~幻の宮「斎宮」に住まう「斎王」の使命~
日本遺産のまち「明和町」の魅力発見

斎王制度が確立されたのは、673年壬申(じんしん)の乱に勝利した天武天皇が、勝利を祈願した天照大神に感謝し、娘の大来皇女(おおくのひめみこ)を伊勢に遣わしたことから確立されたといわれています。
斎王制度は、660年以上続き60人以上の斎王が存在したのだとか。

斎王の主な役目は、天皇の代わりに伊勢神宮の天照大神に仕えること。年に3回、9月の神嘗祭と6月と12月の月次祭の時にお詣りをするために3泊4日をかけて伊勢へ向かい、天照大神に太玉串を捧げるという祭祀を執り行いました。天皇が位につくとき、卜定(ぼくじょう)と呼ばれる、亀の甲羅を使った占いで天皇の未婚の姉妹や従妹、親族から選ばれていました。

占いとはいえ、2~3歳で選ばれたり、結婚を考えていたのに選ばれてできなくなってしまったり、神に仕える身のため恋をすることも許されず愛しい人と離れ離れになってしまったりと様々な斎王がいたと伝えられています。