健常者と視覚障害者が対等に競い、楽しむ!『エンジョイSSピンポンクラブ』(ゲンキみえ)

三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2017年1月8日

STT=サウンドテーブルテニスと呼ばれる視覚障害がある人の卓球競技を、視覚障害者だけに限らず、こどもから高齢者までさまざまな人に楽しんでもらう『SSピンポン』として開発、普及!
『SS』とは、生涯・スポーツのことで、現在たくさんのメンバーがこの新たなスポーツを楽しんでいます!

今回は伊勢市福祉健康センターに来ています!
卓球のようなスポーツをしていますね。
でも、ボールからジャラジャラ音がしているのと、ラケットにラバーが貼られていないのが卓球と違います。

 

みなさんは『STT=サウンドテーブルテニス』をご存知ですか?
もともとは視覚障害がある人のために開発されたスポーツで、金属の粒が入ったピンポン玉を転がして打ち合う競技。
それを、障害者だけのスポーツではなく、高齢者をはじめ、さまざまな人に楽しんでもらおうと、大きな枠組みにしたのが、この『SSピンポン』。
ちなみに『SS』とは、生涯・スポーツのこと。
たくさんのメンバーが、この新たなスポーツを楽しみながら、裾野を広げようと取り組んでいます。

 

『エンジョイSSピンポンクラブ』代表の村井正治さんに、『SSピンポン』の仕組みについてお聞きしました。

「SSピンポンに使う球には4個のカネが入っていて、当たった時に音が鳴るようになっています。
そしてラケットには音を消さないよう、ラバーが貼られていません」

 

普通の卓球のルールとは細かいところに違いがあります。
周りには枠が作ってあり、球が落ちないようになっています。
さらに普通の卓球では球がネットの上を飛ぶのに対し、SSピンポンではネットの下を転がります。

 

試しにダブルスで対戦。
こちらの男性と女性はまったく目が見えない『全盲』です。
ふたりとも、音だけで球を追っているのです。

 

『三重県障がい者スポーツ指導者協議会サウンドテーブルテニス部』代表の中河聖智さんに、これからの可能性についてお聞きしました。

「まず『サウンドテーブルテニス』という競技を知ってもらいたいですね。
4年後に控えている『三重国体』に向けて、もっとアピールしていきたいです。
今は視覚障害の方が中心ですが、今後は高齢者や少し身体が不自由な人でも気軽にできるスポーツとして、SSピンポンを活用したいと思っています」

 

『エンジョイSSピンポンクラブ』の代表をつとめる村井さんも、実は視覚障害者。
53歳のとき、交通事故に遭い、一時は両目がほとんど見えず、車椅子の生活。
そんな絶望の中で出会ったのが、SSピンポンのもとになる『STT=サウンドテーブルテニス』でした。

「リハビリ後、鍼灸マッサージの専門学校でサウンドテーブルテニスに出会いました。
初めて体験したところ、こちらは若干見えているのに、全盲の方に負けてしまうんです。
打てないところに打っても、返ってくる。
スゴイと思い、それからはまった感じですね」

と、村井さん。

 

村井さんは、昨年だけでも大阪大会、東海大会、そして全国大会で優勝。
しかし、STTの大会に出場できるのは、障害者手帳を持った人のみ。
そんな理由から、三重県内の競技人口は80人程度にとどまります。
STTを障害者だけのスポーツではなく、もっといろんな人に楽しんでもらえるスポーツにしたいと、村井さんたちは一昨年、『エンジョイSSピンポンクラブ』 
を設立。
選手として活躍する傍ら、普及活動に取り組んでいます。

 

今度は全盲の伊藤雅彦さんと試合。
本当なら健常者はアイマスクをつけますが、それでは勝負にならないため、つけずにプレイ。
それでもまったく歯が立ちません!
なんと伊藤さんは、サウンドテーブルテニス全国大会2位の実力なのです!

「僕は中途失明なので最初はまったく球が取れませんでした。しかしだんだん慣れて来て、球の方向や位置が耳でわかるようになり、打てるようになりました」

障害者と健常者が対等に対戦できるのが、このSSピンポンの魅力です。

 

「どんな強い人が相手でも、1点や2点は取れるというのが楽しいですね。
誰とでも楽しむことができて、誰とでも結構試合になることが面白さです」

「身体動かせることと、人に会える機会が増えて新しい出会いがあり、仲間が増えたというのが嬉しいですね」

 

「私は生まれつき目が悪かったので、盲学校で休み時間に卓球台で遊んでいました。
ここでは卓球以外でもいろいろな話題で盛り上がれるので楽しいです」

「私は中途失明です。体験した最初は空振りばかりで難しく感じましたが、当てたときの嬉しさと喜びが忘れられず、続けようと思いました。
見えないことが障害というのを忘れてできる、楽しいスポーツです」

メンバーのみなさんの喜びが伝わってきます。

 

『エンジョイSSピンポンクラブ』の練習は、伊勢市では月に1、2回、定期的に行われています。
10時から3時までとなっているため、お昼はこうしてテーブルを囲んで食べることが多いとか。
出会いと語らいの場所でもあるのです。

「天気に左右されないので、場所さえあればプレイできます。これあの全天候、福祉施設などで出前教室をして、みなさんに体験してもらうことも考えています。
学校には卓球台があるので、子どもたちやその親、みんなで楽しんでもらって、
グループになって県で大会なども開催したいですね」

と、村井さん。

 

東京オリンピックの翌年、平成33年に開催される、三重国体・全国障害者スポーツ大会。
その種目の中にも、『STT=サウンドテーブルテニス』は入っています。
競技としてさらに盛り上げ、そして障がいのあるなしに関わらず、たくさんの人に楽しんでもらいたい・・・・
SSピンポンのゲームはいまはじまったばかりです。

 

第3回SSピンポン祭り
開催時:平成29年3月20日(月祝)
開催場所:三重県身体障害者総合福祉センター(津市)
申込受付期間:平成29年1月8日(日)~平成29年1月31日(火)
※ 締切り後の申込みは受付できません。
※ また、申し込みが40ペアになりましたら、期間内でも受け付けを終了させていただきますので、あらかじめご了承ください。