三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート!」2011年10月16日放送

勉強会はもちろん、遺跡やお寺に実際に何度も足を運び、自分の足で地元の歴史を研究!
メンバー同士が刺激し合って、昔の人たちの暮らしや技術を・・・知識をどんどん吸収します!

能楽の開祖とよばれる観阿弥は、伊賀国の出身と言われ、ゆかりのものが名張にも多く残ります。
また、古代の寺院跡『夏見廃寺跡』など、名張は数多くの遺跡や史跡が数多く残る、歴史ある町です。

ここ名張で、歴史を学んで町おこしを行おうとしているのが、『伊賀・隠史サイエンス舎』のみなさん。

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『伊賀・隠史サイエンス舎』が結成されたのは4年半前。
伊賀、名張に関する歴史と文化を学習。
歴史に学ぶ地域おこしを目指し、活動しています。
現在の会員は18名。
公民館などの会場を借りての座学、そして史跡などを訪ねての現地勉強会を、月に1度開催してます。

最初は歴史研究家や大学の先生を講師に招いていましたが、今では勉強を積んだ会員のみなさんが、持ち回りで先生を務めています。

そして今では他県への研修旅行や、史跡調査にも。
「伊賀・隠史サイエンス舎」のみなさんは、活動の幅、興味の範囲をどんどんと広げています。

今回、メンバーが訪れたのは、名張市の西田原にある弥勒寺。
736年、聖武天皇の時代に建立されたと伝えられ、県の重要文化財にも指定された薬師如来像や、弥勒菩薩坐像が鎮座。
ここで住職さんにお話をうかがい、像を間近で見学しながら勉強します。

そしてここが『伊賀・隠史サイエンス舎』の皆さんにとって活動の原点ともいえる場所、『夏見廃寺跡』。
名張を代表する史跡のひとつであり、10世紀末の平安時代に焼失したといわれる寺院跡です。

『夏見廃寺展示館』には、その寺の跡地から出土した奈良時代の摶仏や瓦など、貴重なが展示物が並びます。
そして、当時この地に建っていたであろう金堂を復元したものも。

メンバーが最近注目しているのが、『摶仏』 という粘土を焼き固めたもの。
さまざまな楽器を奏でる人の姿が描かれています。
シルクロードの楽器が中国に渡り、それがさらに日本に伝えられたということを示すものです。
この楽器がどんな音を奏でたのか・・・その興味から、最近、雅楽教室をスタートさせたそうです。

地域の歴史やふるさとの文化を学ぶこと、古きを知って今に活かすことの大切さ。
さらに、『伊賀・隠史サイエンス舎』の皆さんは、それらを楽しく学び、語り合い、共に地域を考えています。
これこそが、皆さんのゲンキの源なのです!