼ焼酎100%という腰砕系アルコール)をやってしまって、もうフラフラ(笑)。
こうして鳥羽の夜、1軒目の幸せは終了。
続けて2軒目いきます。
富士乃屋さんの詳細は基本情報をご覧ください。