三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2016年10月9日放送

地元の特産大豆『美里在来』を発信する場所として、そして、地域のコミュニティを広げる場所として、運営が続けられている『まめカフェ』は、オープンから1年!
カフェと『美里在来』への取り組みを紹介します!

10-9-2

10-9-3

こちらは津市美里町足坂。
この畑で育てられているのは『美里在来(みさと・ざいらい)』という希少な大豆です。
江戸時代から田んぼのアゼなどで栽培されてきたという『美里在来』は、粒が大きく、甘みが強いのが特徴です。

 

10-9-4

今では希少となったこの大豆を育て、地域の農業振興、地域の活性化につなげようと取り組んでいるのが地元の足坂農家組合のみなさん。
キャラクター作りやPR活動、そして、加工品開発と、消費者にそのおいしさを届けようと熱心に取り組んできました。

 

10-9-5

そんな中で、地域のコミュニティづくりにも貢献しようと始めたのが『まめカフェ』。
去年、2015年の6月にスタートしました。
開店は毎月第1第3土曜日の10時から15時まで。

 

10-9-6

足坂農業組合と『まめカフェ』代表の川口幸治さんに、カフェについてお聞きしました。

「お年寄りも来て、世間話や、日頃できない話もここでできるのではと、農家組合に協力してもらい、域活性化のために『まめカフェ』を開店しました。
高齢化が進み担い手が少なくなってきたので、ここで農業の話をしたり、後継者づくりに役立てもらえれば嬉しいです」

 

10-9-7

『まめカフェ』で地域のお客さんをもてなすのは、農家組合の役員の奥さまを中心とした、ボランティアのみなさん。
カフェの会場となっている古民家は、元々は、空き家。
地域のために使ってもらえるならと、所有者が無償で貸してくれているそうです。

「区長さんから足坂の住人に『カフェでボランティアをしませんか』と回ってきたので、やってみようと」

「普段は調理師をしています。
みなさんの笑顔がとても嬉しいです」

と、ボランティアの黒川さんと石原さん。

 

10-9-8

『まめカフェ』では、地元でとれる野菜や、地元の方が作るお菓子や総菜などの販売も行っています。
この日販売していたのは地元で採れたての栗、サツマイモ、そして『美里在来』の大豆。
他にもシフォンケーキや『豆ご飯』、『かしわ飯』を作ってもらい、販売しています。

 

10-9-9

午前10時。
『まめカフェ』の営業時間のスタートです。
開店に合わせて、お客さんが、続々とやって来ます。
『まめカフェ』のおもしろいところは、飲み物などに料金設定がされていないこと。
「お気持ち」として、お客さん自身が金額を決め、テーブルに置かれた容器にお金を入れる仕組みになっています。
お客さんは、地元の人が大半ですが、中には、噂を聞きつけて遠方からやってくる人もいるそうです。

 

10-9-10

「用事がない限りお邪魔しています。常連ですね」

「和やかですし、いろいろな方が来るので楽しいです」

「もう5〜6回来ています」

一度来た方は、リピーターになるほど居心地が良いようですね!

 

10-9-11

みなさんが注いでいる、ポットの飲み物は、『美里在来』の大豆で作った『豆茶』。
10〜15分ほど炒り、お湯に8時間ほど浸すとできあがり。
『美里在来』は特に甘いため、豆茶も香ばしく、甘くなります。

豆茶づくりに使った、浸した後の豆も、粒が大きく味がしっかりとしています。
『美里在来』は普通の大豆に比べ、1.5倍ほどの大きさがあるそうです。

 

10-9-12

地域の資産である『美里在来』を使って、みなさんは、様々な加工品を、現在開発中。
食品メーカーの協力を得て、製品化目前というものもあるそうです。

 

10-9-13

お母さんたちも、『まめカフェ』で出すために、美里在来を使ったメニューを、色々と開発中。
石臼で手間を掛けて挽いた『美里在来』のきな粉を、水飴と混ぜ合わせて飴の生地を作っていきます。

 

10-9-14

きな粉がたっぷり入った飴の生地を手で棒状に伸ばし、一口サイズにカットして、乾かしたら出来上がり。
このきな粉飴は『まめカフェ』で、お試しとして振る舞っており、好評だそうです。

 

「これからも地域の憩いの場として、昔ながらの田舎の風景を少しでも、残して、続けていきたい思っています」

と、川口さん。

 

今年の『美里在来』の収穫は12月頃。
今や希少種となった大豆「美里在来」を育て、地域の宝をつくる。
カフェで人と人をつなぎ、地域の絆を守る。
そして、商品開発で、地域の未来を照らす。
『まめカフェ』を運営する足坂農家組合のみなさんの挑戦は続きます!