FM三重『ウィークエンドカフェ』2017年6月10日放送

今回のお客様は『鳥羽市温泉振興会ゆ〜わく倶楽部』の世古素大さん。
鳥羽市相差町で料理旅館を経営されています。
『鳥羽市温泉振興会』が設立されたのが平成19年4月。
今年で10年を迎えました。
世古さんは、現在、『鳥羽市温泉振興会』の若手経営者のグループ『ゆ~わく倶楽部』の会長を務めています。
太平洋に面した鳥羽のまちにはたくさんの宿があり、そのうちの52軒が鳥羽市温泉振興会に加盟しています。
どの宿も自慢の温泉ばかり。
9つの湯どころに分けて、その魅力を発信しています。

湯税を観光に準じた使い方をする『鳥羽モデル』を確立!

もともと入湯税というのは、他の温泉地もそうなんですが、市の一般財源になってしまうんですね。
ということは市の道路の整備や環境の整備、福利厚生に使われたりとかするということ。
しかし鳥羽の入湯税のシステムは、観光に準じた目的税として利用される『鳥羽モデル』として確立しています。

 

つて2月や10月は北陸のカニに負けていた

私は料理旅館を経営しているのですが、10年前は2月と10月は北陸のカニに負けていました。
なぜかというと、北陸ではカニと温泉というツアーが組まれていたからです。
同時にカニのシーズンは伊勢海老のシーズンでもあるんです。
しかしこちらにも伊勢海老と温泉があるということが発信され、この10年、2月や10月はもちろん、秋の平日の閑散期もすべて、オフシーズンがオンシーズンになっている次第です。
温泉の力が大きいのかなと思います。
海産物は穫れる時期が決まっているので、それにプラス温泉ということで、みなさんの動きが変わってきたのかな。
お隣の伊勢は10月が一番忙しいらしいですが、鳥羽は家族旅行の聖地なので、春休み、夏休み冬休みのシーズンが忙しいですね。

 

泉ソムリエの資格を取得!

去年、温泉ソムリエの資格を取りました。
年に何回か全国各地で試験を行っているので、東京の新潟館で取得しました。
それまではなんとなく温泉を入れていた感じでしたが、これを機に温泉の知識が深まり、お客様に鳥羽の温泉や効能、性質についてお話できるようになりました。
温泉を入れている宿として、お客様に納得していただいています。
鳥羽はご存知のように海鮮三昧の地域ですが、こうして温泉に入って、説明や性質に納得していただくということは非常に良い活動だと思います。
鳥羽の温泉の魅力は、お湯がなめらかだということ。
温泉にはph値というのがあるのですが、ph値が6.5以上だとと、けっこうツルツル感があるんですね。
鳥羽の温泉は9.5以上なので、非常になめらかで、美肌のお湯とされています。
女性の方には特にいいお湯ではないでしょうか。

 

羽の温泉の泉質は素晴らしい!

お客様もそうなんですが、団塊の世代から団塊ジュニアに世代が移り、社会を動かしている力となっています。
旅行に来られる方もその世代が多くなっていていて、経営者側も団塊ジュニア世代を育てていくのが一番なのではと、若手育成に乗り出したのが3年前に結成された『鳥羽温泉振興会 ゆ〜わく倶楽部』です。
鳥羽市温泉振興会の若手メンバーで形成されており、鳥羽の全域から入会しています。
各エリアの代表するような宿がメンバーとなっているので、とても良い活動ができているのではないでしょうか。
鳥羽市内でも、それぞれの地域に特色があるので、情報交換ができると思います。
鳥羽には170の宿があると言われており、その中の52軒が振興会の宿となっています。
各地域に分かれているので情報交換がしやすいということ、それから問題点や人材不足など自分たちの抱える課題の解決の場でもありますので、非常に良い場作りとなっていると思います。
泊まってよし食べてよしの鳥羽ですが、浸かってよしの温泉地としての鳥羽の知名度を上げたいるための活動を活発にしていきます。

 

力ある鳥羽へ足を運んでいただきたい!

私が地元へ帰って来て、家業を継いだのは17年前。
その時、伊勢は聞いたことがあるけど三重がどこにあるのかわからないと、関東方面の方々によく言われました。

鳥羽はリアス式海岸で、森と山の入り組んだ地形ですから、パノラマを楽しみつつパールロードを通りながらドライブの旅もよし、宿に泊まって温泉に浸かってゆっくりする旅もよし。
魅力ある鳥羽に足を運んで、知ってほしいと思います。
パールロードのパノラマは三重県内の人が見ても感動しますし、私も毎日見ています。
海の色にも特色があります。
三重県内でも尾鷲や熊野などさらに南に行くと、海が藍色で『男海』と呼ばれ、伊勢や鳥羽は海の色が淡く『女海』と言われています。
地面も砂地と岩礁が入り組んでいまして、森も海岸の近くまで繁殖しているので、今の季節はエメラルドブルーに近い風合いや色合いが楽しめますよ。

雨の日にはピンク色をした『恋する雨傘』を無料レンタルしています。
市内の観光施設に置いてあり、傘の設置施設で貸し出し、返却ができます。
この傘、鳥羽市温泉振興会が用意したもの。
鳥羽に来たお客様が、雨の日もあたたかい気持ちになりますように。