食事も終わりに近づき、いい感じに酔いも回って。
と、そこで、宿の若主人が出して下さったのが、

『ソマがつおの塩切り』。
かなりクセのある・・・しかし、「酒飲み」の鼻腔をめっちゃそそる香りです。
そして一口いただくと・・・。
うおぉッ!!!
何というねっとりとしたしょっぱさと味わい!
チーズ!?
そう!さながら海のチーズ!
魚の香りはするものの、生臭さはまったくなく。
青カビ系のチーズのような、個性の強い発酵臭!
うわ、びっくりするほど美味しいです!
お酒が好きな人なら、絶対にハマリます!断言します!
実はこの日、宿のご主人の許可をいただき、スパークリングワインと白ワインを持ち込んでいたところ、この『塩切り』に信じられないほど合うことが判明!
魚の臭みを感じないんですね。
この『ソマがつおの塩切り』は、昔からこの地域で食べられている、いわゆる『郷土料理』らしく。
ソマがつおを、内臓を取らずに、そのまま塩に漬け込んだもの。
1年(だっけ?)ほど経ったら引き上げ、水を抜き、冷蔵庫で保存するのだそう。
そうするとこうやって、身が締まってくるのだとか。
こんなに美味しい保存食が、南伊勢に隠されていたとは!
さすが三重!
奥が深いです!
しかもこのまま食べるだけではなく。


細かく刻んでオリーブオイルに浸すと、いきなりイタリアン!
バケットに乗っけるとワインエンドレス!
これでペペロンチーノ作ったら、絶対美味しいですよ!
持ち帰りたかったくらい。


マヨネーズ和えと、卵黄和え。
マヨネーズ和えは「塩切り初心者」向けのマイルドな味わい。
卵黄和えは、野菜スティックが欲しくなる・・・和製バーニャカウダとでも言いたいほど。
どれも異常にお酒に合い、後を引く味なので、危険です。


これが水分を抜いた『ソマがつおの塩切り』。
ホントにまんまな感じ。


こちらが内側。
今回意外なことが多いんですけど、身の色がフレッシュで綺麗な色なのも意外。


どアップ。
白いツブツブは、塩の成分が固まったものと、旨味成分かな。
なんだったら、このままむしって食べたいくらい、魅惑的です。


こちらは一緒に漬かっていた内臓部分。
ソマがつお版『うるか』と言ったら良いでしょうか。
かなり苦い!・・・けれど、その苦さの向こうに旨さがあります。
コレとお酒の永久運動・・・これまた危険。
しかし、白ワインも合いますが、やはり『塩切り』に合うのは、間違いなく日本酒。
夕食がお開きになり、家族ごとに部屋に帰った後、一人で『塩切り』と冷酒を存分に楽しみました。
『ソマがつお塩切り』・・・是非、商品化して下さい!
冷蔵庫に常備します!
ご馳走様でした[#IMAGE|S58#]
とよや勘兵衛
住所 度会郡南勢町礫浦153番地
TEL 0599-64-2038
FAX 0599-64-3333