三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2017年8月20日放送

南伊勢町神津佐地区で「障がい福祉サービス施設」を運営をはじめ、高齢者向けのお弁当・総菜の販売配達など福祉を中心とした地域活動を行っている『NPO法人ふくし・みらい研究会』!
その活動の一環として、地域住民がくつろげる飲食スペース『みんなのお店 こんさっさ』を昨年秋にオープン!
高齢者を中心に、地域住民の集いの場所として人気を集めています!

こちらは南伊勢町神津佐地区に昨年秋オープンした『みんなのお店・こんさっさ』!
オープンして以来、地域の方々の『憩いの場所』として人気のこちら、店内には駄菓子や調味料、生活用品などが販売されています。
手作りのお弁当もありますね。

 

『こんさっさ』を運営する『NPO法人ふくし・みらい研究会』の理事であり、『障がい福祉サービス ファイト』の管理者でもある栗山和美さんに、この施設についてお聞きしました。

「近隣のお店が閉店してしまい、日用品や食料品を販売するお店がなくなってしまったため、こちらで販売するようになりました。
販売しているお弁当などは、この建物の隣で食堂で食べることができます」

 

『こんさっさ』の隣に増設されたこの飲食スペースは、昨年11月にオープン
購入した弁当・惣菜などを食べることができ、地域交流の場としてにぎわっています。

「私の好物が多くて、とてもおいしいです。
こういう集いがあるのを楽しみにしています」

「『こんさっさ』の良い所は、この地区の年寄り大切にしてくれるところ。
買い物の手助けとかいろいろ気を使ってもらっています。
なくてはならないお店です」

と、利用する地域の人たち。

 

地域向けに日用品などを揃え、お弁当・惣菜の製造販売を行う『こんさっさ』は、
『障がい福祉サービス ファイト』』と共存共栄の関係。
ともに『NPO法人ふくし・みらい研究会』が運営しています。
『障がい福祉サービス ファイト』は障がい者の就労継続を支援する施設。
現在、14名の利用者が通所しています。

 

畑作業も『ファイト』の活動の一環。
収穫した野菜は『みんなのお店こんさっさ』や『福祉市場レインボー・志摩海道』で販売しています。

「大きいのや赤く色づいた野菜を収穫すると、うれしそうに報告してくれるので、収穫した喜びがあるのだと思います」

と、『ファイト』の職業指導員、島田金文さん。

 

屋内での作業は採れたテングサに付いている貝などのゴミ取り。
ゴミを取り除いたテングサはその後、水洗い・天日干しなどを利用者が行い、商品として販売します。
こちらも大人気で、あっという間に完売してしまうほど!

 

『こんさっさ』では袋詰したテングサの販売だけでなく、そのテングサで作った『ところてん』も販売しています。
テングサを煮詰めるところから利用者の方も関わって作る『ところてん』は1杯100円で、この時期の限定メニュー。
ここではツユとお酢とネギでいただいていますが、この地区で開催された祭では、黒蜜のところてんを販売したそうです。

 

一方、『こんさっさ』の人気商品「日替わり弁当」を作る厨房は朝から大忙し。
働いているのは『こんさっさ』のスタッフのみなさんと『ファイト』の利用者にみなさん。
『障がい福祉サービス ファイト』のみなさんが育てた野菜をなるべく使うようにしているそうです。
ちなみにこの日作っているお弁当の数は60個!
時間に追われながらの作業ですが、毎日ひとりずつ順番で、盛りつけなどを担当しています。

 

本日の日替わり弁当が、こちら。
地元産の食材にこだわったおかずが5品も入って、400円です。

 

実は『こんさっさ』ではお弁当の配達も行っています。
配達には、ファイトの利用者の方も同行。
配達は、利用者のみなさんにとっても地域の方との大切な接点になっています。

 

「神津佐地区のデイサービスや一人暮らしの方、高齢のご夫婦などからの注文が多いですね。
1つからでも配達しますし、お弁当を待っていてくれたりすると、逆にこちらが元気をもらえます」

と、『こんさっさ』の生活相談担当、竹内千春さん。

 

「ここまで地域のみなさんに受け入れてもらい、参加してもらえるとは思っていなかったので、予想以上の結果を出せています。
これからさらに、介護予防の運動教室の開催などをして、もっと気軽に集まれるような取り組みをしていきたいと思っています」

と、『NPO法人 ふくし・みらい研究会』の『ふくし・くらしグループ合同会社』町づくり担当の天満衛さん。

「もともと『集いの場所』がメインなので、子どもたちもお年寄りと同じようにこのスペースを自由に使ってもらうと。
そして、交流の場としてますます機能することを願っています。
地域で地域を支えることで、希薄になりがちな『助け合いの精神・思いやりの精神』がここからどんどん生まれていくという、『夢のある場所』にしたいです」

と、『NPO法人ふくし・みらい研究会』の顧問であり神津佐区長の田畑紀實さん。

 

障がい者を支援する場所が、地域のみなさんが集まる場所に。
笑い、語らい、そして、そこに生まれる地域のコミュニティ。

型にはまらない、神津佐地区ならではの福祉サービス、そして、地域づくりが、ここにありました。

 

みんなのお店 こんさっさ
住所 三重県度会郡南伊勢町神津佐1158
TEL  050-3620-7760
営業時間 11:00~
定休日 土・日曜日